煉炭の煙
思考回路がおかしくなり
意味不明な連絡を入れて
部屋で煉炭に火をつけていたことがある。
相手は取り乱して帰ってきた。
部屋で煉炭の煙を眺めていた私が
「この煙、綺麗だね」って言ったら
「本当だ、綺麗だね」って言ってくれた。
こんなことを言ってくれる人は今までに居なくて、
嬉しくて泣いた。気付いたら気を失っていた。
煉炭の処理はその人が全部してくれていた。
わたしのことを責めたりもしなかった。
どこに行っちゃったんだろう。
なんで消えちゃったんだろう。
あの人のことだから
突然フラッと現れるのかもな、なんて思ってる。
そう思わないとやっていけないし。