#60 まさか、ここで出逢うとは!・・・ニューヨーク1人旅 2018年11月4日(日)4日目・・・5
楽しみにしていたHaremゴスペルツアーだったが、ふたを開けてみたら、$42余分に払い(計$84)、名前は呼ばれず、まったく英語が理解できず、
教会内には入らずで、あまりにもつまらなさすぎて、私は完全に飽き飽きしていた。
一旦は建物や風景を楽しんではいたのだが、いつまでもは続かない。
もうツアーから離れて自由行動をしようかと思ったそのとき、突然、大きな通りに出て、向こうに見えた建物を見た瞬間、身震いした。
落ちていた気分が一気にハイテンションにっ!!
ああーーっ! Apollo Theaterだ!!
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和田アキ子、レイチャールズ、ダイアナロスなど、私が大好きなアーティストたちが立ったステージ、Apollo Theater。
和田アキ子さんのステージを、Apollo Theaterの客席で観たかったなぁと思いながら、テレビ放送の録画を繰り返し観ていたのだ。
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そのApollo Theaterにまさか、まさか、来ることができるなんて!
一足飛びに夢が叶った。鳥肌も立った。ここだよ、ここ、ここ!
遠く遠く遠く離れた日本から、どれほど来たかったことか、どれほど憧れたことか。
実際にステージを観ることはできなかったけれど、突然辿り着いて、驚いた。もちろん観光リストにはしっかりと入っていたけれど。
建物内の壁には、和田アキ子さんのサインがあるはず。もしかしたら見えるかもしれないと、出入り口の鍵のかかったドアに張り付いて覗いてみたが、暗くて何も見えなかった。
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ここでレイチャールズ観たかったなぁ。和田アキ子コンサートまたやるかなぁ。今度はここで観たいなぁ。
出入口の前の舗道には、アーティストのネームプレートが埋め込まれていた。マイケルジャクソン、プリンス、ジェームスブラウン、ライオネルリッチ、スティービーワンダー、チャカカーン。
名前を聞いただけでドキドキする。鼻の奥がツーンとして泣きそうだ。
下を向いて一心不乱にカメラのシャッターを押した。
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ただ地面にネームプレートがはめ込んであるだけなのだが、決して会えない遠い世界のアーティストたちに、少し、ほんの少しだけ近づいたような気がして、嬉しかった。
日本では和田アキ子コンサートには何度も足を運び、グッチ裕三経営の飲食店で、偶然居合わせたことがある。New York Haremまで来て、和田アキ子さん始め、他のアーティストに会えた気になれるなんて、何と幸せなこと!
さっきまでつまらなくて、飽き飽きしながらふてくされていた私は、一気にハイテンション&脳内お花畑、そしてゴスペルツアーに参加していることを、すっかり忘れてしまった。
今度いつ来られるかわからない。もしかしたら一生来られないかもしれない。レイチャールズゥ~、スティービーワンダァ~、マイケルゥ~、ダイアナロスゥ~。
Apollo Theaterで聴きたいな、ブラックミュージック。
そうだ、来られないかもしれないではなく、来るのだ!
何故諦める!YUKIE! 今は無理だけど、聴きに来るのだよっ!!
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ふと我に返ると、Apollo Theaterで1人舞い上がって感激している間に、ツアー御一行は先へ進んで行ってしまい、もうどこにいるのかわからなくなってしまった。ツアーガイドも、私がいなくなったことなど、気づきもしていないだろう。けれど、どうせ戻っても解説もわからないし、行けども行けども教会の前だけだし、いつまでたっても中には入れず、本物のゴスペルを聞くこともない。だったらこのままもう少しここにいよう。だって、ここはApollo Theaterなんだもん! 快晴の下、Apollo Theaterから離れられず、
入り口付近を他の客に交じって、ウキウキしながらウロついていた。
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