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The Ring / リング

Pearson English Readers の The Ring。

とても読み応えのある、素晴らしい推理小説でした。
英語の本で、とはいっても Graded Readers ですが、しかもまだ A2 の、レベル 3 の本ですが、いったい何が起こったのか結論がとても気になり、このようなまだレベルの低い本で、まさかこれほどまでに真実が知りたい、先行きが気になる本に出会えるとは思っていませんでした。

何年も前から精神病を患ってきた主人公。
彼はなぜ、その精神的な病に陥ったのか?
彼は、かつて愛し合った少女に渡したはずのリングを身に付けている。
その少女が失踪したことが原因なのだろうか?
それとも?

その謎が解き明かされるまで、小さな村の中で彼の周りをとりまく人々の証言によって少しずつ真実が明らかになっていきます。とはいえ、わたしは最後の2ページを残す時点でようやくその真実が何だったのかが分かりました。それまでにいくつか推理していたことはすべて見事に覆され、その真実を知ったときは身震いするほどの驚きでした。そしてそれと同時に、このストーリー全体がとてもよく練られたものだなと感じました。

子供のときに父親を亡くした漁師の主人公。
主人公がまだ10代のときに愛し合った美しくて賢い少女。
少女を愛する頑固な父親。
少女とはいろいろな意味で正反対の妹。
秘密を頑なに守る主人公の母親。
突然村にあらわれた魅力あふれるひとりの兵士。
村の人々を見守る喫茶店の店主。
主人公の母親の友人であるその店主の妻。

登場人物たちが主人公に関する話をひとりずつ、それぞれの立場で語っていく中で、少女失踪当時にいったい何が起こったのかが少しずつ見えてきます。主人公がまだ幼い時に父親を亡くしますが、実はそのときから伏線がはられていました。

ポイントは、彼らは誰ひとり嘘も間違ったことも言わず、彼らが見たこと話したことの、彼らが知る真実だけを語っていること。最後には、その主人公が、その主人公だけが知っている事実を語ります。

ところでレベル 3 にもなれば、ストーリーが長くなってきました。
登場人物も多く、なかなか名前を覚えることができなくて、この人誰だっけ .. ?となることも多くなりました。図書館で借りている本なので、栞として使っている付箋に登場人物の名前を記したメモを片手に読み進めています。

それからこの本から気づいたことですが、この Pearson English Readers の Level 3 はまだ A2 レベルでした。とても読みやすく感じる理由がこれでわかりました。なぜなら同時進行で読んでいる Oxford Bookworms の STAGE 3 はPearson の Level 3 と同程度のレベルだと思っていましたが、Oxford は一歩進んでいて B1 レベルでした。


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