恋がしたくなって。
月9ドラマを観ていると、恋がしたくなった。
今回の月9ドラマは、20代前半の子たちの青春物語。私よりずっと若い世代だってことはわかっているけれど、心情だけはすっかりドラマの世界に入り込んでしまう。
好きな人がいて、その好きな人には別の好きな人がいて…といった具合に、なんとも上手くいかない恋が描かれていて、観るたび胸がぎゅっとなる。涙するヒロインに感情移入しては泣き、上手くいかない恋模様に苦しくなりながら観ている。
人を好きになることは、嬉しいことであり、同時に苦しいことでもある。苦しみの原因は、自分の力の及ばないものを相手にしているからだ。一人の出来事なら、ただ嬉しいだけで終わるかもしれないが、自分の力じゃどうにもできないのが他人の心。その心ごと自分のものにしたくなってしまうから、恋って面倒なのだ。
好きな人に好きな人がいた、あの頃を思い出した。毎日毎日、その人のことばかり考えていた。ばったり出くわすと、心臓がばくばくと高鳴り、顔がほてってニヤけてしまっていた。自分でも驚くほど動揺していた。
だけどそんな嬉しい時間はほんの一瞬で、すぐにまた彼の好きなあの子のことを思い出して、一人悲しくなっていた。いくら考えたってどうにもならないのに、考えずにはいられなかった。
* * *
録画していた月9ドラマを観て、そんな日々のことをふと思い出していた。感情まで、そのままに。
そして、少し若返って恋がしたいと思った。今の年齢では、そんなときめきを得られる気がしないから。盲目的に誰かを好きになれるのは、若さの特権だ。利害関係や少し先の未来のことばかりを考えて、誰かに夢中になるということをどこかに置いてきたみたい。
もしもこの先、誰かを盲目的に好きになることができたら、もう一度その感情を楽しみたい。思いっきり。心のままに。
ユキガオ
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