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【PJCS2024決勝】エルテラオーガ【最終17位】

【はじめに】

こんばんは、ユウキです。
6/1-2にパシフィコ横浜にて行われた「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2024 決勝」にて使用したパーティを紹介します。
試合のテンポが良く、決まると爽快で楽しいコンボ構築です。
全体的に攻撃的な編成で、珍しいポケモンや初見殺し要素を多く入れた私らしい構築が組めたのでお気に入りです。
是非本記事を読んでレンタルチームを使ってみて下さい。
記事内容は全文無料ですが、最後に投げ銭機能を付けさせて頂いております。


【パーティ】

チームID:6N7FPW

【戦績】

■PJCS2024決勝
勝敗:W1○W2○W3●L4●
順位:17位/64名

TOP32以上だった為、上位入賞者限定のTシャツ・帽子を頂いた。物販のとはデザインが異なるらしい。
国内のライブ大会で景品を獲得するのは初だったので嬉しかった。

■ランクマッチ シーズン18
勝敗:52勝18敗
勝率:74.3%
レート:1963.1
順位:最終81位

シーズン中盤で瞬間1桁を取れたり、高い勝率で順調にレートを伸ばした。
潜り過ぎて型バレするのを警戒し、終盤は対戦数を抑えてフレ戦中心に切り替えた。
ランクマ上位ではなくあくまでパーティの調整が目的だったので、シーズン最終日(=PJCS本番前日)は休息を優先して一切潜らなかったが、ランクマでも更に上位を狙える構築完成度だったと自負している。

【コンセプト】

①一般枠最強のアタッカー

禁止伝説1匹環境において、伝説アタッカーを周りでお膳立てすること以上に「一般枠でどれだけ火力を出せるか」こそが重要と考えた。
そこで、追風要員としてのエルフーンの隣で最も決定力を発揮出来る「袋叩き」+「正義の心」テラキオンを採用し、伝説枠に頼らず相手を崩して行ける構築を目指した。

②カイオーガ軸

伝説枠は速い段階からカイオーガに決めていた。
採用理由は長年使い慣れているから、愛着があるからが先に来ているが、一応他の伝説(白馬、黒馬、テラパゴス)も一通り試した上で、カイオーガを使っている時が1番勝てたからだ。
カイオーガにも様々な使い方が存在するが、最も強い使い方である「上からHP満タン潮吹きを通す」を目指して構築を組んだ。

エルテラとスカーフオーガを組み合わせることで、エルテラの叩き岩雪崩で満遍なく削った相手をスカーフ潮吹きで一掃する動きや、オーガの障害となるゴリラやライコを先に叩きインファで排除してからオーガで締める動きが可能になり、相互にシナジーがある並びとなる。

③クローズドBO1特化構築

今回のライブ大会は最初はクローズドBO1、TOP8以降はオープンチームシートBO3となる特殊な形式だ。
私の目標はTOP4以上でTA獲得・DAY2進出だったので、そこにフォーカスする上ではクローズドBO1の勝率の方が大事だと考え、形式に合った尖った構築作りを心掛けた。

エルテラは有名なコンボではあるものの使用率ベースで考えると存在自体が初見殺しみたいなもので、更に持ち物やテラスタイプ、技構成に関してもメジャーと言える型が存在しない(相手に認知されていない)ことからクローズドでこそ強みを発揮する戦術だ。
それ以外にも下記の通り随所に使用率が低い要素を散りばめ、初見で対応しにくい構築を目指した。

・エルフーンの岩テラス(1.9%)
・テラキオン(150位圏外)の電光石火(37%)
・エルフの味方アンコ+電光石火による先制岩雪崩orインファのコンボ(詳細は後述)
・カイオーガのスカーフ(15.2%)
・袋叩き+持久力コンボに偽装したブリジュラスの頑丈(9.5%)+パワフルハーブ(11.8%)
・ブリジュラスの徹底抗戦(10位圏外。3.1%未満)
・ブリジュラスのノーマルテラス(10位圏外。1.5%未満)
・アマージョの氷テラス(16.4%)
・アマージョの飛び膝蹴り(18.9%)

④一般枠のアタッカー性能重視

サポート専用のエルフーンを除き、一般枠も全員がアタッカー性能を最大限高めた。
全てのポケモンのAorC種族値が120〜130と高水準+威力120以上の技を覚えており、伝説枠を相手にしても倒し切れるようにした。
これによりカイオーガだけにパワーを依存せず、どこからでも相手を倒しに行ける攻めのバランスが良いパーティになった。

【構築経緯】

①カイオーガ
もはや伝説ありルールでは毎回使っている相棒枠だが、今回も軸として採用。
今作から水テラス習得により水技の押し付けを従来以上の火力で行えるのが最大の強化点と考えていたので、なるべく攻めのコマとして使いたい。
範囲技エースのカイオーガを強く使う為にどうしたら良いかを徹底的に考えた結果、スカーフカイオーガ+先制技無効要員+追風の組み合わせで上から殴るのが最強という結論になった。

②エルフーン
オーガと組む先制追風役としては一般的には雨乞いで天候書き換えが狙えるトルネロスが人気だが、今回は後述のテラキオンと組むことで超攻撃的な並びを形成出来る点や、カイオーガが苦手なタケルライコやミライドン、ゴリランダー、モロバレルに強い点からエルフーンを採用。

③テラキオン
サブエースとしてテラキオンを採用。
テラキオンのランクマ(シーズン18)における使用率は150位圏外と基本的に使われる機会が少ない為、構築段階から警戒されていない(=相手にエルテラを止める手段がないことが多い)こと、相手がエルテラと対戦慣れしていないことが最大の強み。
エルテラによる袋叩きコンボは禁止伝説枠が1匹しか使えないこのルールにおいて非常に強力で、白バドレックスのような硬い伝説でも無理やりワンパンを狙える手段があるのは非常に大きな意味を持つ。

④アマージョ
スカーフオーガの相方として相性抜群なので採用。
・特性で迅雷、グラスラ等の先制技からスカーフオーガを護りつつ潮吹きを押せる
・水技半減の水、草、ドラゴンにパワーウィップとトリプルアクセルで抜群を突ける
・手助けを覚える
・隣にカイオーガがいることで威嚇要員が来にくく、高い攻撃を活かしやすい

特に2つ目の攻撃範囲の相性の良さが重要。
当初この枠は同じ先制技無効特性持ちでトリックルームで素早さ操作も出来るリキキリンを採用しており、サブエースにアカツキガチグマを入れたスイッチトリパの形をしていた。
その時はリキキリンにも袋叩きを採用しており、持久力チョッキブリジュラスとテラキオンにトリル下で先制袋叩きを狙うコンボも内包した欲張り構成だった。
しかしながらスカーフオーガ自体はトリルによる素早さ操作と相性が良くない為扱いが難しく、キリンによる袋叩きコンボも成功率とリターンが合っておらず、またキリン自体がほぼ相手を倒せないので没となった。
水技+草技+氷技で攻めの並びを作れるアマージョであれば多くの相手を殴れるので、トリル展開は諦めて上から倒し切る方針に変更した。

⑤ブリジュラス
カイオーガの苦手な電気・草に耐性を持ちつつ、単体高火力技を中心に戦う為ワイドガード持ちにも比較的強いサブアタッカーとしてブリジュラスを採用。
雨下のエレクトロビームの攻撃性能が壊れており、連打するだけで放置不可能な圧を掛けられる。
カイオーガが苦手な水オーガポンやゴリランダーに滅法強く、水技が通りにくいタケルライコやミライドン等のドラゴン勢にも流星群で抜群を突ける。
加えて特性が3つとも強力な為クローズドにおいては相手から型を絞らせにくく、強みを発揮しやすい。

⑥悪ウーラオス
ここまでで合体寿司、テラパゴスが苦手だった為、そのあたりに強めに出られる詰めのアタッカーとして悪ウーラオスを採用。
雨下の水流連打も非常に魅力的だが、対ヘイラッシャ等を考慮すると暗黒強打が欲しかったので一撃の型を選択。
追風というターン制限つきの素早さ操作を軸にする攻め重視のパーティなので、特性不可視の拳による守る貫通は非常に相性が良く、どの並びでも強く使える汎用性のあるアタッカー。

【個別解説】

■岩エルフーン@隠密マント 悪戯心
ムーンフォース/袋叩き/アンコール/追風

●配分
臆病153-67-105-97-110-184
140-0-0-0-116-252
・Aテラキオンへの袋叩き最低値の中で最大
→ルナアーラ、黒馬への乱数変動
・ムーンフォースで175-120コライドン15/16で1発
・A200ラオスのインファ2発確定耐え
・A205コライドンの半減晴れ炎テラスフレドラ15/16耐え
・A189岩ポンのツタ棍棒耐え
・A204カイリューのノマテラ鉢巻き神速14/16耐え
・C116ペリッパーの暴風14/16耐え
・C177トルネのW木枯らし12/16耐え
・C174コウベのエアスラ12/16耐え
・C217黒馬の珠ビット15/16耐え
・C217黒馬のゴテラビット13/16耐え
・C222カイオーガの冷凍B11/16耐え
・C205ミライドンのEF眼鏡イナズマ13/16耐え
・C205ミライドンのEF電気テラ眼鏡ボルチェン耐え
・S最速

パーティの司令塔となる為耐久を重視しつつ、下記の理由から素早さを最速とした。
・エルフーンミラーで先制で動ける可能性を残す
・最速化身トルネロス・ボルトロス(S179)に先制する
・準速ザマゼンタ(S180)より速く動く
ザマゼンタ入りに初手袋叩きから入る選択肢を残せるかどうかは大きい。
耐久面は特殊耐久を重視する為HP252ではなくDに回した。

地味にA最低値ではないのは、テラキオンに撃つ際のダメージが最低値であるならばなるべく高い方が相手に撃つ場合のダメージを増せるから。ダメージ計算の結果、A67であればテラス有無含めて味方へのダメージが変わらない範囲であり、かつ相手のルナアーラ、黒馬へ与えるダメージが増える可能性があったので、A最低値の64ではなくA67となるようA個体値6-7をわざわざ厳選し直した。

●技構成
・ムーンフォース
優秀なメインウェポン。火力が低い割にこの技の技威力と追加効果のお陰で思っている以上に盤面に干渉できるのが強み。ウーラオスやタケルライコに一致抜群で圧力を掛けられるのが偉い。

・袋叩き
テラキオンの火力を一気に上昇させる技。基本味方に撃つ技だが稀に4倍弱点相手に撃つ。

・アンコール
最近はこの技の評価及び使用率が高い為、相手に真っ先に警戒されてしまう。しかしながら相手のトリルに一定のリスクをつけつつアグロ選出が可能となる(トリルをアンコールする選択肢がないとトリパにエルフーンを出しにくい)点からも、読まれたとしても持っていることが大事と結論付けた。

加えて、テラキオンに電光石火を採用したことで「味方にアンコールを撃ちつつ電光石火を選ぶと、一度だけ優先度+1の岩雪崩orインファイトを撃てるコンボ」が狙える点も採用を後押しした。

詳しく解説すると、味方アンコールでテラキオンが最後に選んだ技を繰り返させるが、その際電光石火を選んでいた場合のみ一度だけ優先度は+1のまま技が書き換えられる仕様となっている為、先制で岩雪崩やインファイトを放つことが出来る裏技的なものである。
ちなみに先制技扱いになる為、サイコフィールドやテイルアーマーに無効化されることに注意。
次ターン以降は優先度が通常となるので無効化はされない。
また、これは通常時にエルフーンがテラキオンの電光石火より早くアンコールを撃てることによる行動順を利用したコンボである為、トリックルーム下やエルフーンが麻痺したり素早さがテラキオン以下に下がっている場合は行動順が逆になり(電光石火→アンコール)書き換えは発生しない。

このコンボはそもそも仕様を知らなかったり知っていたとしても頭から抜けている人が多く、初見ならトッププレイヤー相手のフレ戦でも割と綺麗に決まった。これにより追風ミラーで素早さが負けていても無理やり先手を取って残数有利を狙いに行けるようになり、立ち回りの幅が拡がった。
決まれば一気に相手の盤面を更地に出来る為、ここぞという時に決める一撃必殺の最終奥義だった。配信卓でこれ決めたら盛り上がっただろうな〜

・追風
優先度+1で撃てるのがこのポケモンの採用理由。全てのポケモンとシナジーがある最強の素早さ操作技。

●持ち物
ミラーで初手袋叩き→二手目以降で追風としたい為、アンコールや挑発対策となるメンタルハーブを持たせていた時期も長かったが、隠密マントがないと初手の猫騙し+集中攻撃で様々なプランが崩壊してしまい、かといって毎回アマージョを出したりゴーストテラスを強要されるのは弱いので隠密マントの安定性を取った。
クローズドでエルフーンに対して猫騙しを撃つ人は基本いないと思うが、全国大会レベルとなると「テラキオンの方が隠密マントでは」「裏にアマージョがいるからこそ隠密マントではないのでは」「通れば勝ち確定の盤面なら躊躇なく撃つ」「どうせ劣勢で厳しいのでマントではないと祈りながら撃つ」という思考で逆に撃つ人がいてもおかしくない為、しっかりケアすることにした。
猫騙しの怯み以外にも凍える風による素早さダウンや放電麻痺等、色々な事故を防げる点でも安心感のあるアイテム。

●テラスタイプ:岩
当初は神速や猫騙しに対して切るゴーストを使っていたが、神速はアマージョ出しでも対応可能、猫騙しは隠密マントでも対応可能なので別のタイプを検討。
イーユイ+トルネロスに対してテラス切り+味方袋叩きを選択する場面があるので炎と岩に耐性があると嬉しく、追風コライドン系統にも勝ち筋を作れるように岩を選択した。
これによりコライドンが炎技をエルフーン方向に振って来る盤面で無理やり生存してムーンフォースで倒す選択肢を作れる。(コライドンはエルフーンの上を取れている盤面ではほぼテラスは切らない。隣にテラキオンがいれば尚更炎テラスは切りにくく、炎テラスするならするでオーガでも回収可能)
一応ノーマル耐性も維持している為、神速に対して切る可能性も残せた。
汎用性は高くないがエルフーンにテラスを切る場面自体が稀な上、使用率がかなり低い為読まれることがなく、ここぞという場面で試合を決めることに貢献する面白いテラスタイプだった。

■草テラキオン@オボンの実 正義の心
岩雪崩/インファイト/電光石火/守る

●配分
意地184-174-111-**-118-157
140-76-4-0-60-228
・A(+4)インファで207-171白馬確定
・A172オーガポンのウッドホーン14/16耐え
・A189パオジアンの抜群聖剣15/16耐え
・C205ミライドンの電気テラEF眼鏡イナズマ(半減)10/16耐え
・C205ミライドンのEF流星群9/16耐え
・C187ミライドンの電気テラEF眼鏡イナズマ(半減)耐え
・C167ランドロスの抜群珠ヘドロ爆弾11/16耐え
・C176ツツミの抜群冷凍ビーム耐え
・C172テラパゴスのメガネ大地耐え
・C200テラパゴスのステラ大地耐え
・C207ライコのエナジー流星群9/16耐え
・C207ライコのエナジー電気テラス災い迅雷11/16耐え
・C207ライコの活性電気テラス珠迅雷14/16耐え
・C205イーユイの災いサイキネ13/16耐え
・最速テラパゴス抜き+α
・最速グラカイ抜き
・追風時最速ブーストツツミ抜き
・追風+S(-1)時最速ツツミ抜き
・A211インファ+叩き余裕耐え
・A200インファ+C129ムンフォ(57-67)+叩きで計196-234/230でほぼ耐え

火力を最低限として、耐久と素早さをなるべく伸ばした配分。
A11nまであと少しなのが損した気分だが、どれもカツカツだったので泣く泣く妥協。
このAでも不足を感じる場面はほぼないので使用感としてはこれで良かった。
実はこの配分に至るまで3,4通り以上の配分を試したが、最終的にここに落ち着いた。

当初はこれよりSが低い代わりにDがもっと高くC205ミライドンの電気テラEF眼鏡イナズマを確定で耐えるようにしていたが、ミライドンが最近増加傾向にありミラー意識の臆病のシェアが上がりそうなこと、ミライドン側が電気テラスまでは切らなかったり流星群を押す可能性もある為耐え調整が活きる場面は稀だと判断して少し妥協した。
Dを抑える代わりに素早さを上げることの方が重要で、最速テラパゴスを抜いておくことはマストであるが、その少し上にいるブーストツツミや最速グラカイまで抜けると安心感があった。

●技構成
・岩雪崩
攻撃上昇との相性が抜群の範囲技メインウェポン。怯みの追加効果が強く、上から撃つだけで一定のリターンを狙える。

・インファイト
単体に対する火力を重視する場合に撃つメインウェポン。白馬レベルの物理耐久をA+4でワンパンなので非常に火力が高い。

・電光石火
追風ミラーや対トリパで役に立つ先制技。前述のエルフーンのアンコールとのコンボが初見殺しとして強力だが、コンボ抜きでも使用機会は多い。

・守る
攻撃が上がった後に盤面に残したり、猫騙しを守ったり、追風+守るから余裕があれば袋叩きに移行したりとこちらも様々な使いどころがあり、必須技。

●持ち物
耐久面がカツカツで、せっかくギリギリで耐えても味方からの攻撃でやられてしまっては意味がないので回復ソースとしてのオボンの実。
瞬間的な場持ちが一番重要なので発動機会も多く、あらゆる攻撃に対して生存して相手に圧力を掛けられる良いアイテムだった。

●テラスタイプ:草
当初はゴーストとして相手の猫騙しをエルフーン共々無効化する並びを形成していたが、スカーフ水ウーラオスの雨水流連打等がきつくて水耐性が欲しくなり、モロバレル絡みの対処が楽になる草へと変更した。
胞子だけでなく怒りの粉を無効化することでバレル+白馬の並びを袋叩き+草テラスインファで破壊しつつ裏にも甚大な被害を与えられるようになり、この指とまれのない白馬トリパを一方的に破壊出来る。
水流連打やアクアジェット、迅雷、グラススライダーにも耐性がある為場持ちが相当良くなる。


■水カイオーガ@こだわりスカーフ あめふらし
潮吹き/根源の波動/冷凍ビーム/雷

●配分
臆病175-**111-202-160-156
0-0-4-252-0-252
CSぶっぱ。最速黒馬を抜くため臆病。

●技構成
お決まりの4つ。
ワイドガード対策で雷を抜いてハイドロポンプを試した時期もあったが、撃たされた挙句外して弱かったので不採用とした。
雷があると水ウーラオスやペリッパーに対する打点となる他、麻痺による勝ち筋も残せる。
滅多に見ないがドブベトンのような回避系に対しても気持ち強くなれる。

●持ち物
追風ミラーでも黒馬やミライドンが重かったのでスカーフを持たせて更に上を行けるようにした。
追風とセットだと考慮されにくく、スカーフ潮吹きを一貫させる立ち回りを通させて貰いやすいように感じた。
追風なしで出せる選択肢があったり、追風が切れた後も高い素早さが勝利に貢献してくれることが多く、非常に強いアイテムだった。

●テラスタイプ:水
スカーフオーガの使い方としては耐性を変化させて場持ちさせるよりも先制で倒せる相手を拡大出来る一致テラスの方が強いと考え、水。
潮吹きや根源の火力が更に強化され、アマージョの手助けも絡めると幅広い相手を一掃出来る。


■氷アマージョ@広角レンズ 女王の威厳
パワーウィップ/トリプルアクセル/飛び膝蹴り/手助け

●配分
意地149-187-119-**-119-124
12-236-4-0-4-252
・抜群トリプルアクセル+半減C202水テラ潮吹きで232-112-110チョッキライコ確定
・等倍トリプルアクセル+等倍C202水テラ潮吹きで232-112-110チョッキライコ確定
・氷テラアクセルで232-112ライコ確定
・A172パオの抜群聖剣12/16耐え
・A180ゴリラのGFウドハン2発耐え(回復1回込み)
・A194ゴリラの鉢巻き蜻蛉13/16耐え
・C217黒馬のゴテラビット耐え
・C222カイオーガの冷凍B15/16耐え
・C177トルネの木枯らし15/16耐え
・C207ライコの流星群15/16耐え
・S最速60族抜き
・S追風時最速スカーフラオス抜き(123)+1

カイオーガとの並びでライコやゴリラを倒し切りたいので攻撃重視の配分。
相手のゴリラやライコになるべく先制したいのもあり準速。

●技構成
・パワーウィップ
カイオーガの攻撃を半減する水タイプや水テラスを強打出来るメインウェポン。

・トリプルアクセル
ゴリランダーやタケルライコ、モロバレル等の潮吹き半減ポケモンに抜群を突ける。襷ポケモンにも強い連続技で、エルフーンやコジョンド等の行動回数を減らせる。

・飛び膝蹴り
当初挑発を入れていた枠。モロバレルのテラスタイプが読めない場合やオボン持ちを考慮した場合に倒し切るより安定択となる他、トリルを止める選択肢になるが、あまり使う場面がなかった。
ザマゼンタに対してこのポケモンが打点を持てるようになると良いと感じる場面があったので、格闘技を採用。威力重視で飛び膝とした。

・手助け
カイオーガを始めとした味方エースの火力を増す技。

●持ち物
全ての攻撃技が命中不安なのでそれを補える広角レンズ。

●テラスタイプ:氷
弱点の氷に耐性をつけつつ、トリプルアクセルがタイプ一致になる氷。
W2回戦で草テラスした白馬相手に氷テラストリプルアクセルを決めて勝つことが出来た。


■無ブリジュラス@パワフルハーブ 頑丈
徹底抗戦/流星群/エレクトロビーム/守る

●配分
控え目165-**-150-194-86-137
0-0-0-252-4-252
特性で行動保証がある為耐久に振る必要がなくCSぶっぱ。
HPは奇数にしているが、徹底抗戦の反動は2回耐えない(最大HPの半分の切り上げ)ことに注意。

●技構成
・徹底抗戦
ビックリ初見殺し技。威力140で流星群やエレクトロビームよりも高く、相手の想定外の火力を叩き込む。
特にHP振り白馬(207-151)が14/16で1発となる為油断した白馬を吹き飛ばしたり、C+1であれば190-121程度のポケモン(H116D4振り黒馬相当)も等倍でワンパンが狙える。
反動ダメージがあるのが一見頑丈とはアンチシナジーに見えるが、流星群で特攻が下がった後に相手の起点にならずに自主退場を狙えたり、相手の守るに対して撃っても反動があることから追風ターンを裏に回して任意の並びを作る為に敢えて自主退場したい時に相手の守るに左右されず安定して盤面整理を出来るのが強い。
しかしながらデメリットのないラスターカノンと比較すると明確なデメリットもあり、エルフーンに撃つのが勿体なかったり、配信卓でもHPミリ残しの雪カイオーガに対して押せる技が流星群か徹底抗戦しかないことから攻撃を躊躇した結果、カイオーガを倒していれば優勢だった盤面をひっくり返されてしまった。
追風のようにターン制限がある素早さ操作を軸にすると「自主退場して裏の○○+△△の強い並びを作りたい」という場面は多々ある為、癖が強く使いどころは選ぶが今回の構築との相性は良い技だった。

・流星群
威力重視のドラゴン技。ミライドンやパルキア等、水の通りが悪い相手に刺す。テラスで半減・無効化されるならそれはそれで潮吹きが通るようになるのでOK。

・エレクトロビーム
最強の専用技。雨だと毎ターン溜め無しで特攻を上げながら攻撃出来るようになる。C194と高い特攻から威力130超えの攻撃技を3種も持つ上にCも上げられるので、実質伝説枠(強化ディアルガ)だと思って使っていた。

・守る
無難に採用。猫騙し持ちは初見だと持久力がチラついて押しにくいと思うが、対トリパ等で時間稼ぎがしたい場面は存在する為。このポケモンの守る採用率は低く、相手の集中を守ってアドを稼ぐ場面も。

●持ち物
当初は突撃チョッキも試したが、攻撃性能と対面性能を重視する頑丈型に落ち着いた結果雨が降っていない盤面でも溜め無しでエレクトロビームを撃てるパワフルハーブが最強という結論となった。
カイオーガとセットで出す必要がなくなり、選出の仕方に幅が増える。
特に初手エルフーン+ブリジュラスの出し方で追風+エレクトロビームでスムーズに攻める初動を狙えるのは強い。
配信卓でも、急に天候を雪に変えられても溜め無しでエレクトロビームを撃ててアイテムが役立つ場面が見られた。

●テラスタイプ:ノーマル
火力を増せるステラや電気テラスにしていた時期もあったが使用機会はほとんどなく、だったら補完として苦手な構築系統への回答となるテラスを採用しよう、と思い至って黒馬意識のノーマルになった。
実際にノーマルにしたのがパーティ登録の当日であり、登録前日のフレ戦でこちらが苦手な要素を全部入れた黒馬構築にボコボコにされて勝ち方が分からず、ここに対策枠を仕込むという力業に出た。
ノーマルにしてから黒馬入りへの勝率に余裕が出来たので変更は正解だった。
大会当日は黒馬に当たらなかったが、採用率的にも黒馬側はいきなりアストラルビットを無効化されたら横転することだったろう。
頑丈のお陰で2回は触らなければならないポケモンなので、不意に頑丈を残すことで黒馬側のプランを大きく崩せるようになる。

●特性
頑丈による行動保証が非常に頼もしく、追風ミラーや対トリパ等幅広い相手に選出が可能だった。
持久力であればエルフーンの味方袋叩きで一気に防御を4段階上げられる為強力なシナジーを生み出せるが、試した結果伝説戦ではB+4となっても充分な硬さとは言えず、ボディプレスの火力もイマイチでありあまり強いと思えなかった。
しかし相手にその選択肢をチラつかせる偽装になるだけでも充分強く、このポケモン自体の採用に迷いはなかった。
エルテラが苦手とするこの指とまれに対して強くなる筋金入りも試したが、流石に汎用性が高くない為多くの伝説相手に出せなくなる点や、この指使いもカンが良い人はこの並びのブリジュラス相手にこの指+トリルのような筋金入りノーケアの行動は取らないので、上級者ばかりの全国大会では刺さる場面は更に限られるだろうと判断。


■悪ウーラオス@きあいのタスキ
インファイト/暗黒強打/不意打ち/見切り

●配分
陽気176-182-120-**-80-163
4-252-0-0-0-252
・HP16n
ASぶっぱ。追風時にSブーストテツノツツミやハバタクカミを確実に抜くため陽気最速。

●技構成
襷型の一般的な4つなので説明不要。

●持ち物
無難にタイマン性能を高めるタスキ。
様々なテラパゴス系統と戦う際に場持ちを意識すると猫騙しを防ぐ為に守るか見切りは欲しく、更にタスキまで持つことで盤面に格闘打点を残しやすくなる。

●テラスタイプ:悪
インファイトのリーチも伸ばせるステラとも迷ったが、タスキを盾に暗黒強打を2回以上撃ったり暗黒強打+不意打ちと撃つ場面も多いので発動回数が多い悪を選択。
実際にW1回戦で黒馬+寿司構築に当たった時にテラス強打2回で寿司を破壊+ゴテラ黒馬に不意打ちまで決めて相手を倒しまくる大活躍を見せたので悪で正解だった。

【選出・プラン】

●エルテラ軸
先発:エルフーン+テラキオン
後発:カイオーガ+アマージョorブリジュラスorウーラオス

最大限パワーが出る、本構築の基本選出。
選出画面にこの指系統がおらず、隙あらば叩けると判断した場合は積極的に出す。
初手でテラキオンにテラスを切ってでも袋叩きを決めて残数有利を狙うと後々楽になることが多い。
テラキの押す攻撃技に関しては、相手の返しの攻撃を貰わない方が結果的にテラキ生存に繋がる為反動は気にせずインファイトも躊躇なく撃つこと。
インファのせいで耐久が下がっても、その後先制技で縛られる場合はアマージョや電光石火で対処可能、上から縛られる動きには追風で対処可能、追風+テラキオン以上の素早さに対しては味方アンコール+電光石火で最後っ屁も狙えるので問題なし。

エルテラで残数有利を取った後はエルフーンの追風を狙い、最終的にスカーフオーガで残りを一掃する。
追風ミラーでもテラキオンの電光石火(+アンコール)やスカーフオーガの素早さで上を取り続けることを意識する。

●vsこの指スタン
先発:カイオーガ+ブリジュラス
後発:アマージョ+ウーラオス

この指要員がいると袋叩きを吸われてしまいコンボが狙えない為、エルテラはお留守番。
素早さ操作が必須でない場合は、火力がなくこの指要員に干渉しにくいエルフーンの選出も控えた方が良い場合が多い。
カイオーガの範囲技でこの指を無駄にさせつつ、メジャーなこの指要員のオーガポンやピッピ、イエッサン♀から打点を持たれにくいブリジュラスの雨エレクトロビームでアドを稼いで行く。

●vs黒馬
先発:エルフーン+ブリジュラス
後発:カイオーガ+ウーラオス(アマージョ)

大体ピッピやコジョンドがセットなので、テラキオンよりブリジュラスを優先して出す。
黒馬と対面した場合、ノーマルテラスを切ってアストラルビットを無効化してブリジュラスのHPや頑丈を残しに行けると殴り合いで優位に立てる。
追風黒馬に対してもスカーフオーガで上を取れるので有利。

●vs白馬トリパ(この指なし)
先発:エルフーン+テラキオン
後発:カイオーガ+アマージョorブリジュラスorウーラオス

白馬/ガオガエン/モロバレル/水ウーラオス/ペリッパー/タケルライコ等の並びにはエルテラが刺さる。
白馬が来たらなるべく叩きインファでワンパンを狙い、トリルをさせずに展開する。岩技ケアでテラスを切って来るパターンも多いが、基本的に格闘半減以下にテラスする白馬はほとんどいないので相手のテラスタイプに依存せず倒しに行けるのが強み。
最悪トリルされてもアンコールで相手のトリルを縛れるので、それを嫌った守るや交代でトリルターンを無駄にさせる動きでどうにかなる。
水ウーラオスを軸とした動きに対しても草テラステラキオンが余裕をもって行動出来るのが偉い。

●vsこの指トリパ
先発:悪ウーラオス+テラキオン
後発:カイオーガ+ブリジュラス

エルテラが狙えないので分が悪い相手。
イエッサンがこの指要員なら悪ラオスでワンパンを狙い、オーガポンならブリジュラスをぶつけたい。
初手は大体フリーで岩雪崩を撃たせて貰えるので、30%でトリルを止められればかなり有利になる。
トリルを決められても守る持ち3匹と襷ラオス、頑丈ブリジュラス、耐久振りテラキオンのテラス+オボンによる行動保証を駆使してトリルターンを凌ぐ。
トリル切れまでに満遍なく相手を削り、トリルが切れてから最終的にカイオーガで一掃を狙う。

●vsテラパゴス
先発:エルフーン+テラキオン
後発:カイオーガ+ウーラオス

格闘2枚でパゴスには厚めに組んでおり、有利寄り。
テラキオンがノーマル半減でステラ前のパゴスには相当強い。モロバレルがいても草テラキオンが怒りの粉無視でインファイトを叩き込める他、それ以外の取り巻きに対しても袋叩きでパワーを押し付けて相手の残数を減らして行けば、テラキを雑に扱っても最終的にパゴスvs襷ラオスで詰めに持って行ける。

●vsカイオーガ
先発:エルフーン+テラキオン
後発:カイオーガ+アマージョorブリジュラスorウーラオス

特段不利ではないので何を出しても良い。
追風オーガ系統にも草テラステラキオンで対応可能で、防御面が薄めのカイオーガは物理で押して行く方が有効。
オーガミラーではスカーフオーガが有利目で、チョッキオーガや瞑想オーガにはアマージョがかなり強い。
相手のオーガの草テラスが読める場合はトリプルアクセルを撃ちい行っても良い。

●vsミライドン
先発:エルフーン+テラキオン
後発:カイオーガ+ブリジュラス(ウーラオス)

眼鏡ミライドンだった場合もエルフーン+草テラステラキオンには打点を持ちにくく、大体叩きが通る。
ミライドンに削りが入ればスカーフオーガで一掃を狙える。
リキキリンのトリックルームにだけ注意すれば、追風ミライドン系統はテラキで削ってからスカーフオーガの一貫を作るイメージで勝てる場合が多い。

●vsザマゼンタ
先発:エルフーン+テラキオン
後発:カイオーガ+ブリジュラスorウーラオスorアマージョ

ワイドガードが邪魔なので、初手で対面した場合は優先して叩きインファでザマゼンタを処理しに行く。
テラキに草テラスを切ることでボディプレスを耐えつつ攻撃して行ける。
鉄壁型の場合はアンコールで置物に出来るので対処が楽。
パオジアン+ゴリランダー等の先制技軍団とセットの場合はアマージョを控えさせたい。
後発から来た場合、上手く単体攻撃技を通して倒しに行く。

●vsザシアン
先発:エルフーン+ブリジュラス
後発:カイオーガ+ウーラオスorアマージョ

ザマゼンタと違ってエルフもテラキも上から縛られる為どちらにテラスを切っても叩きが安定しないのでエルテラはお留守番。
単純に追風からのビートダウンを狙うことになるので、刺さりの良いアタッカーを順次繰り出して行くことになる。
大体がパオジアンやガエンゴリラと組んでいるのでアマージョの優先度は高め。

●vs晴れ
先発:エルフーン+テラキオン
後発:カイオーガ+アマージョorブリジュラスorウーラオス

エルテラで残数有利を取ってから最終的に天候を雨固定にする動きを狙う。
トルネロス、タケルライコ、イーユイ、ハバタクカミ等、主要メンツに岩の通りが良いのでまず残数を取りに行きやすい。コライドンやグラードンは後発に控えていることが多い上、前に出て来てもテラスを駆使したムーンフォースや叩きインファでワンパンを狙える。

●vs寿司
先発:エルフーン+ブリジュラス
後発:カイオーガ+ウーラオス

特性天然で攻撃上昇を無視してくるヘイラッシャ入りにもテラキオンはあまり出さない。
大体の場合初手ヘイラッシャ+ミライドンのような出し方が多いのでブリジュラスで圧を掛ける。
合体に追い込んだ後はウーラオスの暗黒強打を軸に寿司を倒しに行く。悪ウーラオスに唯一強いフェアリーテラスにはブリジュラスが弱点を突ける為相性が良い上、行動順的に暗黒強打でヘイラッシャを破壊→流星群でシャリタツを破壊という着地狩りも狙いやすい。

●vs壁パ
先発:エルフーン+テラキオン
後発:カイオーガ+ブリジュラスorウーラオス

オーロンゲ等の壁パに対しても袋叩きの火力上昇幅が大きい為ダメージレースで有利を取りやすい。
最悪リフレクターしか壁を貼らせずに壁役を処理して裏のカイオーガ+ブリジュラスを通しに行けたり、雨ブリジュラスの雨エレクトロビーム連打が壁+積みに強かったり、ウーラオスの確定急所もあるので壁パにはナチュラルに強い要素を多く組み込める。
先制電磁波や鬼火による妨害が嫌な場合はアマージョを出しても良い。

【公式配信アーカイブ】

上記リンクからDAY1の対戦の模様が観られるが、私はW3回戦にて配信卓に呼ばれた。対戦相手は今回3位に入賞したsumioさん。技選択次第では勝てたマッチなので後悔は残るが、強豪相手に良い試合が出来たのと実際の構築の動きを確認出来るので時間があればチェックしてみて欲しい。(3:33:19~)

【謝辞】

本構築の作成・調整にあたり、フレ戦に付き合って下さったアカバさん、エルムさん、パラつじさん、ユウさん、みなみんさんにお礼申し上げます。
感想戦も含めて沢山得るものがあり、構築完成度が上がりました。

そして今本記事を読んで下さっている皆様。
SNSで私を応援して下さった皆様。会場で直接応援のお言葉を下さった皆様。
本当に多くの方に私の活動を見守って頂けるのがとても嬉しかったです。ありがとうございました。

【終わりに】

最後に投げ銭機能をつけさせて頂きました。
解説記事を読んで満足頂けた方、構築が面白いと思った方、応援して下さる方がいましたら嬉しいです。
ハワイで開催されるWCSにも挑戦したいと考えており、OTSBO3を本気で練習中ですので、これからも応援よろしくお願い致します。

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