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水田の畦畔管理25 ~3枚刃を試す~
早稲が出穂(しゅっすい)した。
昨日と一日しか変わらないのに、今日(日曜)は風が爽やかになり、本当の夏の風になった。
なので、気温は高いが、身体は楽である。
さて、先のnoteに「新手」を試す、と書いた。
金属刃のように、固い草も切断でき、ナイロンコードのように、刈った草を粉砕できるもの。そんな物がないか?ってこと。
そこで今回試すのがこれ、
3枚刃
である。
ブラッシュナイフとも言いますね。2枚刃とかシュレッダーブレードとか、いくつか種類があります。
構造としては、鉄板に、”刃”をつけているだけ。チップソーのように鋼を溶接しているわけではなく、研磨しているだけのシンプルな構造だ。
写真じゃよくわかりませんねえ・・・m(_ _)m
断面が薄い平行四辺形になってます。なので、裏返せば同じように使える、お得な設計。(笑)
あ、星形の先っぽも研磨されてます。
「笹刈刃」と同じで、自分で簡単に刃付けができそう。
おまけに価格は千円未満!
So Good!!
装着した感じはこちら。25cmの商品だが、「皿」も問題なく装着できた。
同じ25cmでも、チップソーより小さく感じる。
回すと、「ブーン」という感じで、チップソーの「シュイーン」とはちと違う。
刃の位相が120°だから、微小なブレがあるんだろう。
早速、ススキで試し刈り。
まずはナイロンコード。
左上、ススキの株はささくれており、ナイロンコードでは厳しかったことがわかる。右下、刈られたものは粉砕されて、細かくなっている。
いよいよ3枚刃。
どんなもんでしょ?
左上、株の断面はスパッとキレイ。刈った感触は、なんつーか、
コツン
と当たった感じですね。
刈られたものは左下で、飛び散りが少ないことがわかる。エプロンは要らないみたい。
そして、草が粉砕された感はない。ここはチップソーと同じだな。
・・そんな予習をして、いよいよ5m級の畦畔に挑む。法面の上方と下方は、ナイロンコードで始末してある。
足具をつけて、いざ!
ほう。
チップソーとはやはり感触が違う。けど、案外スムーズだ。
モーターに負荷がかかっていないのだろう。僕のバッテリー機は、勝手にトルクを落として、ゆるゆると回っている。
ススキとか小灌木とか、当たると「コツン」というショックを伝えてくる。が、問題なく刈るし、チップソー独特の
ギャイーン!、キーン!!
というヒステリック音がない。これ、いいんじゃないか?(笑)
チップがついてないから、欠けたチップが飛んでくるというリスクがない。だから、ちょっと安心できる。
なんというか・・これは
鉈(ナタ)
だ。
笹刈刃とか岩間式は、「カミソリ」、
チップソーは、「包丁」、
そして、3枚刃は、「鉈」。
ススキの株元を、ガリガリガリ!と削り取っていく。
きれいに地面とツライチにできる。
刈り倒してそのまま敷き藁マルチになっているススキやヨモギなんかでも、その「下」に潜り込んで、隠れた株を粉砕する。
これは、チップソーにはできない芸当だ。
もちろん、フツーの草もOKだ。
それと、
「皿」との相性が抜群にいい!
皿を地面に預け、あとは地面をなぞるように下に滑らせれば、自重で刈っていく。
また、
つる草が絡みつかない。
位相が大きいために、つるが巻き込まれて切れちゃうんだろう。チップソーだと、多分何回か止まっている。これも利点だ。
ほんでもってこの3枚刃、刈り取り同時粉砕はできないが、ナイロンコードみたいに、
上下振り
が効く。
大きな草は、竿を左右に振るんじゃなくて、
上から落としてミキサーがけ(粉砕)
出来るのだ。もちろん、下からすくっての作業も可能。
これは便利 ♪♪ チップソーじゃこれが出来ないんだよなあ。
排水なんかのコンクリ部分は、キワを「上下振り」で攻められます。
慣れたからガンガン行って、仕上がりはこんな感じ。
うまく伝わらないかもしれないが、
刈り跡がキレイ。
地際を積極的に攻められるから、畦畔を「カンナがけ」したようになる。
もう一枚。
どうでしょう??
とかく凸凹になりがちな長大畦畔を、きれいにリセットできた。
これは嬉しい!! (^0^)/
さて、作業後半では、ちょっと切れ味が鈍った。
刃はどうなったかというと・・・
ま、それなりでしょうねえ・・・
石にヒットした部分が多少欠けている。
キックバックは「ゴッ!」という感じになります。
結論。
これは使える!!
電費もいいし、ヘビロテ決定。