陶芸にはマインドフルネスの効果がある、という仮説
薄々感じてはいたんだけれどハッキリしていなかったことが、ちょっとクリアになった気がする…という話をしようと思う。
それは「陶芸にはマインドフルネスの効果があるのではないか」ということだ。
マインドフルネスとは「この瞬間に集中すること」
マインドフルネスという言葉はここ数年聞いているけれど、実践したこともなければあまり意識したこともなかった。瞑想をしているという友人の話を聞いたことがあるくらいだった。
厳密には、瞑想とマインドフルネスは違うらしい。瞑想について調べてみたところ、
瞑想:目を閉じて心を静め、無心になって想念を集中させること
(コトバンクより引用)
一方のマインドフルネスは、
今この瞬間の自身の精神状態に深く意識を向けること。またそのために行われる瞑想。
(コトバンクより引用)
マインドフルネスも瞑想のくくりに入ってしまいそうだけれど、違うのは「今この瞬間に意識を向ける」という点。目を閉じる必要もなさそうだ。
マインドフルネスによって得られる効果は、ストレス軽減や集中力アップ。多くの社会人にとって、ぜひとも取り入れたいものだと思う。
陶芸では自分の指先に意識を集中させる
ではなぜ、陶芸にマインドフルネスの効果があると思ったのか。
その理由は「今この瞬間に意識を向ける」という点が同じだと感じたからだ。
特に、電動ろくろを使って器を作る場合、土に触れている指先に全神経を集中させなければならない。厚みはどうか、目指す形になっているか、微妙な揺れがないか…そんなことを常にチェックしているのが指先なのだ。
陶芸を始めた頃から感じていたんだけれど、陶芸をやっているときは不必要な思考が止まり頭が空っぽになる。
「感じる」というセンサーとしての機能は働かせ続けるものの、それ以外に頭や体を使うことがない。
普段から頭の中で考えごとをし続けている私にとって、「頭が空っぽになる」唯一の瞬間なのだ。だから、陶芸をしていると心がスッとして気持ちいい。
陶芸家は仕事をしながら同時にストレスを解消できる職業
陶芸をやっているときの気持ちよさは、単純に「頭が空っぽになって余計なことを考えなくなるから」だと思っていた。
もしくは、土が持つ癒しの効果(大人も土遊びをすると癒されるらしい)からくるものだろうと解釈していた。
だけどどうやら、「今この瞬間に集中する」という行為がマインドフルネス的な役割をしているのではないか…と気づいたのだ。
陶芸をやっている人たちは、割と心穏やかで落ち着いた人が多い。キレたり怒鳴ったり妙にテンションが高かったりすることは、あまりない。
陶芸をやっている知り合いがみんな私より年上だからかな…と思っていたが、もしかしたら無意識のマインドフルネスがもたらした効果なのかもしれない。
「陶芸にはマインドフルネスの効果がある」というのは、あくまで私の仮説だ。だけど、実際に心が静まり、ストレス発散効果も感じられる。
陶芸家という職業は、仕事をしながらストレス解消もできるという素晴らしい職業なのでは…?と、この発見をして嬉しくなった。
陶芸をやったことがない人は、陶芸体験などでぜひ一度この効果を感じてみてほしいなと思う。
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