【贄の町】人生初プレイ 死臭漂う異世界での命をかけた恋物語【17禁BLゲーム体験版レビュー】
202240910-15.
√ZOMBILiCAの『贄の町』が6年振りに帰ってきたッ
はじめましてましての方ははじめまして。
BLは嗜む程度に漫画を漁るくらい。腐海の波打ち際でぴちゃぴちゃしているユキヒメです。
雑食なのでスポンジのようになんでも吸収しますが『TS(性転換もの)』『オメガバース』は脳の処理が追いつかないので苦手です。
今回はたまたまゲームショップの乙女ゲーコーナーで見かけて一目惚れした『贄の町』の体験版を遊んだ感想を綴ろうと思います。
ホラーアドベンチャーゲームとしてプレイしています。BLについては二の次三の次なので、腐女子・腐男子のお姉さまお兄さま方にはお目を汚すだけの内容だと思います。気分を害されてもこちらからは何も出来ないので読むまえにご注意くださいませ。
異界に迷いこんだ青年が
命懸けで元の世界に帰ろうとする
-死人×異形のBLゲーム-
本作は元々成人向けに発売されたBLゲーム。
"通常版"もあったようですが2020年に完売し、同年7月31日に追加パッチを付加した"完全版"が発売。
今回Switch・Steamでリメイクされたのは完全版がベースのようです。
メインとなる登場人物は5人。
真ん中にいるのが主人公で左右にいる男性陣が攻略対象のキャラクターたち。元の作品が成人向けだからでしょうか見たことも聞いたこともない声優さんばかり……新たな開拓ができて楽しいですね!
❖最短10分で終わるストーリー
ゲーム起動して直ぐに流れる注意喚起。
ホラーアドベンチャーゲームなどではお馴染みの文面ですがまさか恋愛をメインとしたゲームで見ることになるとは思わなかった……。
タイトル画面はこんな感じ。昭和レトロホラーみたいな見た目が良い味を出している。
体験版2~3時間までの内容じゃまだ宿内しか歩けなかったけど町へ行けるようになったら実際にこんな感じの風景が広がっているのかな?
主人公はとにかく体力勝負の仕事などのガテン系の仕事をしてる日天青年。
朝から晩までずっと仕事してるアルバイトマスター。なにか夢や目的があってそんな過酷すぎる誰もやりたがらないアルバイトに身体を賭しているのかと思いきや、将来への希望もなく、物欲もない、ただ"毎日の日課"としてタスクをこなす日々。
──やばくないか?
この時点でもかなり危うげで危ない雰囲気の主人公。親代わりの社長もその危うさを心配し少し休めと言いますが──最近の若者は自分の力を過信しすぎるッ!
寝不足で意識朦朧とするなか見かけた喪服姿の高校生。憂い雰囲気を纏う彼に目を惹かれていると、花束を落としたことに気づく。喪服の人が持つ花束って大事な物でしょう。慌てて追いかけますが……。
"本当に"追いかけますか──?
そんなん聞かれたらねぇ──? ゲーマーの性でしょうか「追いかけるのをやめる」をしたら車に轢かれバッドエンド回収1。
エンドリスト見てみたらとてつもない数が。
(2~3時間軽くプレイしてみて見つけたバッドエンドは2つ。それでも回収率7%)
ノーマル・トゥルーが攻略対象一人につき何個ずつ用意されているのか知らないですが、とにかくバッドエンドが多いってことはわかる。
回収した2つはお手本のようなものだったので選んで即バッドで終わりました。キャラクタールートに分岐してからはもっと濃厚なのがあるのかな?
❖異形が蔓延る彼岸と此岸の境目
コンテニューして今度こそはちゃんと喪服の少年を追いかけるとたどり着いたのは木々に囲まれた古びた木製の建物。
築何百年としてそうな貫禄のある建物に入ると出迎えてくれたのは白髪の少年。しっかりしてる子供だから宿の子?
喪服の少年を見失ってしまったから宿の少年に花束を預けようとするのだけど、気づいたら無くなっていた花束。
もしかして追いかけている間に落とした? あっ。バイト! 二にも三にもバイトが大事な日天青年は宿の子が止める間もなく、赤く照らされた不気味な雰囲気の外へと飛び出す。
やっべぇぇえ の きちゃぁあああっ?!!
この世界は此岸と彼岸の境目にあるあやふやな世界。
本来この世界迷い込むのは、病で臥せっている人や、重症を負って意識不明の人、植物状態の人など意思疎通はできないけれど、死んでいるわけではない人たち。
肉体は現世に置いたまま、精神だけがこの世界へと迷い込んでしまう。
普通はふわぁ〜と迷い込むものが、喪服の少年を追いかけて物理的にやって来た主人公はつまりイレギュラーな存在。
死者からして見れば、生者は熟れた果実のように甘ったるくて甘美なもの。異形たちや、この町の住人(死者)たちからしたら日天青年の匂いは美味なる饗膳。
宿に住む攻略対象たちは、"一応"生きている人間のため町の住人たちとは違うらしいけど日天青年を見て「美味そうだな……」ってなってる時点で恐いんだよな……。この作品の元が成人向けだったのも相まって。
(体験版で遊べる範囲内では意味深な暗転シーンはありませんでした)
死者の世界に迷い込むモノありがち設定だけど『贄の町』も帰ろうと思えばいつでも"好きなタイミングで帰ることができる仕様"。
迷い込んだだけなら直ぐに帰る人が普通。
帰ろうとしながら二日、三日、六日と滞在し続ける主人公が異常。やっぱり現世に絶対に帰らないといけない理由がアルバイトしかないから?
良いバイト先だったとしても、クビになったらなったで新しいところ探せばいいんじゃ……。
この世界の時間は現実世界と同じ様に流れる。一日過ごせば一日経つし、一週間過ごせば一週間バイトを無断欠勤したことになる。
(ちなみち宿代など生活費は現金化された魂(寿命)で精算)
❖制作陣も認める よく家庭用機で出せたな!?
『贄の町』は成人向けのゲームだと紹介しましたが、エ◯要素をなくして全年齢向けに作り直しても「17禁」……はい?
多分……いや絶対、17禁になった原因はこいつのせい。
攻略対象の一人がもう一人を金属バットでタコ殴りにするシーンの一部なんですがスクショ2枚載せただけでもやばさが凄くないですか?
とゆうより、血の色が赤な時点でもう15禁以上なのは確定なんですけどね。
"生者と死者の間に居る彼ら"。
精神体だからこそ普段受ける程のダメージは感じないようで、頭が無くなるほどに殴られても「痛っ……でぇ……」で済ます間柄。
肉体がないから回復も早い。ちなみに物語開始早々怪我した主人公は、おでこに大っきい引っ掻き傷をつけられたまま。
このゲームもしかしたらエ○要素があるから成人向けだったんじゃなくて、ぐっちょんぐっちょんになっているから18禁だったんじゃ……。
ゾンビリカ様の公式X(旧:Twitter)でもやべぇ内容なのによくSwitchで出せたなぁ……というポストがありました。……ホントだよ、BLゲームだと思って舐めてたらめちゃくちゃ面白くて新品で買おうかまぢで悩みはじめましたよ?!
元成人向けゲームだからの名残りなのか、単にBLゲームだからなのか、TKBがあるタイプ。
二次元キャラクターのTKB久しぶりに見たな。いつからだろう……規制に規制で最後に見たのがいつだったかも覚えてないよ。
❖体験版は【滞在6日目】までorエンディング回収まで
体験版でしか遊んでいないため、『贄の町』がキャラクター事にルート分岐するパターンなのかまだわかりませんが『贄の町』は毎日二回行ける場所を選択して対象との好感度を操作するタイプのゲームのようです。
(ヒント:6日間連続大家の元へ通いつめると……?)
体験版では宿内しか選択できませんでしたが、6日目の最後に「町へ行ってみよう」と言っていたので7日目から選択肢が増えるのかも?
6日目の終わりまで約2~3時間プレイできました。"何時間まで"とか制約がないので、工夫しだいでは共通ルートで回収できるものいろいろあるかもですね。
❖あらためて攻略対象の紹介
さて、ゲームをプレイしたことでわかった攻略対象たちの魅力。
ここからはわたしの好みと偏見でざっくりと『贄の町』の攻略対象を紹介します。
まず最初は酒カス……いつも酔っ払っているイメージの強い笑男。
ひょうきんな酔っ払い。第一印象はそれでしたね。
チャラそうに見えて実は周りをよく見ていて面倒事には自分からは突っ込まないタイプだけどいざという時には役に立つ。そうな風だとわたしは見た。
(合ってるかどうかは知らんけど)
笑男とコンビ的なポジションのあすく。髪型や髪色が似てるからどっちがどっちなのかいまいちわからなくてごっちゃになる。
相方がなよ〜んってしてるなら、こっちはツンツンツン。
……可愛い好きだ。今現在で一番好きで攻略したいキャラクターですね。この生意気言う口を解らせてやりたい的な?
続いては『贄の町』のセクシー担当オカン。
宿の住人の胃袋はココに掴まれています。料理ができるタイプの男性って良いですよね。
日天青年よりも年上みたいでお兄さん目線で甘やかしてくれる。わたしは年上好きですがもっと渋い……おじさまが好きなので友達として攻略するのは良いけど、それ以上は違うかな?
あとみんなフルネームで苗字・名前とあるのにココだけ「ココ」ってあだ名なのが地味に気になる。
本人というよりはバックボーン。ココがここに立ち止まり続けている理由が気になる人ですね。
最後に紹介するのは、日天青年の忠犬 成臣くん。
日天青年曰く同い年くらいらしいです。敬語&「さん」付けなのは生まれ持った性分。刺さるお姉さま方多そ……ぅ。
めちゃめちゃ主人公に懐いてくれてる成臣くんですが一応、はじめしてらしい。
いっしょにお風呂を共にしたときに、日天青年が子供を車から庇って出来た名誉の負傷を見て思うところがあるみたいだけどまさか……?!
なんか腐女子のために生まれてきたような子だな……としみじみ思っておりました。
んで──体験版をプレイしてわたしがこれだっ! と、なったのはこの人。
宿の古参メンバーの一人。
体験版じゃまだチラッと見かけただけで名前も公式サイトではじめて知ったレベル。
でも何がいいってとにかく見た目が良い! 銀髪+フードの誰も近寄らせない錆びたナイフみたいなところが良い!!
隠しキャラとかで……ないかなぁ?
バットエンドでも良いのでこのお方とのナニカ……ないかなぁ?
BLゲーム されど BLゲーム
-グ□ホラー好きならやるべし-
BLゲームだから入り口は狭き門だとは思います。
それでも、『贄の町』体験版だけでも良いので、なんだったら最初のバットエンド回収は10分で出来るから、全世界のホラーアドベンチャー好きさんたちにやってみて欲しい。それくらい面白かったです。
全年齢向け(17禁)となった『贄の町』はSwitch・Steamにて9月19日より発売予定。
9月19日といえば『かまいたちの夜3』との発売日が重なっているので、世のミステリーゲーマーたちはそちらを買われると思いますが……チラッだけで良い! 『贄の町』も見るだけ見といてぇえ!! 主人公の日天青年を狙う2つの意味深な手だれのぉおお?!!
贄の町
体験版プレイレビュー
2027.09.15.fen.