12の資質 ネヴィル・ゴダードを読んで(18)
18.The Twelve DIisciples 12人の弟子
12人の弟子は、人間が制御し訓練できる12の特質として例えられていて、あらゆる精神の潜在能力です。身につけた規律正しい精神の特質が彼の味方となり、わたしを守ってくれることを知っています。
12の特質の名前は、彼らの本質を明らかにします。これらの名前は、弟子として召されるまで与えられません。彼らは、後にペテロと呼ばれるようになったシモン、アンデレ、ヤコブ、ヨハネ、フィリポ、バルトロマイ、トマス、マタイ、アルファイの子ヤコブ、タダイ、カナン人シモン、そしてユダです。
1.シモン(土台・基礎)
最初に召されて訓練される資質はシモン、つまり聞くという特質です。
この能力が高められると、聴覚が意識に入るように命じた印象だけが意識に届くようになります。人間の知恵が何を示唆しようと、感覚が何を伝えようと、そのような示唆や考えが聞いたものと合致しなければ、その人は動かされません。
このシモン•ペテロこそが、「わたしはある」を発見し、その発見により天国の鍵を与えられ、神の神殿の礎石となりました。建物には堅固な基礎が必要です。そして、規律正しい聞き手だけが、私の他に救世主はいないという認識において、堅固で揺るぎないままでいられるのです。
2.アンドリュー(忍耐)
弟子として求められる二番目の資質は、アンドリュー、つまり忍耐です。
最初の資質である自分への信頼が育まれると、それは自動的に兄弟を呼び寄せます。自分への信仰は、他人の助けを求めることなく、静かに独りで、望む性質の意識を獲得し、理性や感覚の証拠に反して、目に見えない要求が維持すれば必ず実現されるという認識のもと、忠実に忍耐強く待ち続けるものであり、そのような信仰は、目に見えるものに信仰を寄せる無規律な人間の最も荒唐無稽な夢をも超える勇気と性格の強さを育みます。
3.ヤコブ(正義)と4.ヨハネ(愛)
次に呼ばれる二人(3番目と4番目)も親戚です。これらは、兄弟ヤコブとヨハネです。ヤコブは義人であり、正義の裁判官であり、その兄弟ヨハネは愛されていました。
賢明な正義(ヤコブ)は、愛(ヨハネ)をもって執行されなければなりません。
規律ある判断の象徴である弟子ヤコブは、最高裁判官の地位に昇格した時、外見に従って判断しないように規律を持ちます。
これらの規律ある精神の性質は、誰もが自分らしくいられることを可能にします。すべての人にこの完全な選択の自由を認めながらも、他人と自分自身のために、栄光と尊厳と喜びを与えるようなことだけを行うように常に注意を払います。
5.フィリップ(三位一体の理解者)
弟子として求められる5番目の資質はフィリップです。
心のこの側面は、訓練されると、アイデア、野心、願望が具体化された現実になるまで持ちます。それは言葉を肉にする方法を知っています。形のないものに形を与える方法を知っています。
6.バルトロマイ(想像力)
6番目の弟子はバルトロマイと呼ばれます。この性質は想像力の能力であり、この性質がひとたび目覚めると、その人を大衆から区別するのです。
目覚めた想像力は、そのように目覚めた人を平均的な人間よりも頭一つ抜きん出させます。訓練された想像力ほど人間と人間を分ける性質はありません。
教育を受けているように見える男女の多くが大学卒業後に失敗する理由、あるいは大衆の収入力に差がある理由を突き止めるための調査を行えば、想像力が重要な役割を果たしたことに疑いの余地はありません。
現在の教育制度は、知恵ではなく知識を人間の心に植え付けようとすることで、想像力をしばしば抑圧しています。教育制度は、後続の教科書によってすぐに反証される多くの教科書を暗記するよう人間に強制します。
教育は、人間に何かを与えることによって達成されるものではありません。その目的は、人間の中に潜在する知恵を引き出すことです。
読者は、バーソロミューを同士に招くことができるように、この資質が弟子に高められて初めて、人間の限界を超えるアイデアを思いつく能力が得られるからです。
7.トマス(健全な猜疑心)
7番目はトマスです。この規律正しい性質は、シモン•ペテロが受け入れるよう命じられた概念と相反するものをはじきます。健康であることを意識している人は、世界の状況(遺伝的な健康、食事、気候など)にかかわらず、健康を表現し続けるでしょう。
目覚めていて自分が生きている意識の状態を持てば、新聞やラジオ、そして著名人、専門家には耳を貸さないでしょう。
この否定の性質は、訓練されれば、人間が自分の性質と調和しない印象を受けないように保護します。人間は、自分が表現したいことと無関係なすべての示唆に対して、完全に無関心な態度をとります。訓練された否定は完全な無関心を貫きます。
8.マタイ(欲望の理解者)
8番目のマタイは神からの賜物です。この心の特質は、人間の欲望が神からの贈り物であることを明らかにします。
この弟子をこの世に呼び寄せた人は、彼の心のあらゆる願い・欲望は天からの賜物であり、そこには自己表現の力と計画の両方が含まれていることを知っています。神の方法は計り知れないので、表現の計画が人間に明らかにされることは決してないことを知っています。
彼は自分の望みをすでに受け取った贈り物として完全に受け入れ、それが実現することを確信して平和に自分の道を進みます。
9.アルファイの子ヤコブ(認識の目)
9番目の弟子はアルファイの子ヤコブと呼ばれています。これは識別力の質です。明晰で秩序立った心は、この弟子を存在へと呼び起こす声です。この能力は人間の目には見えないものを知覚します。この弟子は外見から判断しません。原因の領域で機能する能力を持っているので、外見によって決して惑わされることはありません。
透視能力は、この資質が開発され、訓練されたときに目覚める能力であり、心のこの側面には、見たものを解釈する能力があります。識別力、つまり診断する能力は、アルファイの子ヤコブの特質です。
10.タダイ(感謝の人)
10番目のタダイは賛美の弟子であり、これは規律のない人間にはひどく欠けている資質です。
賛美と感謝の心が人の中に目覚めると、その人は「父よ、ありがとう」という言葉を常に口にしながら歩むようになります。目に見えないものに対する感謝によって、自分の受け取れる能力を超えた賜物が自分に注がれることを知っているのです。
受け取ったものに感謝しない人は、同じ人から多くの贈り物を受け取ることはまずないでしょう。この心の質が鍛えられない限り、人間は砂漠の花をバラとして見ることはないでしょう。
この性質が高められると、一見不運に見えるものから、チャンスを見つけることができるようになります。
11.カナンのシモン(素直なこころ)
11番目に呼ばれる資質はカナンのシモンです。
この弟子にとって良いキーワードは「良い知らせを聞く」です。この能力を呼び起こした人は豊かな人生を意識するようになったという証拠です。
この訓練された心の側面は良い知らせ以外のものを聞くことができないので、福音または良い呪文を説くのに十分適しています。
12.ユダ(破壊と再生、不死鳥・フェニックス)
12番目で最後のものはユダと呼ばれます。この性質が目覚めると、新しい自分になる前に、今の自分を捨てなければならないことを知ります。
この人は、自分の「私は在る」あるいは意識が自分の救世主であることを知っているので、他の救世主を全て手放します。規律を守れば、古い自分を手放す強さを与えてくれます。
人間は、自分が今意識しているものを手放さない限り、自分がなりたいと願うものにはなれない。そして、自殺や離脱によってこれを成し遂げるのがユダです。
これらは世界の創造時に人間に与えられた12の特質です。