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とい
2024年7月23日 23:12
私の家の寝室には太陽の光が射しこまない。朝が来たことを告げるアラームは「鳥の鳴き声」という名前のついた、けたたましい鳥の声とすることで、毎朝を迎えている。爽やかな朝、というよりは、ジャングルの朝のような暑苦しさを感じさせるタイプのアラーム音だ。鳴りっぱなしにさせていると、気に触るとでも言わんばかりに猫に睨まれる。そういう訳で、朝寝過ごすことは殆どない。ただ、ベッドと身体が一体化したよ
2024年7月18日 21:39
「やーい、泣き虫!」と小さい頃よく姉に揶揄われた。「泣き虫毛虫はさんですてろ」と歌われると、本当に自分がすてられてしまうような、なんとも情けない心持ちになり、余計に涙がどぼどぼと出た。しかし、今思うと非常に稚拙なからかい方である。それでも、歳の離れた姉に言われると悔しかった。何より涙を止めることの出来ない自分にほとほと呆れた。姉とはもう喧嘩も何もしないけれども、わたしは何年経って
2024年7月15日 22:12
このところ悔しさに押し潰されそうな日々が続いていた。「悔しい」という気持ちと「なんとかやり通さなければ」という気持ちが、わたしの内側から反発するようにせめぎ合い拮抗していた。少しでも「悔しい」気持ちが勝てば、その後に控えた「惨め」「何をやっているんだ」「わたしは何も成長出来ていない」といった自己否定の感情が押し寄せてくるような気さえしていた。この拮抗状態を保つことが、唯一、論文の締め切りを目