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幸せには、なれないと思う。

何かが壊れるところを見ると、心が苦しくなると同時に、すっとする自分がいる。

「あぁ、やっと壊れた」「やっぱりね」って。

人間関係は、もろい。簡単に壊れる。何かをきっかけに、ぼろぼろと崩れていく。

だから、好きな人ができて、その人を自分のものにしたとき、嬉しくなると同時に「いつか壊れるんじゃないか」と不安になる。

壊れないくらいに強い関係を作ればいいじゃないか、と思うけれど、そんな関係を作ろうと必死になるのも怖い。作っている途中で崩れてしまったら、二度と立ち上がれない気がする。

それならいっそ、壊れる前提でいればいい。途中で壊れてしまっても、痛くもなんともない。立ち上がれないほど落ち込むこともない。

* * *

そんな風にして人と付き合うから、壊れた時に「やっぱりね」「やっと壊れたか」という気持ちになるんだろう。

誰とも本気で向き合えず、「どうせいつか壊れるんだから」とおざなりになる。いつ壊れてもいいように、常に予防線を張って過ごす。

そんな私は、幸せになることに向いていない。

幸せになるには、強さが必要なのだ。何かが壊れてしまってもまた立ち上がる強さ。そして、壊れないことを信じて、真正面から向き合う強さが。

弱さゆえの、破壊願望。幸せを望むことはすなわち、壊れた時に傷つく覚悟も持つということ。

「もしかしたら壊れるかもしれないけれど、それでも構わないから今この時間を大切にしたい。そしてできれば、ずっと壊れないでいてほしい」

心からそう思える日が来るといいな、と思う。

ユキガオ

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