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失恋から一年半。忘れられない元彼を思い出して気づいたのは、愛してくれた彼への感謝だった


急に元彼のことを思い出して、
悲しくなった。


あんなに好きだったのに、
どうして別れを切り出したんだろう。


どうして別れてしまったのだろう。


いや、わかっている。


わかっているんだ。


あの頃は精神が限界にきていて、
彼の言動を受け止め切れなかったのだと。


わかっているのだ。


頭では。


でも、心はわかってくれない。


どうしても、彼のことを求めてしまう。


苦しい、悲しい、切ない…。


死ぬほど好きだったのに、なぜ。


理屈では語れない思いが、胸を締めつける。


苦しい、苦しい、苦しい。


悲しい、悲しい、悲しい。


切ない、切ない、切ない。


どうして、どうして、どうして。


同じ思いが、心のなかをぐるぐると回る。


よりを戻したい。


どうにかして戻せないか?


どうしようもない思いが、ぐるぐる巡る。


苦しい。


悲しい。


悲しい。


もう一年半経つというのに、
まだ引きずっている。


それほど好きだったのだと、
今更ながらに気づく。


どうして、こんなにも苦しいのだ。


どうして、こんなにも引きずるのだ。


どうして、こんなにも執着しているのだ。


頭では、全然解決できない。


苦しい。


苦しい。


苦しい。


悲しい。


悲しい。


悲しい。


心が苦しくて苦しくて、
悲しくて悲しくてたまらない。


つらい。


どうしようもできなくて
つらい。


そんなとき、
友人たちからメッセージが届いた。


だから、この思いを、
友人たちに吐き出した。


最初ははずかしかった。


吐き出すのが。


一年半もの間、苦しんでることが
はずかしかったのだ。


しかし、
友人たちはそれを笑わぬばかりか、
自分もそうだったと共感してくれた。


一人の友人は同じ境遇だった。


同じことをしていた。


僕と同じことを、していたのだ。


それからは言葉が止まらなかった。


どれだけ相手を愛していたか、
好きだったのかをぶちまけた。


友人たちは茶化さず、
ずっと聞いてくれた。


ずっとずっと吐き出した。


吐き出して、吐き出して、吐き出して、
吐き出した。


吐き出し続けた。


ひたすらに吐き出し続けて、
ふと、気づいた。


僕は、愛が欲しかったのだと。


関心がほしかったのだと。


想ってくれることを求めていたのだと。


僕は、彼と離れ離れになったことを
悔やんでいたわけではなかった。


もはや縁を結び直すことができないことを
悔やんでいるわけではなかった。


彼がくれた愛、関心、想う気持ちを
求めていたのだ。


愛されること、関心を向けられること、
心配り、想い。


そういうものを向けられることを
求めていたことに気づいた。


僕は欲しかったのだ。


愛を、関心を、心を、想いを。


それらをくれた彼に執着していたのだ。


彼が、彼だけが、僕を満たすだけの
十分な愛を注いでくれた。


幸せにしてくれた。


だから、
その愛を再び与えられることを
求めていたと気づいたのだ。


ああ、そうか。


僕は、彼を、彼そのものを
求めていたわけではなかった。


彼がくれる愛を求めていたのだ。


なるほど。


そうか。


そうか…。


そうか……。


少しさみしい気持ちになる。




愛されたい、
関心を向けられたい、
想われたい。


ああ、なるほど。


僕が心から求めていたものは、
これだったのか。


納得感が生まれる。


僕が、
子どものころから求めていたのは
これだったのかもしれない。


そんな気がしてきた。


愛、関心、あたたかい想い。


この人生でいちばん強く感じられたのは、
彼からのそれだった。


あんなに強く想われたのは初めてだった。


心が満たされたのは初めてだった。


だから、彼を求めたのだと合点がいった。




そう気づいたら、ふ、と心が軽くなった。


であるならば、
無理に彼を求めなくてもいいんだと、
気づいたから。


彼が愛してくれたように、
関心を向けてくれたように、
想ってくれたように、
自分で自分をそうすればいいのだと、
気づいたから。


別れてから一年半が経ったが、
僕のなかには彼がくれた愛の感覚が、
愛してくれたあたたかさが残っている。


だから、それを思い出して
心をあたためてやればいい。


彼が向けてくれた関心の嬉しさを
自分に向けてやればいい。


彼が僕の幸せを祈り、
想ってくれたそのありがたさを
心によびおこせばいい。


そうすれば、
きっと僕は自分で自分を愛せるようなる。


そう信じる。


実践してみる。




そうなる確信はある。


なぜなら、こうすることで、
心がほっこりとあたたまる感覚があるから。


心に喜びと嬉しさが生まれてきたから。


だから、大丈夫。


きっとうまくいくよ。




今回これを実践して気づいた。


愛を向けられること、
関心を向けられること、
想いを向けられることは、
心をとてつもなくあたためる力がある。


だから、きっと、他の人に向けてすれば、
同じように心をあたためることが
できるに違いない、と。


人にそうすること、
愛、関心、想いを向けていることを
表明することで、
人を幸せにできると確信した。


僕は、彼といたとき、求めるばかりで
これに気づいていなかった。


愛されれば幸せだとはわかっていたけど、
愛を向ければ相手も幸せだとは
気づいていなかった。


こうしていれば、
もっとより良い関係を築けたのかなと、
今更ながらに思う。


ごめんよ。


でも、ありがとう。


君のおかげで、僕は大事なことに気づけた。


僕と出会ってくれて、
そして、僕を愛してくれて、
本当にありがとう。


君がこれを読むことはないとは思うけど、
心から感謝を言うよ。


本当に、本当に、ありがとう。





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