季節はいつの間にか通り過ぎていく。

夏というと、
聴覚で感じるもの、と思っている。

花火、セミの声、風鈴、水のせせらぎ、
海の波音、氷がカランという音…

夏が始まると
セミの声がみんみんと鳴り響き、
花火の音を聞いて夏だな、と感じ
水の音を聞いて涼しく思い
虫の音を聴いてそろそろ秋かな、と思う。

秋は、
味覚で感じるものだ。

9月に入ると、
秋の味覚を取り入れた商品が至る所に並ぶ。

栗、サツマイモ、カボチャ、なし、ブドウ…

好きな食べ物ばかりだからなのか、
つい気になっていろんなお菓子を食べ比べしてしまう。

ちなみに冬は視覚、春は嗅覚かな、と思う。

冬はイルミネーションや雪など、
視覚的に楽しめるものが多いイメージだから。
春は、桜や梅など、花をめでる季節だから、である。

私の中でなんとなく季節の楽しみ方が分かれていて、
その季節が来る前にご飯や景色を想像して
ウキウキするのだ。

ところが最近気候変動なのか、
急に寒くなったり猛烈に暑かったりと
物申したくなるような気候になってしまった。

でも、季節は本来楽しむべきもので、
秋が来たら紅葉を楽しんだり
秋の味覚に舌鼓を打ったり
秋服に身を包んだりして
その季節特有の雰囲気を楽しむことが大切なのに、
それが忘れ去られてしまっている。

忙しい毎日の中でも
季節に一息ついてせわしなさを忘れられるように
少しでも癒されるように
毎日立ち止まって、季節の変わり目に
きづけたらと思っている。