ついに、就活が終わった。
やっと、就活が終わった。やっと。
2月から会社説明会とか、就活イベントに参加してきて、ここまで来るのに9ヶ月。
めちゃめちゃ長くて、正直何回も嫌になった。
1万円だけでヒッチハイク日本一周したり、休学してインターン留学に1年間行ったり、クラウドファンディングで資金募ってゲストハウス開業合宿に参加したり、23種類のアルバイトを経験して、今まで旅した国は23ヵ国。
正直話せるネタなんて尽きないし、結構色んなことやってきたから就活なんてすんなりうまく行くと思ってた。
こんなに苦戦するなんて、本当にこれっぽっちも思ってなかった。笑
でも苦戦したのは「妥協しなかったから」だと思う。日本には400万もの会社がある。妥協さえできれば、どこかでは働ける。
私は2年休学したから、大学の同級生はみんな2つ下。就活を始めた時期は同じなのに、夏にはもうみんなほとんど決まっていて。もちろん焦りが一切なかったわけじゃないけど、就職先が決まったらどれだけ楽なんだろうって何度も思った。セミナー、勉強会、イベント、就活関連でほぼ毎日何か予定はあったし、色んな人ととりあえず話しまくって、相談した。Matcherを通して出会う知らない人にも、友達にも。
2月から今日までの9ヶ月、どれだけの時間就活にかけたんだろう。
ずっと参加してたオンラインキャリアセミナーで、直感的に「話したい!」って思った人にはSNSでとにかく追っかけてDMを送り、時間をとっていただいた。
親や友達は、どれだけ巻き込んでしまったかわからないぐらい質問責めにもしたし、壁打ち相手になってもらった。
「人生かけて自分らしく生きる人を増やしたいけどどう働いてどう生きたらいいかわからない〜!!!どこに就職したらいいかまじでわからん」
って友達の親にいきなり電話かけたこともあった。(笑)
色んな人にとにかく助けてもらった。
でもいざ振り返ると、下手くそで頑固な就活生だったなって思う。
面接とかエントリーシートとか、対策は一切せず、「私は私のままでいく」みたいなスタンスで挑んでて、今思えばただの自分勝手。
相手の立場になって物事を考えれず、全部自分中心だった。
何人も応募してくる中で、一人一人と面談する時間なんてものはとれるはずもない。だからこの「ふるいにかける」ことは避けては通れない。のに、
そんなことは全く考えられていなかった私は、
「学生時代に頑張ったことはなんですか?」
という質問に対して
「頑張ったことは特にありません」
って答えたり(落ちるの当たり前)
「この会社に入ったら具体的に何をやりたいですか?」
という質問には
「まだ入ってないのでわかりません」
って答えたり(言った後の相手の顔で、やらかしたことにようやく気づく)
相手からしたら「受かる気ある?」ってしかならないだろう。
マイナビ、リクナビは一切使わず、使っていた就活サービスは「オンライン就活、Wantedly、Matcher」この3つだけ。
向こうからスカウトが来て、面接に進んだ会社も合わせると、受けた会社は全部で8社。
その中の1つは、新卒をそもそも積極的にとってなくて、でもTwitterから執行役員の方に直接DMを送って、「一緒に働かせてください」っていきなり電話したこともあった。
死ぬほど忙しく働いておられる方だったのに、こんな私にも対応してくださって、チャンスを与えてくださった。
「自分のビジョン、思い、どう活躍できるか」
自分についてプレゼンをして、動画を作って送った。
結果は不採用だったけど、社内の方と真剣に私のことを選考してくださった上での不採用通知であり、「何がダメだったか」まで、聞かずとも伝えてくださった素敵な会社様だった。
自分のビジョンが明確になり、その上で応募した初めての会社だったからショックはもちろん大きかったけど、納得できたから前に進めた。
自分の就活、人生において、間違いなく大切な経験だった。
私のビジョンは、
「自分らしく生きる人を増やす」こと。
ビジョンが明確になるまでかかった時間は4ヶ月。
ストレングスファインダーやエニアグラム、エゴグラム診断(個人的に1番しっくりきた垂水さん開発のもの)などを受けまくり、何十冊も本を読んで、毎日のようにオンラインキャリアセミナーで働く大人の話を聞き、何十人もの大人に壁打ちをしてもらい、ようやく明確になった。
今まで何度も、「とりあえずエントリーしないの?」って聞かれたけど、実際やったことはあった。
でもやってみて、私の場合は、自己分析が終わってない状態でエントリーしても納得ができる就活ができる気がしなかった。
まず、十分な自己分析ができていないと、エントリーシートの志望動機がうまく書けない。頑張って手伝ってもらって書いたこともあるけど、その後の面接での話に重みがない。
会社のビジョンと自分のビジョンの目指す方向性が同じだからジョインしたくなるはずで、そこがぶれていたらどうしても合わせに行ってしまう。
合わせにいった状態で獲得した内定って、双方にとって、はっきり「良い」と言えないと思う。どこかでズレが生じてしまって、結果的に会社や仕事への不満に繋がってしまうのかな、と個人的には思ってる。
就活ってマッチングだから、不採用って全然恥じることじゃないと思う。「合わなければ落としてもらう」ぐらいで挑んだ方が、自分のためでもあり、会社にとってもいいことじゃないかなぁ。
だから私は、自己分析が納得いくまで、エントリーはしなかった。
でもビジョンが見つかれば終わりじゃなくて、もはやこれが始まりで。
その先の「仕事を通してどう実現していきたいのか」「実現するために必要なスキルは何で、どう積み上げるか」
ここが1番重要だった。
私が最終的に行き着いたのはこう。
私は仕事を通して、「固定概念の枠を外す」「余白を生み出す」価値を提供したい。そのために必要なスキルは「課題解決力」で、社会・個人が抱える問題やニーズに対し、自分の持つクリエイティブさでアプローチし、社会に還元したい。
「固定概念の枠を外す」ことがやりたかった理由は、枠外から物事に向き合ったときに、"その人らしさ"に命が宿り、生きると思ったから。
これは私自身の過去の体験談もあり、”固定概念の枠”にとらわれているせいで制限されていることって多いと思う。
例えば、日本には GAP YEAR というものはまだ浸透していない。これは、高校から大学へ行ったり、大学から就職するまでの間に、希望する人が取る時間のことで、長期でインターンシップを行ったり、世界中を旅したり、自由に使える時間。
日本には、休学する人もたくさんいるわけじゃないし、「卒業したらすぐ就職」っていう考え方が、まだまだ多いと思う。
突然ですが、次の質問に答えてみてください。
「1年間、自由な時間があったら何をする?」
どうですか?
「あなたらしさ」が詰まった、クリエイティブな答えではないですか?
私は旅が好きなので「色んな国へ行って、色んな景色を見たい」です。
将来カフェをやりたいって思っている人は「カフェで修行したい」かもしれないし、英語を勉強したい人は「語学留学したい」かもしれない。
「好き」「やってみたい」っていう、自分の心の声が素直に現れているはずです。
そう、固定概念の枠って、”should” や “have to” の感情で心を埋め尽くしてしまう。そのせいで ”want to” が見えなくなり、奥に奥に追いやられてしまう。
もう一つの、「余白を生み出す」ことがしたかった理由も、自分の ”want to” に向き合うために必要だと思ったから。
余白がないと、当たり前に ”should”, “have to” にただ従うだけになってしまう。
もし一度立ち止まって、これらを疑うことができたら?
自身の ”want to” に向き合うきっかけになると思った。だから私は、人の心に「余白の提供」がしたかった。
そして、私がビジョン達成に向けて身につけたい「課題解決力」というスキル。
なぜこの結論に至ったかというと、2つの実体験から来ている。
1つは、「自分らしく生きる人を増やしたい!」とがむしゃらに言い続け、色んな人に相談をした際、これは相手を無視した「ただ自分がやりたいこと」でしかないと気づいたこと。
私が「この人、自分らしく生きてないな」って他人に勝手に思うことは、全くもって本質的ではない。自分らしさを決めるのは本人以外の誰でもなく、他人が判断するものではないのに、自分の主観で見てしまっていた。
もう1つは、全てのことはニーズがあって初めて、価値あるものになるということに気づいたこと。
私が自分らしく生きられるようになったきっかけは「親友の存在」であった。でも振り返ると、親友の周りにいた友達も、私と同じように変化したわけではなかった。
私は「自分に素直に生きたい」という欲求があり、必要としていた。
そこへ、「自分に素直に生きている」親友が現れたから多大なる影響を受け、変わった。
それぞれ、人が抱えている問題やニーズは異なる。だから私は、「みんなを自分らしく生きる人にする!」ではなく、問題を抱える相手に対して、適切な策を提示し、解決できる力を身につけたいと思った。
ここまで自己分析ができてからは、就活も今までとは違ってスムーズに進んだ。
何聞かれても、筋の通った自分の言葉で答えることができたから。
最終的に2社で本気で悩んだ。
1社は、クラウドソーシングの会社。
ビジョンが合致してて、「働き方」に対する固定概念の枠を外すことができ、働く大人に余白を与えられる事業で、課題解決力を身につけたくて「営業職」を希望した。
進んでいく選考の中で面接を受けていて、手応えはあった。
「どうやってここまで自己分析したんですか」
って聞かれた時は嬉しかった。
そしてもう1社の方が、就職を決めたところ。
何をやっている会社なのか?というと、一言では説明が難しいけど、「世界を変える、暮らしを創る」をビジョンに掲げている会社。
暮らし・まちづくりに関わる企画のプロデュースや、タイニーハウスの開発をやっていて、希望した職種は「クリエイティブプロデューサー」。
募集要項のところで、
固定概念に縛られることなく自分から仕事を生み出し、楽しみながらプロジェクトを推進していけるメンバーが揃っており、これまでにない「場づくり」「ものづくり」に関われる会社・コミュニティーであると自負しております。
って書いてあって、「枠を外す」仕事ができそうだとピンときた。
それと、「余白」を強く意識するようになったきっかけは、ヨーロッパ留学での「暮らし」に触れたことだったから、そこにも強く共感できた。
ただ、「中途採用」として出していて、新卒は採用してくれるかわからなかった。けれど、想いを一生懸命に込めつつも、シンプルに仕上げたエントリーシートを提出した。
そこから連絡が来て、面談をすることになったんだけど、いきなり社長がでてきてびっくり。
すごく緊張したけど、今までの面接とは違って、私が1番苦手な質問
「学生時代に頑張ったことはなんですか?」
は聞かれなかった。
私に興味を持ってくださって、向き合ってお話ししてくれている感じがとても伝わってきて、私も自然体で飾らず話せた。
面談は1度で、その後は最終選考でプレゼン。
過去いくつかやってきたプレゼンを通してわかっていた、私に足りない部分をしっかり今回はカバーすることを心がけた。言葉やフィーリングで説明するんじゃなくて、根拠をデータを用いたりしてちゃんと示した。
色んな人に相談したり、聞いてもらったりしてできたプレゼン。「頼る力」は私の能力の1つだなぁってつくづく思う。
プレゼンは褒めてもらったけれど、全然連絡が来なくて落ち着かなかった。その間に他の選考が3次まで進んだぐらい。(笑)
後から聞いたら、たくさん応募があったみたいで、選考に時間がかかっていたのだそう。
内定の電話が来た時は、ドラッグストアで買い物をしていた時で、「誰だろう?」って思いつつ取ったら社長で。
今まで内定をいただいたことが一社もなく、人生初の出来事だったので、本当に嬉しかった。
でも正直電話を受けたときもまだ本気で迷っていて。
2社とも自分のビジョンとリンクしている。でも自分の働き方・場所を考えたとき、将来的には、海外に移住したいっていう思いがあったから、リモートワークが中心だったもう一方の会社、いいなって。
内定を告げられた際、「一度会ってお話ししましょう」と言ってくださり、とりあえず横浜へ行くことにした。
それが、この記事を書いている今日だ。
約束の時間の2時間前には着いていて、緊張しっぱなしだった。
オンラインで面接を進めていたから、初めましてではないのだけど、なんか落ち着かず。
お会いしたときは何だか変な気分だった。
まだ内定承諾はしておらず、正直迷っていたのも知っていた上で、事業内容だったり、詳しい業務内容や想いを話してくださって。
聞いていて、心から共感できて、ワクワクした。
そして、私のことを「プレゼン、輝いてましたよ」って褒めてくださって、どれだけの方が応募してきた中での内定だってことを知った。
正直な気持ちは「なんのスキルもない学生なのに」って、私が選ばれた理由がわからなかったけど、「この人たちと合う」って、直感的な気持ちだけは正直あった。
共同代表である御二方もそれを感じ取ってくださったのかもしれない。
話を聞いていく中で、色んな感情が溢れてきて、涙が出そうになった。(バレてないはず)
そしてこの瞬間、自分の中での迷いは消えていた。
海外で将来働けるかどうかとか、もうそんな思い忘れるぐらい。(結果的には、なんとそこも快諾というか思いが一緒だったんだけど)
「この方々は本気だ」っていうのと、自分のやりたいことと方向性がこれほどまでマッチしている。
そして、最後はなんといってもこの御二方の人柄にやられた。
「人で会社を選ぶのは危険だ」
って色んな方から聞いていたけど、今考えると、それは「それだけを理由に」ってことじゃないかなって思う。
私の場合は違う。
根底にある、ビジョンや思いが合致していて選んだ会社で、「その上で」だから。
だから私は、話が終わった後、
「お話しを聞いて、迷いが消えました。私で良ければ、どうか、よろしくお願いします。」
と言った。
すると、社長さんが冗談で
「おじさん、泣きそう。(笑)」
っておっしゃって。
なんかもう、本当に
「私を選んでくださって、ありがとうございます。」
という感情でいっぱいだった。
社長さんから手を差し出してくださって、握手をした。
あの感触は一生忘れないと思う。
あんなに、想い・心がこもった握手は初めてだった。
話が落ち着いたあと、私は母に電話をした。
「就職決めた!本当にここでよかったって思う」
と。
母は本当に喜んでくれた。
給料や福利厚生、場所については一切何も聞かず、
「あんたが本当に入りたいって思た会社に出会えて本当によかったよ。それが1番。」
と一言。
2月から就活を始め、毎日のようにオンラインキャリアセミナーに参加していた私。
「今日は何時から?」と聞いてくれ、セミナーに遅れないよう、その前に気がけて夜ご飯をいつも準備してくれていた。
私が自己分析に詰まったときや、面接で悩んでいるときに相談すると、深刻にならずに楽観的に話を聞いてくれ、意見を述べてくれていた。
常に支えてくれていたのは母で、私もなんでも話していたな。
だからこそ、ここまで喜んでくれたのだと思う。
ありがとう。
長かった就活に終止符を打ち、
今までお世話になった方々に連絡を入れた。
どなたも丁寧に返信してくださった上に、喜んでくれた。
インスタのストーリーに就職が決まったことを載せると、60人ぐらいの友達が「おめでとう」ってメッセージをくれた。
なんて人に恵まれてるんだろう。
親友のひよりにも、電話して告げると、自分のことのように喜んでくれたのが嬉しくて嬉しくて。
幸せ者だ。
次の日、初めての横浜だったのもあり、赤レンガ倉庫に立ち寄った。
革製品屋さんが入っていて、嬉しいことがあった日だったし、自分へのご褒美としてベルトを購入した。
若い男性が対応してくれて、長さ調整をしてもらっている間、色んな話をしたり、就職が決まったことも話した。
こういう店で、自分のために買い物するのは初めてで、その方のおかげで初めてこんなに気分がいい買い物ができたのもあって、チョコレートを一つ渡した。
「なんか僕が元気になりました。」
って言ってくださって、嬉しかった。
幸せっておすそ分けするものだなぁ。
そして帰って見ると、
こんな嬉しいものが。
昨日と今日は、一生忘れられないぐらい素敵な日だった。未来にワクワクしかしない!
就職が決まったら終わりではない。
こここそが始まりで、妥協しなかったからここまで本気で心から喜べて、楽しみな場所に出会えた。
ここは自分をとことん褒める!
そして周りへの感謝も。
本当に、たくさんの方々に支えられ、それが無かったらできなかった選択だった。
数えきれない方々に、本当に感謝を込めて、これからの人生スタートします。
4月からは横浜で、「クリエイティブプロデューサー」として頑張ります。
自分のクリエイティブさで価値を創造し、社会に貢献したい。
私の可能性を信じてくれた、この会社の方々へ、全力で応えます。「私を雇ってよかった」って絶対思ってもらえるように。
本当に楽しみ。
就活終了!!!!
色んな人に、ありがとう。
中谷優希はこれからです!
「私らしく」走り抜けます。
どうぞよろしくお願いします。