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【ワーホリ日記:Day80】思い出のカンタベリーへ
11月7日(木)
今日は、大学院の時の先生と友人に会いに、大学のあるカンタベリーへ行ってきた。9時半に家を出発し、10時半にセントパンクラスから出る電車に乗る。思っていたよりもあっという間、約1時間でカンタベリーに着いた。
大学院時代の友達のスペイン人のアナが、まだカンタベリーに住んでいたので会う約束をしていた。駅に降り立って、5年ぶりの懐かしい空気と風景を身に染みて感じているところに、アナがやってきた。カンタベリーの地で、あの青春を共にした友人と会い、懐かしさなのか、エモーショナルになって会った瞬間涙が出てしまった。
大学院時代は、課題で忙しかったのもあるが、学生寮に住んで毎日友達と話して、楽しく過ごして、まさに私の「留学」という憧れが詰まった青春時間だった。運良く恋もして、本当に今までの人生で一番充実していた時間がそこにあった。
その後、日本に帰ってきて、コロナ渦を経て東京で働くようになり、だんだんと、東京での生活が現実になっていった。徐々に薄れていくイギリスの青春。東京に染まった私にとって、あの1年ぽっちのカンタベリーでの日々が、非現実的過ぎて、もしかしたら、ただの長い夢だったのではないかな、と思うような、そんな時間になっていた。
でも、カンタベリー駅に着いて思った。夢だけど、夢じゃなかった。トトロに出てくる台詞みたいだけど、本当にそう。そしてさらに、ただ思い出の地に行ったというだけではなくて、そこに変らず、あの頃の友達がいるということが、私がカンタベリーで生活していた時間を証明してくれているような気がして、涙が出たのかもしれない。
お気に入りだったスコーン屋さんで、拳より大きなスコーンを頬張りながら、5年間何をしていたのか、お互いに話は尽きなかった。懐かしい街を歩いて、卒業式をしたカンタベリー大聖堂を見に行って、そして大学まで向かった。
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私たちの住んでいた、学生寮。懐かしかった。アナがいるからか、余計に、まだこの窓の向こうには知っている顔がたくさん住んでいるような気がしてならなかった。
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友達との時間も楽しかったけど、やっぱり辛い記憶もいっぱいある。終わらない日々のエッセイと卒論、見えない結論、決まらない卒業制作、合っているのか分からない英語。1年でよくやったよなあ、と思う。今更だが自分を褒めてあげたい。
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卒論をひたすら書いていた時のワークスペース
その後、大学のシアターで行われる、先生が参加しているパフォーマンスカンパニーの公演を見る予定で、それまで劇場ホワイエのソファーでリラックスしていた。怒濤の2日を過ごしていたのでさすがに眠気がやばくて、30分くらい昼寝した。
パフォーマンスの前に少しだけ先生にもお会いして、ロンドンに戻ってきて仕事を探していることなどを説明。今度時間があるときに、ロンドンで会う約束をしてもらえた。
アナと一緒に、先生のパフォーマンスを見て、終わったのが20時半。急ぎ足で駅に向かい、9時20分頃の電車でロンドンへ帰ってきた。家に着いたのは23時。自分の大切な思い出を振り返る、そんな素敵な1日だった。