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【ワーホリ日記:Day9】危険な家探し

8月28日(水)

午前中は、部屋でゆっくりハイキュー!!を見ていて、ついに稲荷崎を倒してアニメシリーズを見終わってしまった。少し虚無感。

今日は、イギリスの部屋探しのびっくりな文化をお話しよう。イギリスでは、まだ人が住んでいる状態の家に、次に家を借りようとしている人が見に来るのが通常だ。しかも、家主がいないときでも。イメージでいうと、今あなたが住んでいる賃貸に、管理会社の人が内覧に人を連れてくるということ。百歩譲って、自分がいるときに来るのならまだ許せるが、いない時間帯に、しかも知らない人に生活を見られるのはなんだか気持ち悪い。

昨夜、「明日エージェントがフラットビューイングに来るって!」とインド人カップルから連絡が。そもそも、私と香港人たちはこの部屋を「又借り」している状態なので、ここにいてはいけない人なのだ。もちろん、ここを借りるときはそんな契約になっているとはつゆ知らず。蓋を開ければ、以前住んでいた3人が契約切れの1ヶ月前に国に帰ったので、最後の1ヶ月誰かを住まわせて家賃を確保しようという魂胆で又貸ししたという。そこに今住んでいる私たち。うん、いない方がよさそう。

もちろん、大体の時間帯は知らされるので、エージェントが来るであろう時間帯に買い物へ出かける。徒歩30分くらいのところにアジアンスーパーがあったので、米、キムチ、コチュジャン、ジンチャンポン(韓国のインスタント麺)を買った。

今日の戦利品

買い物から帰り、エージェントが家からいなくなるまで、外のエントランスで座って待っていると突然、日本で働いていた会社の後輩男子から電話が。引き継ぎのことかな、いや、でもよくよく考えたら日本は深夜0時頃だし・・・、と思って電話に出る。すると、ヒックヒックしゃっくりは聞こえるし、完全に酔っ払っている。彼の話を要約すると、「ゆきちゃん~帰ってきて~、俺ひとりじゃ大変だよ、君しかいないよ~(泣)」みたいな話だった。仕事量もそうだが、曲者上司をうまくあしらえる私みたいなプリティーな力が必要らしい。去ってから気づく、私の魅力的⭐︎カワイイ・パワー。それはさすがに引き継げなかった。「俺がこんな大変な時に、イギリスでインド人とご飯食べて楽しそうだ。no+eの日記もなにげに面白いのがさらにむかつく。」と褒められてるのか怒られてるのかよくわかんない感想までいただいた。意外とちゃんと読んでくれててありがとう。でもまあ、ここから私ができることはない。たまに愚痴は聞いてやるから、がんばれよ後輩。

夕飯には、買ってきた白米(台湾産)を鍋で炊いてみた。美味しく炊けて、味も合格点。欧州産の米はほとんど信用できないが、台湾に根拠のない安心感を抱いて買ってきてみて正解だった。

で、ここで今日のタイトルでもある「危険な家探し」について。夕飯を作っていた時間帯、家探しサイトでコンタクトを取っていた人から電話があった。発音とプロフ写真的にネイティブではない、移民系のおじさん。「この家はリフォームして、今は誰も住んでいないんだよ。君日本人だったよね?学生なの?いつイギリスに着いたの?フラットビューイングいつ来る?今日でも良いし、明日でもいいよ。」みたいなかんじ。とりあえず話して、電話を切った後に「明日の3時以降に見に行きたい」というメッセージを送った。すると、

"Don't you want to come to see it tonight?"=「今夜は見に来ないの?」

という返事が。さらに、「日本人なのに、話し方は日本人っぽいアクセントじゃなかったね」みたいな不必要な会話をしてくる。ちょっと引っかかる。今そのフラットに誰も住んでいないなら、内覧に行くと知らないおっさんと二人きりの空間になってしまう。これは、危険なのか・・・も??

フラットメイトが帰ってきたので、聞いてみる。「一人で男性の大家さんとフラットビューイングに行くのって危険じゃないのかな?」するとみんな、「たぶん大丈夫だよ。」という。うーん、でもなんだか腑に落ちない。ディナーを食べながら改めて、「実は、こんなテキストをやりとりしているんだけど・・・」とチャットを見せると、一同の顔が一変。

”Yuki, DON'T GO!"

そもそも、"Don't you want to come to see it tonight?"=「今夜は見に来ないの?」の言い方自体が、かなりセクハラ的というか、デートする相手を誘うような言い方だということ。やっぱり、ちょっと危険かも、と思った私の勘は間違っていなかった。「そんな野郎すぐブロックだ!」と、香港パパおじがブロックしてくれた。そして、すごい心配された。知らない人について行っちゃだめだよ、みたいな。さすがにそれはないが。

でも、多くの日本人、それこそワーホリで来ているような人だったら、これが怪しいとは気づけない気がする(私も最初は文字通りの意味で読み取っていたし)。ロンドンだけではなく、海外で家探しをする一人女子は本当に気をつけてほしい。できれば誰かと一緒に内覧するのがベスト。

長くなるが、もう一つ危険な話。インド人カップルは家探しで詐欺に遭っている。内覧するには£550払え、と言われた二人は、すぐに引っ越したかったこともあり振り込んでしまった。大家のパスポートや契約書のスキャンも送られてきていたので油断した。その後、内覧の予定を2回もキャンセルされ、返金を頼むも返事無し。一応契約書から物件の場所は分かっているので、明日あたりに現場凸る&警察に報告するらしい。

知らない土地で家を探すこと。わくわくもするけれど、危険もいっぱい。海外生活を始める皆さん、本当に気をつけてください。いつもよりも危機感を持ってください。そして、やっぱり持つべき物は友達。たった1週間なのに、こんなに楽しくて信頼できる人たちと出会えたことが、今回の渡英で初めての宝物。




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