水田の畦畔管理35 ~クズの根絶~
先日のnoteで・・
クズに対し、「逃がさないよ。」と書いた。
そもそもこの
クズ
であるが、近年、猛威をふるっている。
全ての植物を「クズマント」となって覆いつくし、辺り一帯を支配する。
グリーンモンスター
と言われるゆえんだ。
社会はこの怪物に、正しい危機感を持てているだろうか?
警告しておこう。
近い将来、この「クズ」は、きっと、大きな社会問題になる。
・・さて、僕の現場のほうである。
ここは排水路畦畔。あらわになった「クズ」を文字どおり、根絶する。
今回使用するのは、「ケイピンエース」。クズ専用の薬剤。薬「材」というべきか?成分は、イマザピル。農業現場においては、使用する場所に制限があるので、ご注意されたい。
この商品は、クズの株元にドリルで穴をあけ、ハンマーで打ち込むって使い方をする。異色の使い方になるから、息抜きにもよい。(笑)
てなわけで、装備はこんな感じ。
ドリルの刃だが、2.5mm程度と言われている。が、案外簡単に折れるので、予備を必ず用意されたい。でないと、折れた瞬間に、その日の仕事が止まってしまう。
僕は、試行錯誤の上、写真にあるような「テーパータイプ」の刃に落ち着いた。
あと、手袋は「左手」には必ず着用しよう。
腰に道具を装着して、いざ、フィールドへ。
株の位置とつるの伸び方がわかりますかね?
ざっと数えても数十の株がある。これはひどい。
この株全てに作業を行うわけだ。
分かりやすいようにつるを手繰り、株元を露出してみた。
僕はこの株元のことを「ゲンコツ」と呼んでいる。放射状に伸びたつるの大元、いわばラスボス。
このほかにも、伸びたつるの途中に、根を下ろすための「前線基地」ってのがあるから、可能ならこいつもやっつけよう。
これは、小さい「ゲンコツ」だが・・
容赦はない。
「つまようじ」っぽいケイピンの、赤いところがちょっと隠れるまでコンコンしてください。
しゃがんでの作業になるから、腰が痛いかも。(笑)
ほぼ午前中をかけて、作業終了。
ただ、やってて思ったのだが、この畦畔、土がもろいし、植生がとても貧困になってしまっているから、ゲンコツや前線基地を引っこ抜こうと思えば出来る。「つるまくり」も可能だろう。
このクズの根絶と合わせ、植生の回復がmustである。
(*先週の執筆です。)