水田の畦畔管理45 ~「たすかる」の整備①~
農閑期を迎える。親方たちも、あと1か月、ってとこだ。
僕は僕で、来年に向けて、準備を開始しよう。
で、「何をやるか?」・・ってことだけど、この冬は、
武器
を整える。
要は、刈払機以外で、畦畔管理のスピードを上げるツール、ということだ。
ただ、どうしても「エンジン機」になってしまい、温室効果ガスの排出をしない!という僕の理想からは外れてしまう。
なので、どこかで、その埋め合わせをしよう。
さて。
まず着手するのはこれ。
自走式の斜面草刈機。商品名、
たすかる
こいつを導入する。
型番は、「RK517-LK」、中古機である。
斜面草刈機というと、このタイプが主流だが・・
同じ50cmの刈り幅で、
・重量が10kg軽く
・本体がコンパクト
・今後予定している使用法に合いそう
ということから、こいつをチョイスした。
まずは、点検である。
本体の車輪や刈刃カバーの部分なんかは、再塗装されている。
なので、現況はどんなだったのか、わからない。
車輪は、ゴムの部分(ゴム車輪)が摩耗している。
これは、パーツが出ます。
エアクリーナー、キャブ周りは、ぱっと見キレイ。
だが開けてみると、結構ヤレている。
清掃も必要だが、緩衝材が死んでいる。
油分と熱によるものか。
クラッチ、変速系もキレイだが、操作が渋い。
特に1・2速変速レバーは固くてダメだ。
「竿(さお)」の部分。
ゴツくて頼もしいね!こういうの、好きです。
ロックレバーは問題ないが、伸縮がスムーズじゃない。
グリップの角度調整機構。
レバーが回らない。使ってなかったんだろう。
スロットル。
ワイヤーが潤滑切れっぽい。
”たるみ”はこんなもんなのか?わからない。
左右旋回レバー。
これは「517」に特有の機構。
明らかに潤滑切れである。
ワイヤーハーネスが長いから、要注意だ。
走行クラッチと竿の上下調節レバー。
なぜか「コンビ」になっている。何故に??
こいつらも潤滑切れ。
刈刃。
オプションの4枚刃がついている。
・・が、マニュアルによると、4枚刃は「下段」のみに適用することになっている。アウト!
大きな「欠け」もあるから、交換だね。
上下とも2枚刃、ってのがデフォルト。
前輪の高さ調節ノブ。
キシキシいうから、グリスアップ。
飛散防止ゴム。
左右とも原形をとどめてない。
ここは「作業安全」のために、きちんと直しましょう。
グリップ。
ラバーがヤレているね。これはしょうがないか。
・・ざっとこんなところだ。
屋内保管されていたのか、外観の程度はいい。塗装もあせていないし、ステッカー類も生きている。再使用に当たって手入れをしてやればOKな感じだ。
ちなみにこの「たすかる」について触れておくと、モデルの変遷は、
・505(直進のみ)、507(旋回機能あり)
・515(直進のみ)、517(旋回機能あり)
・555(直進のみ)
・556(直進のみ)
という感じで、「7」系が旋回するタイプだ。だがこれは途中で製造中止となっている。
外観を見ればわかるから、オークションなど利用される方は参考にしてほしい。
また、どのモデルも取説はネットからダウンロードできる。
しかし、部品の供給には期限がある。現行の556のものが使える場合とそうでない場合があるので、注意が必要だ。
※ 556も販売停止、という噂があるとか、ないとか・・
さあ、整備に取りかかろう。
まずは、
潤滑の回復
だ。