水田の畦畔管理42 ~草刈り屋から見た斑点米カメムシ対策~
稲刈りも終盤、今年の米づくりが終わろうとしている。
こうなると農家心理としては、「ああ、終わった!」ということで、精米だとか機械の掃除だとか、そちらのほうに関心が行くのはよくわかる。
けれど、「草刈り屋」である僕は、毎年、この時期になると思う。それは、
斑点米カメムシ対策は、今ですよ。
ということだ。
なんのことはない。
今の時期、斑点米カメムシ、たとえばこやつらが・・
卵を産んで、
その卵が越冬する草が完全に放置されている、
ということだ。
代表的な草がこれ。
メヒシバ
エノコログサ(猫じゃらし)
こういうやつらですね。
これが温床になる。
卵を産む場所が無くて、かつ、かえった幼虫の食べ物が無ければ、斑点米カメムシは増えようがない。
・・こういうことだ。
農薬なんていらない。
こういうのを、
耕種的防除
という。
稲刈りが終われば、大麦の播種、ソバの収穫と続く。
農家の目は、田んぼの脇に生える雑草には向かない。
だから僕のような存在が必要なのだ。農業生産を、バックグラウンドで支える存在。
こうして今日も、僕は草を刈る。
日が短くなったなあ。