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出戻り女と吸血鬼
地底に棲む吸血鬼の夫
「君は携挙のあとか…もしくは今世が終わり、地底にくるころ、吸血鬼になりここの神殿でまた暮らしたいと言っていたけど」
私「そうだね」
吸血鬼夫
「君は今までも何度かそう考えたことがあるんだ。人生と人生の合間の、霊界で。でもカルマ払拭が難儀で僕とコンタクトしづらかったし、何より地上の3次元世界を楽しんでいた」
私
「そうかもねえ、でももう、そういうのはいいかなって」
吸血鬼夫
「君が嘘をついてるとは思ってない。いつも通りに本気なんだと思う。でも、飽きっぽいから…だから…僕のほうは、期待せずにいるから」
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