ノウハウをnoteで公開しまくるのはどうなのか
タイトル通りなんだけど。
WEBマーケティングなんて、今は調べればある程度の事は誰でも出来る程の情報が溢れかえっている。
ちゃんとガチでグロースさせようとすると結局は現場での泥臭い施策の連続を自分でやってみた経験には勝てないのだけど、一昔前に比べて初心者がスタートするときのハードルはめちゃくちゃ下がっている。
特にここ最近はnoteでも素晴らしいノウハウがガッツリ長文で公開されていて、初心者に対しても、内容によっては上級者にとってもとても有益なノウハウがゴロゴロ転がっている。
なぜこんな事になっているのか考えてみると、刈り取り型のマーケティングの延長にあるんじゃないかって考えてる。
僕らは今アドで煽りまくってLPで刈り取る、SEOでも被リンク貼っとけば上位に表示される、みたいな世界線からより戦いが激化した世界線にいて、アドもSEOもちゃんとガチでヒトもカネも投資しないと回収が出来ない。
そこでホワイトペーパーを含め情報発信、、、ノウハウを発信しまくることでアテンションを集めて「あの会社スゲー」みたいなブランディングを獲得する。これで一定のリードは入ってくるし、今年いっぱいは通用すると思う。
かくいう僕もガッツリホワイトペーパー作ってるし、外部メディアに寄稿したりセミナーでノウハウを喋り倒してリードを獲得している。
なので僕もガッツリ最前線で加担している。
外向けに情報をどんどん発信していくことはマーケ業界全体を盛り上げる良いことじゃないかって言う人もいるんだけど、「それ誰の何にとって良いの?」って聞いて納得のいく答えが得られたことはない。
ノウハウは隠すより公開すべきだ!って言うけど、何十年もかけて編み出した秘伝のタレを要する焼き鳥屋や、取材拒否のとんかつ屋を「ノウハウ公開しないなんてガメつすぎるだろ!」って叩くようなことはしないよね。秘伝のタレを「焼き鳥界の発展のため!」とかいってレシピ公開してそのレシピを大手食品メーカーがパクって冷凍食品にでもしたら公開したことは正しかったと言えるのだろうか。
ちなみに僕はnoteで公開されている情報はきちんとチェックして、きちんとパクれるかどうかを検証している。上辺だけパクってもパクりきれないし、本気でやるなら冒頭で書いたとおり「現場での泥臭い施策の連続を自分でやってみた経験」がないと本物にはなれないというのをわかっている前提でね。
公開されているノウハウの中には自分の承認欲求のために発信しているように思えるものもあって、したたかさが見えてこない。そこに戦略があるのか疑問なわけです。
会社の経営者に聞きたいんだけど、あなたの社員が発信してるノウハウブログはバズってますけど会社にそのノウハウは資産として残っていますか?戦略的に公開していますか?リード獲得できていますか?ブランディングとしてやってる??じゃあブランドリフト取ってますか?
他社のことあんまりよくわからないからこの辺は疑問に思ってる。
まぁみんな結局は「出せるとこだけ出してる」「パクられても問題ない部分だけ」秘伝のタレは隠してるとは思うんだけどさ。
僕も感じてるけど、結局パクれる人は顧客対象にならないんだよね。僕が公開しなくてもどっかで情報もってきて自分で実施実証するし放っておいても全然問題ない。
何が言いたいかって言うと、「ノウハウ公開大合戦の先」に何があるんだろうってところ。
Google広告最初期には確実に先行者メリットがあったけど今や厳しい。
SEO最初期にも確実に先行者メリットがあったけど今や厳しい。
ノウハウ公開大合戦の先にはノウハウが溢れかえって陳腐化する未来がもうきてるし加速するし、そうすると結局勝つのは「ブランド」な気がしている。手段手法、強みにノウハウ、機能なんかはパクれるけど、ブランドはパクれないじゃない。
シャネルがノウハウ大公開マーケティングなんてしないよね笑