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ワインを仕入れる担当者が、知らなければいけない裏側。
店舗と輸入元と酒屋さん、発注から発送と納品まで
【12本から(混載可)】
というワードをご存知であれば、話は早いですが。
【取引口座】【コードの登録】
と言うのは中々聞かない言葉だと思います。
先ずは12本から(混載可)、について。
インポーター・輸入元から、酒屋様への納品に関して、配送の都合※①にて“最低12本から出荷致します”となっております。
なので、酒屋様が品切れで、且つ欲しいワインが6本であれば、他の方からの注文も合わせて最低12本にならなければ、輸入元から酒屋様へはワインは発送されません。
これは、ご存知の方が少なからずいらっしゃいます。
次に、取引口座・コードの登録、に関して。
インポーター・輸入元と、酒屋様が取引するうえで、ワインの売買における金銭の遣り取りを行う為、銀行等の口座を共有相互登録しなければいけません。
また、ワインにはコードといって番号等が割振られており、それを酒屋様が登録する事で、間違えずにワインを発注納品する事が可能になりますが
ここが曲者で…
個人、大手に関わらず、新規登録をする為の決済やら事務処理やら、輸入元と酒屋様の関係性やらで、中々進まない事が多いです。
自店舗の帳合先(仕入先)が、欲しいワインを取り扱ってるインポーター・輸入元と取引があるのか?また商品登録が済んでいるのか、によって仕入られるかどうか変わってきます。
よく、小売先に「このワインありますか?」と来られるお客様が多いですが、インポーター・輸入元が分からなければ『分かりません』と言わざるを得ません。
余程、知名度のあるワインであれば、どこが取り扱ってるか知識としてありますので、仕入れは可能となります。
ただし、12本からしか発注出来ませんよ!と。
※注釈①
ワイン1本当たりの価格が、数万円と高価格であれば、1本からでも発注は可能です。最低価格はインポーター・輸入元にご確認ください。
色々な試飲会があります。色々な主催団体があります。その中でコレ欲しい!!となった場合に…
インポーター・輸入元から「ここの酒屋を使ってくれ」と指定する事は禁止されております。また逆に「このワインはウチの酒屋から仕入れをするように」も禁止されております。そんな方がいらっしゃれば、そことは取引されない事をオススメ致します。
ただし『ウチの輸入元は、A酒屋さん、B酒屋さん、C酒屋さんと取引(口座)があります!』と教えてくださる親切な輸入元様がほとんどです。
※注釈②
【流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針】
公正取引委員会による、流通・取引慣行ガイドライン、第1部「取引先事業者の事業活動に対する制限」、第2部「取引先の選択」、第3部「総代理店」
により。
美味しいワインを見つけて、美味しいワインを教えてもらって、いざ仕入れをしよう!となっても、意外とハードルがあります。
だから、酒屋様は、大きな試飲会と銘打って、登録済の輸入元やワインを一堂に介し、売れ筋からみたワインや、(酒屋様側が)売りやすいワインを、消費者に宣伝してらっしゃいます。
独り言ですが…どの世界でも
売れるモノは宣伝しなくても売ますし、売れるモノで数量が少ないモノは、貢献度の高い所にしか案内がいきません。
宣伝広告費も営業に掛かるコストを、必要無く売れるモノを“欲しい”となった場合は、レストランやバーは、やらなければならない事があります。
そして、各社インポーター様と話をするなかで、最も重要な事は…
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