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【連載小説】ゼロイチ!〜6人野球部決意の旅〜

第1回/俺はキャプテン。部員は6人。公式戦の勝利はまだない。

 俺はキャプテン。
 部員は6人。
 公式戦の勝利は、まだない。
 それでも、俺たちは高校野球の選手だ。

 俺がこのチームに入ったのは、昨年の春だった。
 Z高にはもともと野球部がなく、
 熱い監督が赴任してきて「野球部を作る」と言ったのがきっかけだった。

 「一期生として、歴史を作れるぞ」
 そんな言葉に惹かれたのかもしれない。
 でも、現実は甘くなかった。
 6人しかいない野球部。俺を含め、野球経験者は4人。2人は卓球部出身、
 マネージャーは軽音部と演劇部を掛け持ちする三刀流だ。

 いまでこそ「マトモ」になってきたが、練習初期のころは大変だった。
 初心者の2人は野球のルールがわからない状態。

 「ストライクとボールの違いは?」
 「アウト3つ取るってどういうこと?」
 「ファーストとセカンドってどこのこと?」

 そんな質問のやり取りから始まったのだ。
 俺は、あまりにも初歩的な質問に一瞬言葉を失うこともあった。
 俺にとって、ファーストは「そこにあるもの」だった。でも、
 彼らにとっては「知らないもの」だったのだ。

 俺は自分がどうやって野球を覚えたのかを思い出そうとした。
 でも、思い出せなかった。
 気づいたら知っていた。。。そんな感じ。
 小学生のとき、野球をどう覚えたかなんて 
 覚えていないのだ。俺は試行錯誤するしかなかった。

 「まずは、俺を見てくれ! 見て覚えてくれ!」

 最初は、やってみせることしかできなかった。
 でも、それだけじゃ伝わらない。
 うーーん。。悩んだ。言葉にしないと伝わらないことがある。
 俺は次第に「言語化すること」を意識するようになった。

 「ストライクゾーンは、この高さだ。」
 「バッティングのときは、こうやって構えてみろ」

 俺は教えながら、自分自身が学んでいくのを感じた。
 そして、初心者の2人も、少しずつ野球の形を覚えていった。

 ありがたかったのは、2人とも頭がよかったことだ。
 彼らは野球というものをだんだんと理解し、自分で「スイングを平行に…」と
 口に出しながら試行錯誤している。
 そして、できなかったことが、できるようになっていく。
 それが、嬉しかった。

 「6人の野球部」
 俺たちは6人しかいない。

 ■キャプテンとしての決意

 俺は、ただのキャプテンじゃない。
 「このチームを続けるためのキャプテン」 だ。
 俺たちは一期生だ。
 ここでしっかりと土台を作らなければ、野球部は続かない。
 俺たちが築いたものの上に、新しい世代が積み上がっていく。
 それが、俺の役目だと思っている。

 「キャプテンは、俺だけじゃない」

 俺は、最近気づいたことがある。
 キャプテンは、俺だけじゃない。
 このチームでは、全員がキャプテンのようなものだ。
 それぞれが自分の役割を持ち、支え合っている
 だからこそ、俺たちは野球を続けられる。

 俺は、グローブを手に取り、今日も練習をする。
 100年続く野球部を作るんだ!
 キャプテンとして、仲間とともに、次の一歩を踏み出すために。

 俺はキャプテン、桐生陸(リク)。
 部員は6人。
 公式戦の勝利は、まだない。
 でも、俺たちの野球は確実に歩みを残している。


 (1話おわり。つづく)


このテキストはAIを使って作成した高校野球のフィクション小説です。
さらっと読める連載として書いていきます。
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