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Social Dreamers Vol.6 | 株式会社 百 代表 朏 昌汰さん | 百年先にも手渡せる、循環型の暮らし
持続可能な未来を創り出すことを目指し、ビジネスに挑戦する社会起業家にインタビューする『Social Dreamers 100 PROJECT』。
第6回目は、株式会社 百(もも)代表取締役の朏 昌汰(みかづき しょうた)さんをお迎えして、お話を伺いました。
朏さんは『Ecommodation(エコモデーション) 百のやど』という宿泊施設を運営され、食とエネルギーの地産地消率100%の持続可能なライフスタイルの実現を目指されています。
運命を変えた出来事や抱く夢について、語っていただきました!
記事を読み、「朏さんや仲間のことを知りたい」と思ったなら、思い切って『百のやど』に泊まりにいってはいかがでしょうか?
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株式会社 百 代表取締役 朏 昌汰(みかづき しょうた)
京都府出身。ニュージーランド留学中、自然と共生する暮らしの魅力に触れ、「村をつくろう」との思いを抱く。帰国後、宮城県川崎町に移住し、仲間と共に「Ecommodation 百のやど」を設立。食とエネルギーの地産地消率100%を目指し、持続可能な暮らしを体験できる宿泊施設を運営している。
株式会社恵バウアーの代表も務めており、農作物の生産だけでなく、契約生産者との協業や規格外品を使った商品開発にも取り組む。
<各種リンク>
・株式会社百のホームページ
・百のやど予約サイト
・Instagram(百)
・Instagram(百のやど)
・株式会社恵バウアーのHP
未来に手渡せる暮らしを体験できる『百のやど』
ーー朏さんの現在の活動内容について教えて下さい
株式会社 百(もも)は、食とエネルギーの地産地消率100%の暮らしを実現する宿泊施設「Ecommodation(エコモデーション) 百のやど」の運営をしています。「百のやど」は未来に手渡せる暮らしを、ゲストの皆さんに体験していただく宿泊施設です。食とエネルギー、さらに建築の部分も地産地消にこだわって建てられた建物です。
貸切での利用もできますが、週末に関しては私たち百(もも)のメンバーが体験のアテンドをさせていただきます。一緒に食卓を囲む時間を、すごく大事にしていて食卓を囲みながら様々な話をしています。『みんなで交流するための、みんなの居場所』というコンセプトで宿泊施設を営業しています。
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(伐採した木材を使用)
ーーこの宿泊施設はどちらを拠点とされているのでしょうか。
宮城県の川崎町(かわさきまち)という場所で活動しています。
ーー百(もも)として大事にしている理念やポリシーのように、メンバーが共有するものはありますか。
そうですね。理念はメンバーの皆で考えたものがあるんですけど、存在意義として『百と関わる全ての存在のために愉快に灯り続ける』ということを掲げています。これは、百を運営している私たち自身にとっても、百が大切な存在であるという意味でもあります。
百として大切にしている本質的な価値観を、自分たちを含めた縁のある方々に伝え続けることが百の存在意義だと考えています。
他に例をあげると「人生を欲張りに生きよう」・「時間・空間・仲間を大切にしよう」・「貨幣資本・社会関係資本・自然資本の3つをバランスよく循環させよう」などですね。また「常に感謝の心と遊び心を持とう」ということも在り方として掲げています。
【存在意義】
百と関わる全ての存在のために愉快に灯り続ける
【使命】
この地の風土と楽しく生きる
里山文化と科学技術を協奏させる
百年後の未来にバトンを手渡す
【在り方】
一、人生を欲張りに生きる
一、3つの間を大切にする(時間・空間・仲間)
一、3つの資本をバランスよく循環させる(貨幣資本・社会関係資本・自然資本)
一、善いも悪いも抱えて進む
一、常に感謝の心と遊び心を持つ
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ーー百のやどを「Ecommodation(エコモデーション) 」と表現されていますが、どんな思いを込めているのでしょうか?
そうですね。私はニュージーランドに留学した後、日本に帰国し、川崎町に移住しました。ニュージーランドでは、宿のオーナーたちが自分たちの目指す暮らしを体現した宿泊施設を多く運営していたんです。その経験から、百の目指す暮らしを体験してもらうためには、宿泊施設が一番、適していると感じたんです。
例えば、薪割りなどの体験や、暮らしそのものを体験できる場所。さらには、ゲストと長い時間を共有できる場を考えた時に、宿泊施設が最も相性が良いと感じたんです。そこで、仲間を増やしていくきっかけづくりとしても、宿泊施設を運営しようと決めました。
初めは日本人より、海外の方のほうが私たちが目指している宿泊施設と関係性が近いかなと考えたんです。海外の人にも分かりやすいように造語として、環境にやさしい「Eco」と宿泊施設「Accommodation」っていう言葉を掛け合わせて、「Ecommodation 百のやど」という名前にしました。
ーー朏さんは百(もも)の活動をされる前、学生時代や社会人のとき、どのような経験をされていたんでしょうか?
小学校から高校まで、ずっと野球をしていました。引退後、大学に進学する友人も多かったのですが、私は「早く働こう!」と思い、京都市交通局に勤めました。最後は地下鉄の運転士を務めましたね。
仕事を辞めた後は、ニュージーランドに1年間、留学をしました。留学中に出会った仲間との縁がきっかけで、帰国後に川崎町へ移住することになり、そこで「百(もも)」の活動を始めることになったんです。
ーー電車の運転士から、ニュージーランドに行く決意をした理由として、小さい頃から自然が好きだったなど生い立ちが影響したのでしょうか?
生い立ちは、あまり関係ないと思いますね。京都市交通局で公務員として勤務していた2~3年目の頃、様々な経営者の方の話を聞く機会がありました。それをきっかけに、「自分で事業をやるのは面白そうだな」と興味を持つようになったんです。
ただ事業を立ち上げることは、良くも悪くも外部に影響を与えるものだと感じたため、もっと知識を増やしたいと思いました。そこで『一度、海外に留学しよう!』と考えたんです。
丁度そのタイミングで、ある方の講演で「ニュージーランドって面白い国ですよ」という話を聞きました。もともと英語圏の国に行くつもりだったこともあり、「それならニュージーランドに行こう!」と決めたんですね。
ーー当時の職場同期で、そのような決断する方は少なかったのでは?
ほとんど、いなかったと思いますね。交通局では、同期といっても18歳から30歳まで幅広い年代の方がいました。
私は1年目、駅員をしていて、いろんな方と会話する機会があり、楽しさを感じていました。車掌になると電車に乗っている時間が長くなって、人とのコミュニケーションをとる機会が減ってしまったんです。
その中で「この業務をずっと続けていくタイプではないな…」と思うようになったんですね。だからこそ、人との出会いを増やし、外の世界を見てみたいという気持ちが強くなったのだと思います。
ーー現在、一緒に活動している百(もも)の仲間は何名いらっしゃるんですか?
百のホームページには多くのメンバーが掲載されていると思いますが、実際にコアで活動しているメンバーは5〜6人ほどです。
百の特徴として面白い仕組みだな〜と感じるのは、メンバーが「百の活動だけで生活に必要なお金をすべて稼ごうとしていない」点ですね。各メンバーがそれぞれ自分の生業を持ちながら活動していることは、新しい形で大切なことだと思っています。
百の活動は『暮らし』でもあるので、収益を優先しすぎると、活動の軸がずれてしまう可能性があるんです。私たちが活動を通して伝えたいことって、生活を脅かすような緊急性の高い課題ではないため、理解されるのに時間がかかるんですよね。
私は農業をしていますが、ほかには「林業をしている仲間」や「大学で研究をしている仲間」もいます。百は、自分たちの価値観を存分に表現する場であり、百があることで、もう一つの活動をより豊かに生きることができる場でもあるんです。
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ーー百(もも)の活動の中で、すごく人気なイベントと感じるものは何ですか?
人気の体験としては、「餅つき体験」や「ハンギ」がありますね。ハンギはニュージーランドの先住民が伝統的に作る料理でして、地面に穴を掘り、焼いた石を入れ、その上に鉄かごに入れた材料を置いて3時間ほど蒸し焼きにするものです。このハンギは特に人気ですね!
他ですと、他にも収穫体験や薪割り体験は定番です。
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ーー朏さんが行っている農業の活動についても少し話を伺えますか?
はい。農業については当初、個人で新規就農しましたが、さまざまなご縁があって、現在は「恵バウアー」という会社の代表を務めています。この会社は、仙台に拠点を置く仲卸会社のグループで、生産部門を担う農業の会社です。
現在、私が力を入れているのは、キウイフルーツの栽培ですね。思い入れのあるニュージーランドと連携しながら、川崎町の特産品としてキウイフルーツを盛り上げていけたらと考えています。
また中山間地域で、いろんな人を笑顔にできるような持続可能な農業のあり方っていうのを追求していきたいですね。別の農家から野菜を仕入れて販売したり、加工品も作ったりする構想もあるんです。
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留学中に思いついた『村をつくろう』
ーー百(もも)の事業を始めるキッカケは何でしょうか?
私は京都の都市部で生まれ育ったので、ニュージーランドの自然豊かな環境に期待していました。しかし実際に到着して最初に滞在したのは大都会だったんです。どこの国でも都会というのは経済が中心で、「お金」がすべてにおいて重要視されるんだと改めて実感しました。もちろん、それが悪いというわけではありませんが、その力が、あまりにも大きくなりすぎているように感じたんです。そこで「暮らし」という観点から、自分たちで食べ物やエネルギーを作りながら、もっと自然と共に生きられる環境で暮らしたいと強く思うようになりました。
その街で数か月間、語学学校に通っていたのですが、ある日、住んでいた部屋でぼんやりしているときに、ふと「村を作ろう」と思いつきました。
さらに、その暮らしを自分たちだけで実現するのではなく、他の人にも体験してもらいたい!という思いが湧いてきたんです。そのためには、宿泊施設のような形で、誰もがその生活に触れられる場所が必要だと考えたんです。そうして「Ecommodation 百のやど」を作ろうと決めました。
ーー「百のやど」の見本になった、ニュージーランドの宿泊施設はあったんでしょうか?
特に意識はしていないのですが、日本人夫婦が運営していたB&B(ベッド&ブレックファースト)の影響は受けているかもしれませんね。「I'm Home」や「Little Forest」という名の宿泊施設です。
ーーその宿泊施設に滞在をされてたんでしょうか?
宿ではWWOOF(ウーフ)という、お手伝いをさせてもらっていました。
<WWOOF(ウーフ)>
WWOOF(ウーフ)とは、World Wide Opportunities on Organic Farmsの略で、「世界に広がる有機農場での機会」という意味です。
有機農場を核とするホストと、そこで手伝いたい・学びたいと思っている人とをつなぐサービスで、お金のやり取りではなく「食事・宿泊場所」と「力」と「知識・経験」の交換で成立する仕組みです。
有機農業を営み「食事・宿泊場所」を提供する側を“ホスト”、そこを訪れ「力」を提供する旅人側を“WWOFFer(ウーファー)”と呼びます。
『絶対に達成するんだ』という使命感
ーー百(もも)の活動を始めるにあたり、不安や迷いを感じることはありましたか?
特別な不安はなかったと思いますね・・・振り返ると不思議な気もしますが(笑)。何も分かっていない状態でも、「とにかく、これを絶対に達成するんだ!」という使命感に駆られていたような気がします。
それに仲間に恵まれたことも大きいですね。一人ではなく、同じ志を持つ愉快な仲間たちがいたので。
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左:中安祐太さん(愛称:百ブルー)
中央:朏 昌汰さん(愛称:百レッド)
右:宮川卓士さん(愛称:百グリーン)
川崎町への道を開いた、二人との出会い
ーー活動の転機になった人との出会いや、もしくは出来事を教えてください。
そうですね。ニュージーランド留学中に出会った仲間で、現在「百」の青色メンバーを担当している中安祐太さん(愛称:百ブルー)との出会い、そして川崎町に移住してから関わることになった金色メンバーの菊地重雄さん。この2人との出会いは私にとって、すごく大きかったと思います。
そもそも、百ブルーが川崎町への移住を決めたのは、菊地重雄さんの話に感銘を受けたからなんです。そして私が川崎町に行くことを決めたのは、ニュージーランドで百ブルーと出会ったことがきっかけです。
私はニュージーランドにある「I'm Home」という日本人夫婦が運営する宿泊施設で、約2週間お手伝いをしていました。その数か月後、百ブルーがその宿を訪れた際に、ご夫婦から私の話を聞いたそうで。「中安君という方が、うちに来てくれたけど、彼とは絶対相性が良いから連絡してみてください」と百ブルーに私を紹介してくれたんです。
その後、実際に百ブルーと会って、ニュージーランドのマオリの村に一緒に行くことになりました。その日は車中泊をするほど意気投合し、すぐに親しくなったんです。
帰国後、私は『田舎に村を作ろう』と漠然と考えていたものの、具体的な場所はまだ決めていませんでした。結果的に川崎町を選んだのは、百ブルーと菊地重雄さんという2人の存在があったからなので、大きい出会いだったと感じますね。
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ーー百ブルーとの出会いですが、どのような考え方が合っていたと思われますか?
共通点も違いもありますが、どこかが、すごく合うんですよね。大切にしている部分が同じなんじゃないかと感じています。
百ブルーは東日本大震災をきっかけにして、今のエネルギーシステムや人々の暮らしを見直し、『自分たちの手で作り上げる暮らし』が大事だと思うようになったそうです。そのため田舎に住んで、エネルギーや食べ物を自給自足する暮らしをベースにしています。私たちは少し違った入り口から「そういう暮らしが大事なんじゃないか」と考えるようになったんですね。
初めて会ったとき、私は多分2時間くらい、百ブルーに向かって喋り続けていたみたいです(笑)。「よく喋るやつだな〜」と思われたみたいですが、少なくとも話している内容は、おかしなことではなかったんじゃないかな。
ーー菊地重雄さんについてもお伺いできますか?
菊地さんは川崎町への移住者で、約30年ほど前に引っ越してこられたそうです。50代の頃、ご縁が重なって川崎町に移住し、地域の人々とともに「川崎町の資源をいかす会」というNPOを立ち上げました。このNPOは、川崎町を「100年後に食とエネルギーを100%地域で自給できる町にしよう」というコンセプトのもとに活動を始めた団体で、菊地さんはその創設者です。
2014年頃、東北大学が主催したイベントに5人ほどの活動家が招待される機会がありまして、その中に菊地さんも登壇者として参加し、その講演を百ブルーが聞きに行きました。菊地さんの話に深く感銘を受けた百ブルーは、その場で「僕は川崎町に移住します!」と宣言したそうです。
菊地さんは情熱的でありながら冷静さも兼ね備えた方で、80代とは思えない頭のキレで、私たちはいつも多くのことを学ばせてもらっています。常におっしゃっているのが「人生を欲張りに生きることが大事」という言葉ですね。自分が実現したいことや強い想いを持ち続けることが大切だと教えてもらいました。
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ーー菊地さんの思いが、百(もも)の理念にも非常に共感していると感じました。そのような繋がりはあるんでしょうか?
ありますね。菊地さんは、もうすぐ84歳になりますが考えている思いを、百の中に残していきたいと思ってます。百という名前の由来も、『百年後の未来にバトンを手渡す』や『百のやどを100年先まで残そう』からきているので、私たちの次の世代、さらにその先の世代に引き継ぐことを前提にしています。「先の世代まで考えて残していく」という考えは菊地さんの思いや哲学からきています。
あと、いつも一緒に朝ごはんを食べるのですが、本当に家族のような感じで過ごしていますね。様々なことを学ばせてもらっています。
ーー人との繋がりの大切さをすごく感じますね!他に印象的な出来事はありましたか?
百の中で最も大きく動いた出来事だと、山林を購入したことですかね。
菊地さん自身、移住した際に山林を購入し、その場所に家を建てられたそうです。その経験から「宿泊施設を建てるなら、まず山林を買うのがいいのでは」とアドバイスをもらいました。山林は宅地や畑、田んぼに比べて土地の値段が安くて、建物を建てることに適しているだけでなく、広い敷地をさまざまな活動に利用できるんです。
地域の方に相談したところ、ちょうど道路沿いに良い山林を紹介してもらえたので、その山林を購入しました。山林を買ったことで、「もう後に引けない、前に進むしかない!」という覚悟ができましたね。
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広さの杉山
これは度々言うことなんですが、「山を買って活動すれば、結構、仲間が増える」と思うんです。例えば、デスクワークやパソコン作業では手伝いたくても難しい部分がありますが、山での活動は目で見えるから非常に分かりやすいので、多くの人が関わりやすくなるんです。
今でも大切にしているのは、「ゲストと一緒に体を動かして、作業をした後は温泉に入って、みんなで食卓を囲む」ことですね。これは宿をつくるために山を開拓していた当時から続けている百のルーティンなんです。その暮らしって、すごく楽しくて、それが良くて初期メンバー(赤、青、緑)以外の仲間たちが増えていったんだと思います。
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試練を忘れる、仲間との賑やかな時間
ーー百(もも)の活動を進めるにあたり、特に困難だった出来事や試練は何でしたか?
困難や試練と捉える出来事は、あまり思いつかないのですが、「お金を集める場面」は特に重要だったと思いますね。
それまでは、さまざまな場で「宿を作ります!」や「村を作ります!」と繰り返し話していたので、そのおかげで多くの応援をもらっていました。しかし実際に宿泊施設を建てるとなると、それも新築で、さらにエネルギーの循環を実現するための設備を導入するとなれば、かなりの資金が必要になりますよね。資金調達を行うにあたって、具体的な計画を立てることは重要な局面でした。
ーー「百のやど」を建設していくことは、私自身に置き換えると、すごく難しいと感じますね。
そうですね。山を切り開く作業は「試練」とまではいかないものの、大変だったと感じますね。もともとチェーンソーを使ったこともなかったのですが、山に生えている杉の木を伐採し、その木を山の中で製材して建物を建てるというコンセプトで進めていたので、伐採作業を自分たちで行いました。
危険な場所でチェーンソーを使って木を切ったり、土地を造成するために慣れない重機を操作したりと、さまざまな苦労がありました。それでも仲間と一緒に賑やかに作業していたので、楽しい思い出も多いです。
内装作業の部分では、電気工事を地元の電気屋さんに教えてもらいながら、資格を持っている私と百ブルーが作業を行いました。ただ、大工さんの作業の合間に行う必要があったので、作業時間が夜や深夜に限られることが多かったんです。特に1月や2月の作業は結構、寒かったなと思いますが、それでも、やり遂げられたことは今となっては良い思い出ですね。
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仲間と楽しむため、想いに熱量を込める。
ーーお伺いした苦労を乗り越えて、朏さんの中で、どのような変化や学びがあったと感じていますか?
パッと思いついた部分ですと、『どれだけ外に向けて熱量を発せるか』は、すごく大事なことだと感じました。また、ゴールから逆算して考えていくことも大切だと学びました。
ーーどのように熱量を発信されていたのでしょうか?
「こういうことをしたいんだ!」という願望を言い続けることが大切だったと思いますね。元気に盛り上がっていると、その雰囲気が百メンバーにも、どんどん伝わり、チーム全体が盛り上がっていくような感じでした。
もちろん、メンバーそれぞれが同じ考えやモチベーションを持っているわけではありません。でも私が「こうしたい!」という思いを強く出すことで、仲間もその雰囲気に乗ってくれて、一緒に愉快に楽しむことができたと思います。
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クラウドファンディング達成!
ーー宿が完成したとき、仲間みんなで盛り上がったんでしょうか?
そうですね、盛り上がりましたね!喜びを感じる一方、「ここから宿泊施設の運営が始まるんだな」というドキドキとワクワクが入り混じった気持ちでしたね。
宿泊施設の初期メンバーである赤、青、緑のうち、緑は料理が得意でしたが、他2名は力不足で・・・。2020年に川崎町に移住してきた百ブラウン(倉田 慎さん)が「シェフ兼 宿の支配人」として参加してくれるようになり、すごく美味しいご飯がつくれるようになりました。いろんな仲間がいるからこそ、今も楽しく運営できているなと思います。
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倉田 慎さん(百ブラウン)
自然の声を聴き、川崎町から明かりを灯したい。
ーー朏さんの抱く夢は何ですか?
夢ですよね・・・・ニュージーランドへの留学中、イベントをして100人以上の夢を集めたことがあるんですよ、『その夢が叶いますように』って。マオリ族の神聖な山の頂上で、お祈りをしました。
その時に、自分の夢として「誰かの夢が叶った時に祝福し合える世界」と「自然の声を聴ける人になる」という2つの夢を書いたんです。
おそらく先住民のような要素が強かったと思いますね。自然の声に意識を向けることで、何かを感じとれる気がするんです。論理的な思考だけで考えるんじゃなくて、もっと感性を磨いていくことは個人的な夢かなと思います。
次に、百としての夢を話しますが、最近『百のやどのビジョン』をつくったんですね。
<百のやどのビジョン>
『このほしに灯る 百人百色のEcommodation』
Ecommodationの光が世界中に灯っていくことで、循環型の暮らしが広まり、人も自然も笑顔で居続けられる社会を目指しています。
そして、私は好きな言葉があるんです。
「一燈照隅 万燈照国(いっとうしょうぐう ばんとうしょうこう)」
『一つの明かりだけでは隅しか照らせないが、その明かりが一万個になれば国中を照らすことができる』という意味です。
実は、この言葉の掛け物を、百のやどに飾ってるんです。菊地さんの家に飾ってあったものですね。
私たちが川崎町で灯り続けることによって、私たちの場所に来てくれた人たちにも影響を与えるだろうし、その想いを持ち帰った人が別の場所で、また光を灯してくれる。そんな広がりが生まれたらいいなと願っています。
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『目の前の出来事には意味がある』
ーー最後に、読者に伝えたいメッセージがあれば、お願いします!
『目の前に起こることや訪れる出来事には、何かしらの意味がある』と思うんです。そういうものを感じた際は、直感を大事にして、あんまり恐れずに飛び込んでみるといいんじゃないかなと思います。
自分自身もそう行動してきましたし、これからもこの考え方を大切にして、いろんなことにチャレンジしていきます。
一緒に頑張っていきましょう🔥
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最後まで、お読みいただき、ありがとうございました!
インタビューを通して、朏さんの想いや夢が、皆さんの心に響いたなら幸いです!一緒に応援していきましょう!
これからも『Social Dreamers 100 PROJECT』は、社会にインパクトを与える挑戦者たちの声を届けてまいります!
インタビューから何か感じたことがあれば、ぜひ“スキ”で応援を。また、シェアしていただけると嬉しいです!
『Social Dreamers 100 PROJECT』の情報は、下記SNSでお届けしていくので、興味ある方はフォロー宜しくお願いします!
https://x.com/yuki_promoter
それでは、次の配信記事をお楽しみに🔥🔥