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【ランクバトル】S14 最終931位(R1953)対面オロチの純正受けループ

 どうも。普段はレイド勢の杉浦です。
 今回のランクバトルシーズン14にてシーズン9以来の4度目の最終三桁順位を達成し、またレートも自己最高記録を更新できたため、使用構築を紹介します。


 順位:931位
 レート:1953.826

レンタル:GGTW49

・コンセプト 構築経緯

 DLC後編『藍の円盤』配信後に受けポケモンの新規開拓を目的としてDLC解禁ポケモンのみで受けループを組み、カジュアルバトルや仲間大会に参加していました。そのときの構築記事はこちら。

 その中でカミツオロチの性能に可能性を感じたため、年末年始の休み中にカジュアルバトルでカミツオロチの型を試行錯誤した際に、気合いのタスキを持たせて対面的に立ち回るのが強いのではと思い、対面タスキオロチをベースにランクバトル用の構築を組み始めました。
 受けループの軸として物理受けのヘイラッシャと特殊受けのハピナスを採用し、「初手カミツオロチで不利対面でもタスキを盾に強引に居座って相手のHPを雑に削ったあと、裏のヘイラッシャとハピナスで受けまわしつつ、カミツオロチは特性再生力を活かしてサイクルのクッションに徹する」という「オロチラッシャハピ」の並びを考案。
 残り三体は、定数ダメージ対策枠で相棒のピクシー、炎オーガポン受けとして使い慣れたヒードラン、ブリジュラス対策のドオーを採用して構築が完成しました。



・ヘイラッシャ

持ち物:食べ残し
特性:天然
性格:腕白(防御↑ 特攻↓)
テラスタル:フェアリー
個体値:31-31-31-×-31-31
努力値:HP252 防御252 素早さ4
実数値:257-120-183-×-85-56
技:地割れ 雪雪崩 寝言 眠る

HP:極振り 16n+1
防御:極振り
素早さ:あまり 同速意識


・メインの物理受け

 S6から続投。レギュレーションが変わってもやることは何も変わっていない一般的なねむねごヘイラッシャ。受けループのヘイラッシャは寝言か守るかの二通りありますが、自分は寝ている間に隙を見せたくないため寝言を採用しています。また寝言はアンコールできない仕様のため、型がわからないカイリュー相手に寝言を空打ちして様子を見るなどします。
 
 レギュレーションFにて新しく解禁された物理アタッカーのうちヘイラッシャの脅威となるポケモンがいなかったため、これまで通りの動きができました。
 物理アタッカー以外だと、スイクンなどを止めましたね。熱湯や冷凍ビームなどといったスイクンの技範囲ではヘイラッシャを倒せないし、瞑想も特性天然で無効化できるので。ステルスロックを撒かれた状況であればこちらのポケモンのHP管理を徹底すればTODで勝てます。中にはステロを撒かずに身代わり吠えるをするスイクンも一定数いて、「お相手はいったい何がしたいのだろう?」と思いつつ20分時間を潰してTOD勝ちしました。そんなスイクンもシーズン終盤では全く見かけなくなったため、結局スイクンは何だったんだろうと感じました。ヘイラッシャ入り構築にスイクンを選出してはいけない。
 
 テラスタルは物理受けとして無難なフェアリーにしています。


・ハピナス

持ち物:隠密マント
特性:自然回復
性格:穏やか(特防↑ 攻撃↓)
テラスタル:毒
個体値:31-0-31-31-31-31
努力値:HP4 防御252 特攻4 特防236 素早さ12
実数値:331-13-62-96-203-77
技:魅惑のボイス 投げつける 瞑想 タマゴ産み

HP:奇数
防御:極振り
特攻:あまり
特防:なるべく高く
素早さ:無振りハピナス抜き調整ガチグマ(アカツキ)抜き


・ワンウェポン問題の解決

 DLCで強化された特殊受けハピナス。ずっとハピナスのワンウェポン問題に悩まされていましたが、新規習得技の魅惑のボイスがすべてを解決してくれました。
 ラッキーハピナスといえば地球投げですが、SV環境ではサーフゴーやハバタクカミなどの特殊ゴーストに無効化されます。ではシャドーボールを採用してもレギュレーションEから解禁されたガチグマ(アカツキ)に止められてしまいます。同様に10万ボルトもガチグマで止まり、冷凍ビームはテツノツツミの身代わりを破壊することができず、火炎放射はヒードランに無効にされるところか強化してしまいます。結果、サーフゴーにはTODを仕掛けるつもりで地球投げ、比較的に使用率の低いヒードランを切るかたちで火炎放射、ガチグマはどうせテラスタルするだろうから10万ボルト、テラスタル前提の打ち分けでテラバーストなどなど、ハピナスのワンウェポンはどこかしら諦めなければならないところが難しい点でした。
 そこにきてDLC新規習得の魅惑のボイスは無効タイプのないフェアリー。 フェアリー技自体は以前からマジカルシャインがありましたが、魅惑のボイスはそのターンに能力ランクが上がった相手を確定混乱させる強力な追加効果に、音技で身代わりを貫通するなど、追加効果がなくこれまで採用優先度が低かったマジカルシャインに比べて格段に使用感の優れた攻撃技です。
 確かにサーフゴーといったフェアリーを半減にする特殊アタッカーもいますし、ヒードランに至っては1/4になってしまいます。ただ無効にされず僅かでもダメージが入るのであれば、瞑想を積めばいつかは突破できる。相手のHPを僅かでも削れるのであればTODのHP総量で有利をとれるので、無効タイプのない魅惑のボイスは採用価値が高いと判断しました。
 また環境トップの物理アタッカーにカイリュー、ウーラオス、パオジアンなどフェアリー弱点が多く、特殊受けハピナスを崩すために後出ししてきたときの交代際ボイスが刺さって大きくHPを削ることができるところも評価ポイント。
 ちなみにカイリューを後出しされ諸事情により引くに引けない状況だったため魅惑のボイスを撃ったら龍の舞カイリューでして、連続混乱自傷でハピナスがカイリューを突破する試合が二回ほどありました。


・メインの特殊受け

 その他の技構成は一般的なハピナスと同じで、トリック対策の投げつける、特殊耐久の補強に瞑想、回復技のタマゴ産み。持ち物は、特殊技は追加効果で特防を下げる技が多く、また新技サイコノイズのケアとして隠密マントを採用。テラスタルは毒で、選出の都合により毒びしが回収できず毒で受けが成立しなくなる場面を考慮してのこと。ボディプレスを半減にできるためブリジュラス受けも可能。ただしサイコショックとアシストパワーは余計受からなくなるためできればテラスタルはしたくない。
 
 調整についてはガチグマ抜きを意識して多少特防を削り素早さに振りました。とはいえガチグマは12振りハピナス抜きや60族抜き、さらには最速かと疑うほど速い個体など、12振りハピナスでは不十分と感じる場面が多々ありました。とはいえこれ以上特殊耐久を下げたくなく、また素早さ調整のいたちごっこにしかならないと感じたため、12振りで妥協しました。ちなみに挑発ガチグマに先制できても結局力押しで負けてしまったので、別の対策を考えた方がいいかもしれません。


・ピクシー

持ち物:ゴツゴツメット
特性:マジックガード
性格:図太い(防御↑ 攻撃↓)
テラスタル:飛行
個体値:31-0-31-31-31-31
努力値:HP244 防御252 特攻12
実数値:201-67-137-117-110-80
技:ムーンフォース アンコール ステルスロック 月の光

HP:最大奇数
防御:極振り
特攻:あまり


・定数ダメージ対策枠

 キョジオーンやチオンジェンなど定数ダメージを主力として戦うポケモンを受けるためのマジックガード型ピクシー。持ち物に依存することなくキョジオーン対策ができるため、隠密マントを他のポケモンで有効活用できるところが最大の利点。呪い型のキョジオーンはめっきり見かけなくなりましたが、相手の構築にミミッキュがいた場合呪い警戒でピクシーを選出することもあります。さらに受けループ戦において毒ダメージを無効にしつつアンコールで相手を縛ることができるため、受けループとマッチングした際は必ず初手で選出しました。
 
 技はタイプ一致のムーンフォースに、相手の行動を縛るアンコール、サイクル戦を有利に進めるためのステルスロックに、回復技の月の光。高耐久ポケモンとの対戦では長期戦になりやすいため、一致技の中でもPPが多く実用性が高いムーンフォースの採用となっています。また、とくにやることがないターンに無駄打ちができるようステルスロックのPPは最大まで増やしています。受けループとの試合ではムーンフォースのPPが足りなくなるので、ステルスロックで適度に節約します。
 
 テラスタルは飛行で、キョジオーンが地割れを採用していたときの緊急回避用。また特性マジックガードと組み合わせることで一般的なグライオンを完封することができ、チオンジェンのワンウェポンが悪技ではなく草技だったときに耐性がつけられるなど、マジックガード型ピクシーのテラスタルは飛行で結論だと個人的に思っています。
 
 持ち物は、レギュレーションEでは命の珠を持たせていましたが、今回はゴツゴツメットに変更しました。レギュEではミミズズを採用しており、受けループ戦においてはヘイラッシャ受けのミミズズとそれ以外を受けるピクシーの並びで勝てていました。
 しかし今回のレギュFではミミズズを構築から外したためにヘイラッシャもピクシーで受けなければならず、地割れ避けで飛行テラスタルをすると雪雪崩が絶妙に痛く受けが安定しません。そこで考えたのがゴツゴツメット。
 実際にヘイラッシャを使っている側からすると、カイリューやアーマーガアなどの浮いているポケモンのゴツゴツメットは対応に困ります。それを参考に「自分がやられて嫌なことを相手にもやる」を実践したのが今回のゴツメピクシー。受けループのヘイラッシャ相手に「こちらも痛いけどあなたもただでは済まないぞ」と圧力をかけにいく。なんなら雪雪崩をアンコールで縛ってステロ無駄打ちで雪雪崩の威力を抑えながらゴツメで削るという芸当も可能。ゴツゴツメットを持たせたことでピクシー一体で受けループ相手に安定した勝率を得られた。ただし挑発アーマーガアには負けた。


・対キョジオーンの課題点

 キョジオーン対策として採用しているピクシーですが、地割れ一発被弾で負ける試合がシーズン中二回ほどありました。一回でも避ければ飛行テラスタルできるのですが、地割れの有無を確認できないままテラスタルをしてしまうと裏でテラスタルができなくなってしまいます。また地割れの存在だけでテラスタルを強要されるのも問題点だと感じました。
 解決策として身代わりの採用が考えられます。身代わりがあればキョジオーンだけではなくヘイラッシャも対策ができ、ヘイラッシャ対策のゴツゴツメットを持たせる必要がなくなり持ち物を命の珠に戻すことができるので、崩し役としてのピクシーが復活します。ただ身代わりを採用するとなると外す技はステルスロックとなり、今回のシーズン中でもピクシーがステロを撒けたからこそ勝てた試合もあったため、安易にステロを外すことができないのも確か。このあたりも含めて、今後ピクシーの型の変更を検討していきたいです。


・ヒードラン

持ち物:特性ガード
特性:貰い火
性格:図太い(防御↑ 攻撃↓)
テラスタル:草
個体値:31-0-31-31-31-31
努力値:HP244 防御252 特攻12
実数値:197-85-173-152-126--97
技:噴煙 パワージェム ステルスロック 眠る

HP:最大奇数
防御:極振り
特攻:あまり


・炎オーガポン受け

 炎オーガポンの特性型破りを特性ガードで防ぐことでツタ棍棒を対策。はたき落とすで特性ガードを失うとつらいですが、とはいえHBヒードランであればある程度耐えることができ、一方でパワージェムが耐久無振りなら確定二発でHP振りでも三発で倒せることから、特性ガードがなくても対面であれば殴り合いでいい勝負ができてしまえる。倒せなくても裏でとどめを刺せばオーガポンを突破することができます。むしろ地団太や馬鹿力の方が脅威。岩石封じは全然効きません。炎タイプでありながらステルスロックが痛くないのも強みですね。
 
 技はタイプ一致の噴煙に、炎オーガポンへの打点としてのパワージェム。サイクルに負荷をかけるステルスロックに、申し訳程度の回復技として眠る。基本的に炎オーガポン対面では抜群パワージェムを撃ちますが、等倍噴煙でもいいダメージを与えられます。また一度パワージェムを見せると岩技を受けるためにサーフゴーやウーラオスに交代してきますが、そこに交代際噴煙が刺さってアドバンテージを得られる試合が多かったです。
 
 眠るは申し訳程度の回復技。主にTODでHP総量の有利をとるための回復技です。ヒードランが眠るでHPを回復しなければならない状況はそもそも受けが成立していないときなので、基本的にヒードランは有限サイクル要員として動かしています。
 
 テラスタルは草で、元タイプとの補完として嚙み合わせがいいです。また炎オーガポンが宿木の種を採用していた際の対策にもなります。シーズン中ではツタ棍棒ワンウェポンの光合成宿木オーガポンと遭遇しましたが、草テラスタル貰い火ヒードランで完封することができました。あと最終日の三桁チャレンジ戦においてお相手の構築にキノガッサと炎オーガポンがいて、「これ先発ヒードランが初手テラスしないと受からないなあ……」と思いながら試合が始まったら本当にキノガッサ炎オーガポンの並びが来て、ヒードラン一体で相手の二体を受けきることができ、加えてイダイトウにも火傷を負わせる大活躍をして最終三桁を掴みとりました。ヒードランだからこそできる芸当。


・サポート役として優秀

 本来の役割は炎オーガポン受けですが、正直ステロ撒いて噴煙連打しているだけで充分強く、別にお相手に炎オーガポンがいなくてもヒードランの通りがよければ選出していました。ヒードランは変化技の習得が豊富で、挑発なども使い勝手がいいです(レギュEでは一時期ステロではなく挑発を採用していました)。炎オーガポン受けの枠を超えてよりサポート性能を高められるのではと可能性を感じさせるものがありましたので、今後の型の開拓次第で受けの役割を広げられる予感がしています。


・ドオー

持ち物:柔らかい砂
特性:天然
性格:慎重(特防↑ 特攻↓)
テラスタル:地面
個体値:31-31-31-×-31-31
努力値:HP252 防御180 特防76
実数値:237-95-103-×-143-40
技:地震 毒々 ステルスロック 自己再生

HP:極振り
防御:なるべく高く ブリジュラスの無振りアイアンヘッドが乱数4発(72.46%)
特防:11n ブリジュラスの控えめ竜星群が確定3発

 
柔らかい砂の無振り地震:HP振りブリジュラスをオボンの実込みで確定3発。オボンの実なしでは低乱数2発。


・ブリジュラス対策枠

 通称「砂ドオー」。今シーズンで一番迷走した枠。シーズン開始から慎重HDドオーを使用し、期待通りチョッキブリジュラスや雨ブリジュラスを難なく受けきることができました。
 しかし次第にブリジュラスの型がステルスロックからのドラゴンテール(吠える)で流す起点作成型が主流となっていき、残りの技がボディプレスとラスターカノンであればHDドオーでも対応できたのですが、ラスターカノンではなくアイアンヘッドを採用した完全物理型だとHDドオーでは難しいと感じました。
 シーズン後半からはHBドオーに型を変えたところ普通に特殊アタッカーのブリジュラスと遭遇し、天然故に竜星群2発で落とされました。その後特性を貯水に変えることで2発目の竜星群の威力を下げる方向で対策しましたが、天然ではなくなったことでブリジュラスの特性持久力によりドオーの地震では突破できなくなるという本末転倒をしてしまい、迷走の末30日に現在のHBD振り分けドオーに落ち着きました。特殊耐久は控えめ竜星群がギリギリ確定3発、物理耐久は起点型の無振りアイアンヘッドを乱数4発を落としどころとしました。
 
 一般的に特性天然は受け目的で使用されるものですが、今回はブリジュラスの特性持久力を無視するという攻撃的な使い方をしました。HP振りのみのブリジュラス相手であれば、ドオーの通常無振り地震で確定3発。
 しかし起点作成型は持ち物にオボンの実を持たせていることが多く、オボンの実を含めるとブリジュラスを倒すために地震を4発打つ必要があります。その間ドラゴンテール(吠える)で流されてステロダメージでサイクルが荒らされてしまうことを考慮し、もっと手早くブリジュラスを処理する方法を模索しました。ただ足りない火力を補うために攻撃に努力値を振ろうにも現状耐久値がギリギリでありこれ以上耐久を下げることができなかったため、足りない火力を持ち物で補うことにしました。こういった経緯により砂ドオーが誕生しました。
 流れとしては、初手でブリジュラスとドオーの対面ができた場合、相手が初手ステルスロックを撒くターンでいきなり一発目の地震を放ち、続くドラゴンテール(吠える)のターンで二発目の地震、流された後ドオーをうまく着地させて三発目の地震を打ってブリジュラスを突破します。途中でテラスタルをされたら毒々を撃って突破。ブリジュラスを退かさない限り相手にサイクル戦を強いることができないため、ドオーがステルスロックを撒くのはブリジュラスを突破してからになります。なおHB特化ブリジュラスは考慮していません。


・意外とやれる……のか?

 30日に型が定まったため、実戦が少なく評価がしづらいです。ただ最終日に当たった起点作成型のブリジュラスは全勝したので、型としては成立しているかと思います。一方でこだわり眼鏡を持った特殊アタッカーブリジュラスには当然の如く負けましたので(眼鏡ブリジュラスはハピナスで受けきりました)、ブリジュラスのすべての型に対応できるわけではないです。
 
 あとサーフゴーやハバタクカミの対面で砂地震を打ったら想定以上の火力なのかお相手が長考し始めることが多かったです。とはいえダメージ計算をすると柔らかい砂があってもなくても確定数が変わらないので、汎用性という面では残念な型ではあります。
 起点作成型ブリジュラスには勝てますが(?)、来シーズンになったら普通にドオーが構築から外れてグライオンが入ってきそうな予感がしています。

 ちなみにですが地震のリーチが伸びればと思い一致テラスタルにしましたが、一度もテラスタルをしなかったので使用感は未知数です。


・カミツオロチ

持ち物:気合いのタスキ
特性:再生力
性格:控えめ(特攻↑ 攻撃↓)
テラスタル:鋼
個体値:31-0-31-31-31-31
努力値:HP252 特攻236 素早さ20
実数値:213-76-130-187-100-67
技:気まぐレーザー 草結び 大地の力 自己再生

HP:極振り 3n
特攻:11n
素早さ:4振りディンルー抜き(無振りカバルドンと同速)

火力目安
耐久無振りカイリュー(AS)に本気気まぐレーザーがマルチスケイル込みで最低乱数1発。
耐久無振りオーガポン(AS)に本気気まぐレーザーが62.5%の乱数1発。
パオジアンに本気気まぐレーザーが確定1発。
ウーラオス(連撃)に草結びが確定1発。
HP振りチョッキガチグマ(アカツキ)に草結びが43.75%の乱数1発。
HD特化ディンルーに草結びが確定2発。
HD特化以外のサーフゴーに大地の力が確定2発。


・今シーズンのMVP

 今回の問題児。DLC解禁直後の藍の円盤縛り受けループの構築記事にて「雑に出して雑に強い」と評しました。耐久調整がHP振りのみでも大体の目安としてHBD振り分けモロバレルと同等くらいで、同じく特性再生力であり、加えて特攻種族値120から繰り出される威力160の本気気まぐレーザーなど、あまりにも強すぎる。モロバレルのCがずば抜けて伸びたと考えるとその強さをご理解いただけるかと思います。火力、耐久力、サイクル適性とすべてが揃っており、サイクルのクッションから崩しの攻め駒までこなせる。こういうポケモンがずっと欲しかったです。
 
 シーズン中も序盤から終盤まで活躍。お相手の初手のカバルドンやラグラージも無警戒でステルスロックを撒いているところに草結びで吹っ飛ばす。イーユイやサーフゴーも呑気に悪巧みを積んでいるところに大地の力をお見舞いし、次のターン慌てて攻撃してきたところをタスキで耐えて返り討ち。ラティオスやタケルライコの眼鏡竜星群をタスキで耐えてレーザーで丸焼き。初手パオジアンがヘイラッシャ引き読みで電気テラバーストを打つも大地の力で粉砕。ガチグマ(アカツキ)が挑発や欠伸など舐めた行動をしてくるので草結びで転倒させた。
 元々は、DLC後のレギュF練習会で「ウーラオス対面はアイススピナーが怖くて居座れないなー」と感想を抱き、気合いのタスキを持たせればウーラオスも飛ばせそうと考えてタスキ型にしましたが、自分の想像を超えて大活躍してくれました。タスキオロチヤバい。
 というかハチマキパオジアンやハチマキウーラオス、あと挑発ガチグマなど、ヘイラッシャやハピナスでも受けが難しい相手をタスキ型カミツオロチが吹っ飛ばしてくれたので、受けが安定した試合を多く作れました。

 調整は当初シンプルなHC振りにしていましたが、ディンルー相手に有利を取りたいため素早さ調整をしました。丁度ディンルーとカミツオロチの素早さの差が1だけだったので、多少振るだけで無振りディンルーを抜くことができました。ただ無振りディンルー抜きで特攻を削ると実数値が11n+1となってしまい調整効率が気持ちが悪いので、特攻は11nまで削り素早さを無振りカバルドンと同速まで上げることができました。とはいえこの調整も不満があり、特攻か素早さの種族値があと1高ければ無振りカバルドン抜き調整ができただけに惜しい種族値と感じました。とはいえこの調整にしてから対面したすべてのカバルドンに同速勝ちしてステロすら撒かせず倒したので結果オーライかも(もしかしたら最遅カバルドンだったのかも)。HPは252振りでちょうど3nとなり特性再生力の回復最大効率となるため妥協はできません。
 
 受けの役割対象としては主に水オーガポンやキノガッサなどの草ポケモン。とくに水オーガポンは両一致技を1/4にできるため、タイプ受けが可能。ただじゃれつくを持っている水オーガポンには負けてしまうところが難点か。確実に水オーガポンを全対応するのであれば輝石カミッチュの方がいいかもしれません。
 テラスタルは鋼で、元タイプの弱点を反転させるテラスタイプ。一応数は少ないものの岩オーガポンに抗えますが、とはいえ岩オーガポンはテラスタルしなくても気まぐレーザーで吹っ飛ばせるので必要ないかも。鋼以外のテラスタルも考察し甲斐がありそうです。


・便利故にないものねだり

 シーズン中にちょくちょく「オロチでステロ撒きてー!」「オロチで毒入れたい!」と感じる場面がありました。クッションで攻め駒である上に起点作成もできたら本当に最強でした。ただカミツオロチは豊富な攻撃技を覚える一方、有用な変化技が精々欠伸程度しかないので、サポート性能は劣ります(その分ヒードランがサポート役として頑張ってくれました)。
 
 タスキ型カミツオロチは確かに強かったですけど、タスキは奇襲できるからこそ強いのであって、タスキであることがバレると立ち回りが難しくなるため、今後はもっと別の型を開拓していく必要があるかもしれませんね。




・選出

 基本はコンセプト通りオロチラッシャハピの並び。
 必要に応じてカミツオロチの枠をピクシー、ヒードラン、ドオーと差し替え。
 物理受けのヘイラッシャと特殊受けのハピナスは必ず選出。


・重たい相手

・こだわりハチマキ持ち全般。
 ヘイラッシャが受からないため。ただカミツオロチで飛ばすことも可能。
 
・トンボルチェン
 交代技でクルクルされるだけで厳しい。こちらもステルスロックを撒くか、カミツオロチが再生力でクッションしつつ吹っ飛ばすしかない。
 
・挑発ガチグマ
 ハピナスでは勝てない。カミツオロチで奇襲する必要がありますが、失敗すると即負け。
 
・選出択の構築
 代表的なところではキョジオーン×オーガポンの並びなど、こちらの3体で相手の6体を対応できないときは負ける。ただカミツオロチが誰かしらを吹っ飛ばしてくれたら受けが成立することもある。


・反省点

 カミツオロチの気まぐレーザーは3割程度の確率で威力二倍となり、ヘイラッシャも3割で地割れを当てるなど、再現性の欠片もない構築であり、全体的に運ゲーを仕掛ける戦い方になってしまいました。
 よく受けループに対して「脳死で地割れを連打しているだけ」「地割れTOD構築」など揶揄されていますが、今シーズンに至ってはヘイラッシャの地割れだけではなくカミツオロチのとりあえず気まぐレーザー連打、何ならヒードランの3割火傷の噴煙連打など、世間で揶揄されている以上に運頼みでした。
 今回は上振れて最終三桁を取れましたが、もっと再現性を意識した構築組みを心掛けることが今後の課題かと思います。


・後記

 今回は年明けから仕事が激務となり、朝早起きして数戦だけ潜るか、休日に集中して潜ることでしか対戦数を稼げませんでした。そんなシーズンだったからこそ久々に最終三桁を取れてひとまず安心しました。いやーつらかったけどよかった。嬉しいです。
 二月は、仕事面では確定申告が始まりますし、春先の繁忙期に向けて準備もしなくてはならず、またスキルアップの勉強にも取り組みたいので、先月とはまた違った忙しさに追われそうです。
 また趣味のゲームにおいても、先月発売された『風来のシレン』の新作をプレイしたので、ポケモンに割ける時間が限られそうです。とりあえず最低でも全ロムマスターボール級へ戻る程度にはランクバトルに潜るかと思いますが、二月のシーズン15はエンジョイなシーズンになりそうです。
 そういう意味も含めて、今回最終三桁順位&最高レート更新という自分の中での結果を残せて満足しました。レギュレーションFも長いので(最長のレギュレーション)、またじっくり潜れる時期になりましたら再び最終三桁を目指したいです。


・ハイライト


絶対零度をすべて避けてパオジアンに対面で勝つハピナス


はたき落とすをされたあと何故かテラスタルをされることが多い



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