蓮舫氏の「批判」以外の方針が聞きたい…蓮舫氏都知事選出馬会見感想
ユーキです！
告知日が近づくにつれ続々と候補者が名乗りをあげ、早くも過去最多となるのではないかという程の盛り上がりが見えている東京都知事選。
その中でも、未だ出馬表明をしていない小池都知事に真っ向から意を唱え、現時点では最有力候補とも言われている蓮舫氏が5/27に都知事選に出馬表明し、記者会見を行いました。
筆者はこれまでに2人、蓮舫氏の対立候補について記事を書きました。
どちらも都民として気になった方の会見を視聴し記事にまとめたのですが、やはり最有力候補の１人と呼ばれている方の所信も気になるところです。
今回は蓮舫氏の都知事選の記者会見の感想を記していきたいと思います。
蓮舫氏の所信表明の要約
筆者が蓮舫氏の所信表明をお聞きした上での要約を下記にまとめます。
「裏金議員」「政治と金」の問題を抱える自民党、そしてその自民党政権の延命に手を貸す小池都政をリセットする、その先頭に立つのが使命と感じている。
8年前、自民党の国会議員でありながら「都議会自民党伏魔殿」「都庁のブラックボックスを壊す」としていた小池都知事はかっこよかった。しかし7つのゼロ公約はどこにいったのか。
都知事戦前に支援金の支給や都庁のプロジェクションマッピング、東京防災ブックや防災ポスターに過去より予算を割き都知事の顔写真が入った物を制作する等、公金を使った選挙活動に思えてならない。予算を見直し、格差に苦しむ光の当たらない人に仕事、食べ物、安心を届けたい。
小池都知事は国政進出のために希望の党を結党されたが、結果的に野党分断させ、自民党に利する結果になっている。
小池都知事は選挙においても、首長選挙のみならず都議会選挙においても自民党候補者を応援している。
小池都知事は発信力、存在感、選挙の強さ、とても大きい人だが、自民党との二人三脚のような変わり身の速さについていけない。
小池都知事が今回手を挙げるならば、この8年間の公約について、自民党帰りしていることについて、聞いてみたいと思う。
私は一貫して反自民党政治、非小池都政の姿勢で都知事選に臨み、この8年を都民に問い、小池都政をリセットする。
20年の国政の経験で全ての予算委員会に質問に立ち、10人の総理大臣に向き合ってきた。行政改革が私の原点、改革の果実を政策の財源にあて、日が当たらない方に振り分けたいという思いが原点。変わらない姿勢で都政に臨みたい。
記者会見視聴後の筆者の所見
蓮舫氏の記者会見を見て、筆者の所見を以下に記載いたします。
・反自民党、反小池都政はわかったが、「何を都政で行うか」がわからない
記者会見を通して筆者が強く感じたことは、この1点がほとんどの割合を占めました。
蓮舫氏の政治的ポジションにおいて反自民であることは当然であるし、それに寄り添う形が多い小池都知事とも敵対するスタンスであることも当たり前であると思います。
自民党、小池都政のこういうところがダメだ、おかしいと糾弾することは、一党独裁の色の強い日本の政治においては必要な意見であると思います。
ただ、結果として「蓮舫氏は都知事として何をするのか」が薄まってしまっているように筆者は感じました。
所信のポイントを見ていただければ分かる通り、所信表明において蓮舫氏は基本的に「自民党は如何に問題か」「小池都政は如何に問題か」が発言のほとんどを占めました。
自民、小池都政を絡めない、蓮舫氏の都政への思いに関する発言は、「予算の見直し、行政改革を行い日の当たらない方に振り分けたい」ということ。
それ自体は必要なことですが、これだけでは具体的にどうしていくのかが見えてきません。
冒頭に記載した通り筆者は過去2人の候補者について記事を書きました。
その中で、各候補者は自分の都政のテーマについて、「多極分散」「ゲサラ法の周知」など、明確に打ち出しています。
もちろんどちらにしても疑問点や批判はありますが、他者がどうこうではなく自分が都政でやりたいこととして都民に発表しています。
この1点において、両候補者はわかりやすい所信表明であったと筆者は考えています。
その上で、反自民・反小池都政を受けてどのように都政を考えているのか、その発信が今後重要になってくると考えます。
・都知事選とは国政の代理戦争なのか？
前の項に通ずる内容なのですが、蓮舫氏の所信の組み立ては下記のように感じました。
裏金問題などから、自民党に問題がある
自民党は1.の問題にしっかり向き合っていない
小池都知事は一度は反自民の立場を取りながらも、現状は親自民の立ち位置となっている
よって、自民党と二人三脚の小池都知事とは意見を異とし、都知事選に臨む
ここで気になるのは、「自民党をどうにかしたいなら、このまま国会議員続投じゃだめなのか？」という事です。
確かに都知事は全国自治体でも文句なしのNO.1の首長であり、そこを野党の代表的立ち位置の立憲民主党系の政治家が取るのは一つの勢いになると思います。
(厳密には蓮舫氏は今回は無所属の出馬ですが、記者会見の動画が立憲民主党のチャンネルで公開している事からも決して立憲民主党と袂をわけた訳ではないと思います)
蓮舫氏が都知事になれば上記3を止める事ができ、結果として自民党の弱体化を狙えるのかもしれません。
ただ、建て付け上あくまで国政と地方自治体の政治は別。
都知事になったからといって、蓮舫氏が口頭1番に挙げた自民党の裏金問題を都知事側から追求は難しいように思います。
(都政側に今回の裏金問題に係る問題があるのだとしたら話は別です)
似たような話だと、対立候補の石丸氏の他極分散も国政の方が良いのでは？という向きもありますが、石丸氏がこれから国政に打って出ても一年生議員で達成には時間がかかります。
石丸氏本人も、それでは間に合わないと感じ都知事選を選んだと語っています。
蓮舫氏は既に国政議員ですし、知名度も実績もあります。
裏金問題を1番の問題として追求するのだとしたら、今のまま国会議員として追求した方が、直接問題に当たれるようには素人考えですが思いました。
その辺りが地方自治体選挙が国政の代理戦争たる所以ですが、筆者としては若干辟易している部分でもあります。
出来れば都政は都政のあり方を主張して頂き、国政と切り離して語る部分があっても良いのかな、と思う次第です。
今回は以上となります。
今回はもう少し蓮舫氏の都政の方針などを聞きたく色々書きましたが、公約などを発表するのはまだ先。
小池都知事の出馬がどうなるかというところもありますが、蓮舫氏が現状の候補者の中では有力候補のお一人である事は間違いありません。今後の発信に注目したいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました🙇