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昨日見た夢89 〜古代樹と丹光〜

7月15日

国民休暇村への集合時刻は18時。まだ間がある。
そこで僕は、海岸線に降りることにした。

古代樹


を見たくなったからである。

この一帯には古代樹が至る所にある。この近くにも多分あるだろう。

そしてそれはすぐに見つかった。

反対側にはこれ。
近くまで行けそうである。

途中の小径から、ウミネコが見えた。
君、具合が悪いのかい?

さあ、着いた。
初めまして。
横倒しに倒れて、綺麗に横に割れた古代樹。

周りには誰もいない。
話しても触っても構わない。

僕は古代樹に触れてみる。

やはり生きてはいないよな・・


そう思った。

その夜のこと・・

僕は寝付きが悪く、目を閉じて何とか眠ろうとしていた。
少しウトウトして来た時、不意に丹光が現れた。

丸い樹冠の木が、森になっている。僕はそれを上空から俯瞰している。

だがそれらの木は白く、まるで


で出来ているようだった。

白い光の木の森。
このような絵柄の丹光は初めてだった。

翌日、早朝に休暇村を出た。

車を走らせながらふと思った。

あの丹光は、古代樹が見せてくれたのではないか?


と。

「古代樹には命がない」と僕は考えていたけど、実はそうではないのかも知れない。

また訪れよう、この場所を。
今度はちゃんと話しかけるのだ。

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