見出し画像

職種の未来はみんなで作る「LIFULL GUILD-ギルド-」始動しました!

こんにちは。LIFULLの水野です。
日本最大級の不動産・住宅サイト「LIFULL HOME’S賃貸」のプロダクト責任者・プロダクトマネージャー、LIFULLサービス企画職の職種マネージャーをしています。

今回、サービス企画職で新しい試み「LIFULL GUILD-ギルド-(以降ギルド)」を始めたので、その詳細をご紹介します。
※「サービス企画」とは、LIFULLで主にディレクションやプロダクトマネジメントを行う職種になります

このnoteは、こんな方におすすめです
社内メンバーを巻き込んで、組織を活性化させる土台を作りたい


❓ギルドとは

「ギルド」とは、マネージャーとメンバーが協力して、サービス企画職のあるべき像を追求する枠組みのことです。意欲ある個人が活動・意思決定に参加し、裁量を発揮できる場を目指して作りました。

サービス企画職総会で共有した内容を元にご紹介します。
※「サービス企画職総会」とは、全社のサービス企画職が集う定期的に行う総会のことです

かいつまんでお話すると

  • 従来のマネジャー主導型のWG(ワーキンググループ)制に代わるものであること

  • LIFULLサービス企画職のあるべき像である「真の課題解決にコミットし、共創をリードする」を全員が体現する状態に近づくために、意欲ある個人が活動・意思決定に参加し、裁量を発揮できる舞台を増やしていくことが狙い

  • 6つのギルドからスタート(スライドは8つとありますが、最終的に6つになりました)

あるべき像についてはこちらをご覧ください。

🤔なぜギルドを始めたか?

LIFULLのサービス企画職は、次のような状況でした。

To-be:ありたい姿

職種全体で成長するための土台作りをしたい。
LIFULLサービス企画職のあるべき像である「真の課題解決にコミットし、共創をリードする」を全員が体現する状態に近づくために、意欲ある個人が活動・意思決定に参加し、裁量を発揮できる舞台を増やしていきたい!

As-is:現在

当時はWGという枠組みで情熱を持った個人が、それぞれ必要と思う課題に対して仲間を募り活動していた。

GAP

メンバー目線:

  • 職種の未来を良くする活動に興味があっても、どの活動があるのかわからない

  • WGに入ってよいのかわからない


マネージャー目線:

  • メンバーとぜひ一緒にやりたいけれど、誰に声をかけてよいかわからない

  • 通常業務の延長線上だと進めづらい。短期視点だけだと劣後されそうなものを意志を持って進めたい

  • LIFULLサービス企画職は約70名もいる。みんなが少しずつ職種の未来に貢献したらもっと実行度が上がるのに、というジレンマ

🔨具体的にやったこと

やりたい活動を選定する

ただやみくもにやりたい活動を羅列するのではなく、あるべき像から逆算した未来につながる改善・取組を、マネージャー陣で議論し選定しました。
従来のWGの活動は廃止したのではなく、あるべき像につながるものが多かったので、WGの後継活動としてギルドに変化したものもあります。

再掲)3つの要素から逆算して議論しました

メンバーに告知・意見を募る→ギルド参加者を募集

次のような流れで進めました。

  1. サービス企画職の総会で、ギルド始動の案内(目的・概要・FAQ等)を行う

  2. アンケートで意見・質問を募り、どのギルドに興味があるかの意向確認をする

    1. この段階でどのギルドに何人くらい集まりそうか、ざっくり把握できたのは良かったです

    2. アンケートでは、想像以上に前向きな反応(やってみたい、良い取り組み)もあれば、〇〇のことが知りたい、業務とのバランスをどうすればよいか、等の意見も出ました

  3. アンケートで出た意見・質問をマネージャー陣で議論する

    1. メンバーの疑問・不安を払拭できるよう、FAQに追加していきました

  4. ギルドごとに説明会を実施

  5. 2回目のアンケートで、ギルドの本参加希望を募る

  6. ギルド始動!

サービス企画職総会では、こんな感じで各ギルドの説明をしました。このSAGは私が担当しているギルドです。さながら部活の説明会みたいでドキドキしました。

💡工夫したこと

小さく試す

全員がゆるく、職種の未来に貢献してもらえる体制を作りたかったため、当初は全員参加の方向で考えていたのですが、最初の半年はお試し期間と決め、任意参加、各ギルド少人数でスタートすることにしました。
何が障壁になるかわからなかったので、少人数でスタートすることで、今後の全員参加のための課題洗い出しができると考えたためです。

ワクワクの醸成

「ギルド」という名前を決める前に、「部活」「委員会」「WG」という案も出ました。マネージャー・メンバーともワクワクしたい、なんか楽しそう、と思ってもらいたい、そう考えて「ギルド」を採用しました。

以下のギルドの由来も気に入っています。

なぜ「ギルド」に決めたか(FAQより)
①サービス企画独自の取り組みとして際立たせたかったため別名称にしたい→同様の取り組みをしていた先行企業Spotify社や他社でギルドという名称だったので、リスペクトし名称を採用した

②昔のヨーロッパの「ギルド」から:商人や職人が助け合うために作ったグループ。このグループは、同じ仕事をする人たちが、技術を教え合ったり、情報を共有したりする場だった。ギルドには、お互いに学び合い、新しいアイデアを生み出すという意味がある。社員がさまざまな部門から集まり、知識を共有するグループを作りたいと考えたため

各「ギルド」にも名前があります。

各ギルド、工夫を凝らした名前になりました

これも例えば、ただの「社外プレゼンス向上ギルド」ではなく、「SAG(Social Ambassadors Guild)」のようにワクワクするものにしたいと思い、keelAI(LIFULL社内で使えるAI)に良いギルド名候補を出してもらったりして決めました。

なお、各ギルドに1名以上マネージャーがついていますが、このマネージャーは「ギルドマスター(ギルマス)」と呼ぶことにしました。
こういったアイディアは職種マネージャーから出たもので、「いいねいいね、楽しそう!」と決めました。

会社としての枠組み(業務・評価制度とのつながり)

マネージャー・メンバーの意欲に頼るだけではこういった活動は続きません。業務内でできる、評価につながることを制度設計時に意識しました。

LIFULLでは、所属部門長が認めれば業務量の10%(月2~3日程度 ※)まで通常業務以外の活動が認められています。所属部門の業務優先ではあるものの、目標設定面談等で上司とギルドの活動をやりたいと相談してもらい、今の業務状況との調整がつけば、会社の業務時間として行うことができます。
※ギルド活動だけでなく、LIFULLのその他活動(キャリフルや委員会等)合計

評価としては、LIFULLの企業理念である「利他主義」の活動が評価項目にあります。職種の未来に貢献することは、所属部署を超えた全社に貢献できる利他の発揮機会の一つとして位置付けています。

👍ギルドをやってみてわかったこと

参加者数:サービス企画職の約6割が参加!

今回、全6つのギルドが始動し、総勢44名のメンバーが参加、ギルドごとに3~11名が所属しています。
サービス企画職のなんと6割に相当します。参加任意なのに6割ものメンバーが参加してくれたこと、本当にすばらしく、ありがたいです。

想像以上に賛同者がいた!

ギルド説明をしたサービス企画職総会後のアンケートで、以下のような声をもらいました。みんなの反応がとても気になっていたので、好反応をもらえて嬉しく感じると同時に、職種の未来に貢献したいと考えてくれる人がこんなにもいることを心強く感じました。

・ギルドの取り組み、すごく良いと思いました!
・どれも面白そうなギルドで、参加するものを絞り込むのが大変そうでした
・実施予定内容のイメージが湧きやすく、興味のあるものも多かったです
・社内や企画内でそれぞれで動いている活動が、ギルドでまとめられるので気になる取り組みへの参加ハードルが低くなって良いと思いました
・マネージャーだけで動くには限界があるので、企画メンバーを巻き込むのは良い取り組みだと思った

みんなにゆるく参加してもらうためには工夫が必要

今回、興味はあるけれど他業務の兼ね合いで参加を見合わせたメンバーもいます。メンバーひとりひとりに事情があり、その事情をふまえながらも、参加しやすい工夫が必要だとわかりました。ギルド活動を進めながら今後良い案を考えていきたいです。

ギルドの効果

効果がわかってくるのはこれからですが、現時点でわかっていることとしては、

苦手なこと、伸ばしたい領域を、ギルドを通して同じ興味を持つ仲間と学べる
ギルドを選ぶ理由として、私は「この分野が得意だから」な人が多いのかなと勝手に想像していたのですが、それもありつつ、「この分野が苦手だから、学びたいから」という理由でギルドに入りたい、と言ってくれた人が多かったです。
確かに一人で学ぶより、みんなで学んだ方が質もスピードも継続力も違うことは発見でした。

部署(子会社も)をまたいだ出会い
ギルドは部署関係なく参加しているので、普段の業務ではあまり接点のない人とコミュニケーションをとることができます。今回、子会社のLIFULL senior(ライフルシニア)のメンバーも参加してくれています。

コロナ禍を経てリモートワークが促進されたことで、部署をまたいだ交流が減ってきている側面があるので、ギルドを通して顔見知りになると、普段の業務で何か相談ごとが出てきても気軽にできるようになります。少し上の先輩との出会いは、キャリアの参考にできるロールモデルとの出会いにつながるかもしれません。

個人的な感想
私が参加しているギルドでは、メンバーのモチベーションが本当に高くて、みんな自発的に取り組んでくれています。私自身、普段交流の少なかったメンバーと話せ、ナナメのつながりを持てる良い機会になっています。

通常業務から少し離れた活動を定期的にするのは息抜きになりますし、「職種の未来は私たちみんなで作るんだ」と思えることはとてもワクワクします。また、個人の頑張りに頼るのではなく、ギルドという仕組化ができることで、職種の未来を継続的に作っていける感覚があります。

まさに、「遠くへ行きたければみんなで行け」を実感します。

🤝今後について

まだまだ始まったばかりのギルド制度、これから成果・知見・課題がたくさん出てくると思います。今後、各ギルドから活動共有をしていけたらと思っていますので、楽しみにお待ちください!


いいなと思ったら応援しよう!