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我が家の「あんた」禁句宣言

つい、「あんた」と言ってしまう。

アクセントは「あ」ではなく「た」だ。

これは確実に関西出身の妻の影響である。ちなみに妻の母(義母)もあんたを多用する。

「あんたも水いる?」「あんたに言ってんねん」
「あんたおならした?」

娘にも言ってしまう。

「あんたなにしてんねん!」「ちょいあんた」「あんたさっきミルク飲んだやろ」

すると娘も「あんた」と可愛く真似してくるのだが、正直あんまり上品な言葉ではないので使って欲しくない。

夫婦揃って言わないようにしよなと同盟を組んだものの、体に染み付いたあんたはなかなか落ちてくれないのだ。

「あんた」の代わりになるものはないだろうか?

「あなた」はどうだろう。
「あなたは洗い物して。あなたは洗濯物。あなたは救急車。あなたはAEDね」
これではAED講習が始まってしまう。

「きみ」なんて歌でしか聞かないし、「おまえ」は乱暴だし、「you」だとジャニー喜多川になってしまう。


いや、普通に名前を呼べばいいだけの話なのだが、これはこれで言い間違えるということがある。

妻のことを娘の名前で呼んだり、娘のことを妻の名前で呼んだり。

妻にいたっては僕のことを「ママ」と呼ぶときがあるほどだ。どういうことやねん。

なんとか間違えずお互いの名前を呼び合えるよう、頑張って練習しよう。

とにかく我が家では「あんた」はアンタッチャブルということで。

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結城 熊雄/Yuki Kumao
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