帰る時にはたくさん友達ができた、多拠点生活の話
現在、東京の品川駅構内にあるカフェ。
これから3ヶ月ぶりに実家の大阪に帰るところ。
この期間、いろんなところで生活をした。
京都から始まり、
と3ヶ月間で19回移動して14拠点滞在。
ありがたいことに
仕事や取材、プロジェクトなど
目的あっての移動が大半だった。
この期間にもまた
多くの面白い出会いや話が聞け
思うこともあったのでnoteを書いている。
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定住がない暮らし
僕には家がない。
月4.4万円で全国住み放題のサービス
ADDressを使って、
多拠点生活の暮らしをしている。
住民票と最低限の荷物を実家の大阪に置いておき、
衣替えを目的に、年に数回大阪に帰る。
それ以外は基本的にホッピング。
拠点の数は130拠点を超える。
全国どこでも住めてしまう一方で
「14日ルール」という縛りがある。
各拠点の滞在は、1ヶ月間で最大14日間まで。
つまり最大でも2週間ごとに移動する暮らしとなる。
そしてこの3ヶ月間は
いろいろな地方にて取材やお仕事の他、
様々なプロジェクトに携わるために移動していた。
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非日常はいずれ日常に変わる
取材の合間に、ふと聞かれた。
確かにしんどい。
人よりもフットワークが軽い僕でも
重いスーツケースを押しながら移動している時、
「いったい自分は何をやっているんだ。」
そう思う時はよくある。
「自分には居場所がないのかも。。」
定住をしているわけではなく
広く浅い付き合いが多いからこそ
アイデンティティが失われてるように
感じるときもある。
多拠点生活を始めた当初、
移動ができる事自体が非日常だから
毎日が楽しかった。
ただ、非日常はいずれ日常に変わる。
移動する暮らしが普通になるから。
観光地を目的にする旅は3ヶ月で飽きる。
たとえ初めて行く場所であってもだ。
高級料理を毎日食べたら飽きるのと同じこと。
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僕が多拠点生活を続ける理由
ではなんで続けているんだろう。
理由はとてもシンプルだった。
ADDressでの暮らしは
同じ会員同士の交流だけではない。
各拠点を管理する家守はもちろんのこと
ADDress会員や家守の家族
その土地に住む or 働く人
たまたま旅行で来ている人 などなど
いろんな人と直接会って話せる。
今回の移動では
良い意味で、多拠点生活している人は
それなりに普段出会わないような
考えや取り組みをもつ人が多い。
学生から自分の祖父母に当たる年齢の人まで
さまざまな経験をしている人と話せた。
所属が同じであったり
共通点があらかじめわかっているからこそ
会話は弾みやすい。
住んでいる人と友達になることもあるし
会員や家守と友達になることもある。
あるいは友達の友達と仲良くなることだってある。
ただ暮らしているだけなのに
いろんな拠点で友達が出来る。
一方で、その拠点に行って
初めて誰がいるかがわかるし
「はじめまして!」が多発して
不安になってしまうこともある。
「あっ、、、自分と合わないかも。。」
と思う人とも時に会うことがある。
その時は適当に話して
部屋に籠れば良い。
一緒に過ごせる期間も最大2週間と限られるので
自分に合わない人が居ても
「まぁそういう人いるよね。」と割り切れてしまう。
また別の拠点に移れば良い。
ただ、もちろん逆もあるわけで
「この人と出逢えて良かった」と思うことも多々ある。
だから「多拠点生活を続けたい」気持ちが上回る。
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移動の目的は ”場所” から ”人” へ
多拠点生活を始めて1年。
“[場 所]を観る” から ”[◯◯さん]に会いに行く” へ
行った事がある場所はもちろんのこと
初めて行く場所でも、
移動の目的がこう変化している。
ADDressの中での合言葉になりつつある。
お互いどこにいるかわからないし
次会えるかどうかもわからないけど
僕らは次の拠点に行くとき
無意識に「バイバイ」を言わない。
多分心のどこかで
またどこかの拠点で会えるかも
と思っているから。
初対面同士以上、住民未満。
そんなゆるい繋がりが、
今の自分には心地よい。
次は誰と遇えるか楽しみだ。