農業をひも解く25 ~チェルノーゼム~
露地生産を行う上で、収穫を大きく左右するファクターの一つが
土。
優れた土の代表選手と言えば、
チェルノーゼム
であると思う。
小麦がたくさん穫れるんだ。
このほか、プレーリーとかパンパとか、地理で習いましたね。
「世界の穀倉地」ってことで。
チェルノーゼムは、黒い土という意味。なぜ黒いのかというと、
腐植(ふしょく)
というものが大量に含まれているからだ。
じゃあ腐植ってナニ?ってことなんだけど・・・
腐植が多いと、僕らが普通に農業やるにあたっては、
1 肥料持ちが良い
2 耕しやすいし、畑に最高!
という感じになろうか。
腐植は基本、自然の流れの中で、植物体(有機物)が分解される過程で生成されるものだから、気候が与える影響が大きい。
それは、裏を返せば、いい土ができるところって決まっちゃいますよ、ということだから、正直、うらやましいですね。
ちなみに、僕のフィールドだと、「黒ボク土」ってのが一部にある。
作物栽培ってシンプルだから、穫れるところでは放っておいても穫れるし、穫れないところではかなり頑張らないと穫れない。
無理してる、ってことが実感できる。
これは、僕の中でいつも引っ掛かる問題だ。
けど、土の力も無限じゃないから、そこはきちんと考えないといけない。
熱帯・亜熱帯だけではなくて、ここでも、本質的に同じ問題が起きているようだ。
短期的にはOK。けど、中長期的にはアウト!
これが、このところの、世界の農業の姿である。
だから、持続的に農業を行うためには、自然との調和をもっと意識しないといけないということで、植物の「力」を借りて、ちょっとの無理の範囲でやっていくか・・
完全に、自然の摂理に沿ってやっていくか、
そのどちらかだろう。