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水田の畦畔管理93 ~たすかるとRXのコンビネーション~

稲刈りが本格化する。
しばらく雨も続いたし、親方の頭は、その段取りでフル回転である。

早稲の稲刈りは終了

「さて、今日はどこを刈りましょうか。気になるところあります?」
僕は問う。

すると親方は、
「酒米の田んぼ、明日にはドローンを飛ばすから、畦の”天”だけでいいから刈っておいてくれ。」
という。

「了解。では、さっそく作業にかかります。」
「おう。頼むわ。」


場所はわかる。だが、その酒米の田んぼって、何枚あったっけ?
圃場図を見る。案の定・・

9枚


あった。(笑)

いかに畦の「天」だけとはいえ、9枚は大変だ。1枚は地主さんが刈るからいいとしても、8枚を一日でこなすには作戦がいる。

そこで僕は、たすかるとRXの両方を持ち込んで、作業を進めることとした。

僕は今まで、これらの両方を一度に圃場に持ち込んだことはない。
ダンに「たすかる」は積みにくいし、そもそも刈払機や関連する装備で、ダンは一杯なんである。

じゃあ、軽トラは?ってことになるんだけど、僕が使うの軽トラには「エアコン」がない(涙)。なので、昼の休憩が厳しくなるから、夏場の軽トラ出動はなるべく避けたいのだ。

もちろん、一人で二台の車の運転は出来ないし。(笑)

けど、今回はそんなこと言っていられない。
秋の気配で涼しくなることに期待して、農舎に戻り、軽トラにたすかるとRXの両方を積み込んで、最小限の装備で圃場に戻る。

作業はこうだ。

たすかるでは、石や凸凹が少なくて走りやすい畦畔と、法面の上方(のみ)を作業して、作業スピードを上げる。

たすかるは「石」に弱い。直線でフラットなところがいい。

RXでは、それ以外のところ、昇降路とか、石の多い凸凹の畦畔、幅がなく傾斜のある畦畔を作業する。

RXは凸凹を厭わない。だが、細長いところは能率が悪い。

とにかく、時間に制約がある状況下での作業になるから、テキパキと動かないといけない。
もちろん、急ぐ時には、「危険」を十分考慮したうえで作業すべきことは言うまでもない。

午前は曇り。ぽつぽつ降るかな・・って時もあった。
けど、涼しかったから、仕事的には welcome!

涼しい

ところが、午後にはお日様が顔を出す。

一気に暑くなる。水分補給をこまめに行って、ペースを保って淡々と作業をこなしていく。

秋だが、やはり暑い!

初めての、たすかるとRXのコンビネーション作業となったが、午後には慣れてきた。けど、やっぱ二人のほうがいいねえ・・・

細いのが、たすかるの刈り跡。手前はRXで刈っている。農道側は後回し。
法面は後日。
排水法面も後日だ。
ここは、大石がある畦畔。

ひたすら草を刈って、あたりがうっすら暗くなってくる。
おそらく17時を回ったな・・という頃に、作業は完了した。

日が暮れる・・

ふいーっ・・


なんとかやり遂げたな。
「達成感」がうっすらとこみ上げる。これで明日はドローン作業も快適に行えるだろう。

「合図マン」が足元をしっかり確認できる状態の畦畔。安全の基本だ。

草刈りが農作業安全に直結することを、改めて確認した本日の作業であった。

実は、合図マンの事故も多い


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