深夜ラジオに寄り添ってもらう夜
1人で曲を聴いててもSNSを覗いてても息苦しくて不安が頭をグルグルする時、私はいつもイヤホンを耳に、ラジオを聴く。人の会話や声を聴くと余計なことを考えずに済むので、心が落ち着く。
最近は「中島みゆきのオールナイトニッポン」を手探りに聴いている。
動画サイトに残してある、古びた音質に乗せて、みゆきさんのお茶目なおふざけや真っ直ぐにシンプルに訴えかけてくれるメッセージ。
特に最後のハガキのコーナーがどれも感慨深い。当時の日本だからこそ許されたことから、令和にも通ずること。 みゆきさんはどの人のメールにも真摯に向き合う。
私が産まれるよりもずっと前に始まって、産まれる前に終わっているラジオなのに、何年も経った今こうした形で巡り会い、傷んだ心を優しく包み込んでくれる。
本当にラジオは不思議で、中島みゆきさんという方は可愛くて優しくて、とても力強い女性だ。
今日は最終回を聴いていた。 相変わらず茶目っ気たっぷりなみゆきさんが、最後の締めでこう言った。
「幸せという字は辛いと言う字の、上についてるちょっぴりの点を、十という字に変えると幸せになるんです。
十分辛くて、初めて人は、幸せになるんです。」
よくあるフレーズかなって、ちょっと冷めかけた時、続きを聴いて心に響いた。
今私は、十分辛いよって思ってる。もっと辛い人がいるのは分かっててもだ。
それでもこの言葉を少し信じてみようかなと、みゆきさんの声を聴いている間だけは思える。
またすぐに元通りになってしまうと思うけど、またあなたの声を聴きに行きますね。
こんなことをしているから今日も明日も、とっても眠い。