#204 さらなる親切にまたまた感動・・・ニューヨーク1人旅 2018年11月20日(火)20日目・・・4
(#201 #202 #203からの続き)
クロスタウンバスに乗れることと、アムステルダムアヴェニューに着けることが確認でき、ホッとしたところでHidemiさんに連絡。
<もうすぐバスに乗ります>
<はーい。バス反対に乗らないようにね>
<うぅ~、ドキドキする。ホント申し訳ない>
<大丈夫だから。今はバスに集中~>
Hidemiさんも優しいなぁ。そうだよね、日本人だけど、りっぱなNew Yorkerだもんね。
私も早く本物の親切なNew Yorkerになりたいなぁ~と思っているとバスがやってきた。
いよいよ乗車。車内は意外と混んでおり、乗り口すぐの所に立ってポールにつかまった。
と、突然、一緒に乗り込んだお婆さんが、周りの人たちに何やら一生懸命しゃべり始めた。
私はNo English。ほぼ理解できない。けれども不思議なもので、表情や口調で何となくわかってしまうのだ。
このときのお婆さんの話している内容は、英語としては全くわからなかったが、内容はわかった(多分)。
〝この人(私)、アムステルダムアヴェニューで降りるのよ。でも英語が話せないみたいだから、アムステルダムアヴェニューに着いたら降りるように言ってあげて。私(お婆さん)はアムステルダムアヴェニューより前で降りてしまうから〟
きっとお婆さんには、私が理解できていることはわからないだろう。
内容が間違っているといけないので、私は理解できないふりをして、
黙ってポールにつかまってただ立っていた。
もし本当に合っていたのなら、思いっきり〝Thank you~!!!!!〟と言ってハグしたかったのだが。
それにしても、なんて親切なお婆さんなの! さっきのマダムといい、このお婆さんといい、心が洗われる。時々不機嫌なショップ店員にムッとすることもあるが、街中にこんなに親切な人たちがあちこちに溢れているのだから、やっぱりNew Yorkは素敵な街だ。感動しながらバスに揺られていた。
出入り口近くに立っていたため、バスの中から停留所に留まるごとに、バス停名がちゃんと確認できた。そしてこんな時に限って、いつもの嘘つきナビが面白いように正確に表示されて、バスが進むのと同じように、ナビが示す現在地の丸印も同時に動いていた。
そのうちどこかの停留所で、あの親切なお婆さんは下車して行った。しかも降りながら周りの人たちに、私のことを念押ししながら降りて行ったのだった。
私もあんな風に、元気で親切なお婆さんNew Yorkerになりたいと思った。
そうこうするうちに1つ前の停留所の時刻表に、アムステルダムアヴェニューの文字が見えた。嘘つきナビも次だと指示している。ああ、やっと着ける。Hidemiさんに本当に申し訳ないなぁ。それなのに移動中ずっと応援メッセージを送ってくれていて、心強かった。
そしてやっとのことでバスはアムステルダムアヴェニュー停留所に到着。
バスの扉が開いて降りようとしたその時、周りの乗客たちがバッと一斉に私の方を見た。
〝うっわっ、見られてる〟
そりゃそうだ。だってみんなは親切お婆さんから、私をアムステルダムアヴェニューで降ろすように頼まれているのだから。一瞬体がこわばったが、涼しい顔を装って下車した。
ああ、ドキドキしたぁ。でも楽しかったなぁ。
いーっぱい親切にしてもらったし。
さぁ、Hidemiさんとの待ち合わせ場所に急げーっ!!
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