水田の畦畔管理67 ~畦畔にノシバを張る~
現場に向かう。時刻はもう午後に入っている。
目標は以前、「センチピード・グラス」を植えた畦畔だ。
だがそのセンチピード・グラスは、生育が緩慢。
なので、思い切ってここは、ノシバを貼ることに方向転換する。
この畦畔は、長年の管理の影響で土が荒れている。だから、うまくノシバが定着するかはわからない。
そもそも、そこは田んぼの畦畔であって、庭や畑じゃないから、毎日水をやったり手入れができるわけではない。なので、こうした条件でどれほど「イケる」のかを確認しておきたい気持ちもある。
うまくいったら、この畦畔がノシバの親圃場になるだろう。
そんなことを考えながら、クルマを走らせ、現場に到着。
すると・・・
「親方~!!」
草が刈ってない!
正確には、法面の草が刈ってない。
僕はここの法面にノシバを定着させようと思っていたのだ。先日親方が、「草は刈っておいた!」と言ったのは、畦畔の「天」の部分のことだったのね。(T-T)v
さすがに今日は、刈払機は持ってきてない。
凹みそうになったが、でもまあ、それもいいかと考えなおし、畦畔の天面と、法面の上側にノシバを貼ることとした。
草を刈ったといっても、土の表面が露出しているわけではない。刈った草の残骸も表面に散らばっている。草もいずれ伸び始めるだろう。
こういう環境に、芝のシートを置いて、果たして根がつくのだろうか?
疑問が生じる。
だが、やるしかない。
また、天気予報が外れたのか、雨が降る気配が感じられない。
お山にかかる雲も、ほんの少しだ。
植栽後に雨が降らない?
これもヤバい状況である。
乾燥に強いという、ノシバの生命力に賭けるのか??
なんか、ダメダメになってきた。
疲労もあって、ちょっと心が折れかける。
ま、いっか。やれるだけやってみよう!!
こうやって心を切り替えられるのは、これまでの「修行」の成果でありますよ。(笑)
雨は、龍神様にお願いしましょ。
・・であれば、早速、戦闘開始だ。
重さ10kgの芝シート(芝ロール?)を、およそ2mの畦畔の上に運び上げる。もうこれは、あれこれ考えてもしょうがない。ハキリアリさんのように、ひたすら往復するのだ。
重い。
最初はどうなることかと思ったけれど、徐々にペースがつかめてきた。
このテの作業は、こつこつやっつけているうちに終わるものだ。
30mの畦畔を、15m分作業するごとに小休止。
1列終わるごとに、水分をとって、しばらく休む。
黙々と作業をこなして、ようやく終了。
まだ日は落ちていない。
つまり、案外早く終わった・・・ということになる。
出来上がった姿がこちら。
まあ、お世辞にも美しい姿とは言えないが(笑)、とりあえず「やった」感はある。
親方がなんて言うかな・・・(汗)
まあ、いいや!
今宵はビールで乾杯だ。
お疲れさまでした。m(_ _)m
今日、僕が運んだ芝の重量は、
1t
であった。(笑)