ダイエットにマインドセットが必要な理由
ふと、10年前にダイエットを決意し、数年かけて痩せても不安だったり、こころが晴れなかったじぶんを思い出しました。
なぜ痩せても幸福度が上がらなかったのか。
それはただただ、マインド(思考癖、思考パターン、ものの捉え方・解釈の仕方・受け取り方etc…)が、幸福であるように設定されていなかったからです。
一般的な「ダイエットに成功(痩せる)」したあとの人の幸福度は、ざっくり分けたら次の2パターンで、さらに個々人のバックグラウンドなど細かな条件がつけばさらに細分化されていくのではないでしょうか。
・心身ともに充実、満たされている、自信を持って行動できる
・目標達成したものの、何か満たされず、足りない気がしてダイエットが終わらない、終われない
私は後者でした。
なんなら、年齢も20代前半ということもあり、痩せたことでファッションもちょっと攻めたし、髪もピンクにしたりしていたので街中で声をかけられることも増え、それによって、自信はつきましたし、あったと思います。
でもそれは「ねじ曲がった自信」による結果です。
「ねじ曲がった自信」って、他者からの評価に依存していたり、じぶんの価値をじぶんでちゃんと理解して認めていなかったり、自己否定していたり、じぶんの価値観を大事にして生きているより、外側の価値観を気にしたり、外側に意識が向きすぎているからこそ起きうるんですよね。
ボディメイク以前のダイエットの段階で、知識をつけて物理的に行動を起こす一方で、外側に向いている意識を内側に向ける、つまり自分自身を知っていく、理解していくという目に見えない部分でのケアも重要になってきます。
どっちもやるって結構しんどいですが、うまく両輪揃えてダイエットを進めていけると、痩せた後の幸福度はグッと高まります。
なんなら、ダイエットがきっかけで人生は好転していくし、さらにその先の人生も満たされて充実した日々が送りやすいのです。
ダイエットに成功したから人生全てうまくいくわけではない
初っ端から手厳しく聞こえてしまったら、ごめんなさい。
でも実際そうなんです。
太っているから、彼氏彼女ができないとか、仕事がうまくいかないとか、人間関係がうまくいかないとか、人生がうまくいっていないわけではありません。
仮に太っていることを理由に人が離れたり、ちゃんと仕事しているのに評価されないとしたら、その方が問題です。
人格否定レベルのことを平気でするような人や職場などの環境からは、さっさと離れた方がいいです、1分でも1秒でも早く。
じゃあ、じぶんの人生がうまくいっていないように感じる理由が、ルックスではないとしたら何なの?となりますよね。
それは、今回の内容の肝である【マインド】の問題です。
マインドセットがすべて
【マインド】と調べると大体の場合、「こころ」とか「精神」という意味だと出てきます。
【メンタル】と似ていると感じる方もいらっしゃるかもしれません。
この2つは違います。
【メンタル】が情動的、感情的なものに対し、【マインド】は論理的で、思考パターンを意味します。
情緒や風情を理解する上で【メンタル】の部分は大事ですが、これから先の人生を満たされた感覚で豊かに歩んでいきたいのであれば【マインド】を整えていく必要があります。
なぜか。
物事の捉え方(マインドセット)ひとつで、あなたが生きる世界が、見る世界が180°変わるからです。
例えば、出先で雨が降ってきてしまったとします。
捉え方①
「ああ、雨が降ってきた。最悪だなあ。傘も持ってないし。。。どうしよう」
捉え方②
「ああ、雨が降ってきた。傘は持ってきてないから、先ほど見かけた本屋併設カフェで本でも読もうかな。最近本が読めてないからラッキー」
一例ですので、この後に約束がある可能性だとかは無しにして、ただただ「雨が降ってきた」という事実に対して、どのように解釈するかを考えてみます。
前者は「最悪だ」ととらえ、後者は「ラッキー」と捉えています。
どちらが軽やかで、幸福度が高そうでしょうか。
もちろん後者ですよね。
これが【マインドセット】の例です。
起こった出来事に対して、ネガティブに捉える傾向が強いか、ポジティブに捉える傾向が強いか。
この積み重ねによって人生の幸福度、充実度は変わってきます。
外側から内側に意識を向ける
話をダイエットに戻しますね。
ちょっと肥満、太り気味な現状。
これは事実です。事象です。
ただ、「太っているから、彼氏彼女ができないとか、仕事がうまくいかないとか、人間関係がうまくいかないとか、人生がうまくいっていない」と思うのは、そういう思考パターンである、ということ。
もっと深掘りしてみましょう。
「太っているからうまくいかない」というのは、「太っている=悪、劣っている、評価されない」と考えている可能性があるからです。
じぶんの中に、痩せていることが優れていて、太っていることが劣っているという優劣の価値観があるからこそ、浮かんでくる考え方です。
それが悪い、というのではなく、これまでの社会的風潮や空気感で、そのように思考するように導かれてしまっていた、というだけのこと。
実際に、もし仲が良い人がふくよかだったとして、太っているから付き合わない、なんてないですよね?
ふくよかだとしても関係を持っているから仲がいいわけで、関係を持っているのは別の理由があるからですよね?(楽しいとか、おもしろいとか)
本来、ルックスが、うまくいく、いかないを左右するはずがないんです(ルックスを商売道具にしている世界ではまた話が別ですが、我々は一般人です)。
社会だったり、誰かの価値観、誰かさえわからないような価値観に合わせて生きていると、外側に意識が向いたままです。
社会のトレンド、風潮、流行は流動的です。
流れゆく外側の価値観にばかり合わせていたら、自分が違和感を感じることや、やりたくないこと、合わないと感じることさえ、無理にしなくてはいけません。
それって、しんどくないですか?
ダイエットだって、これくらいの細さ、体重がいい、かわいい、綺麗、とされている体型が、あなた自身の体質、骨格にあっているとは限りません。
もしかしたら、あなたの中での「美しい」と思うカタチそのものが、世間とは真逆かもしれません。
(そもそも時代や地域によって「美しい」とされるものは全然違っているので、定義づけること自体、難しいかと思います)
それでも無理に外側の世界に合わせて動いていたら、しんどくないですか?
ダイエットだけではなく、生き方そのものにも言えることですが、あなた自身が何に価値を見出し、何をいいと感じ、どうありたいか、どうなりたいかという、”あなたの価値観”に沿って行動することが大事です。
つまり、外側ではなく、内側(じぶん自身)に意識を向けて、それに沿うように生きること。
これができていないと、例え体重が減って、体型が変わって「ダイエット成功」となっても、終わりません。
なぜなら、評価を他人(外側)に委ねているから。
そして委ねているものの、誰もあなたが満足する評価、答えを与えてはくれないから。
外側ではなく、内側を見ていきましょう。
ダイエットは、じぶんとちゃんと出会うきっかけ
この記事を締める前に、お伝えさせてください。
ダイエットって、最初のきっかけはなんでもいいです。
失恋だとか、推しに会いにいくとか、馬鹿にされたとか試着室で惨めに感じた、とか。
大体が「外側の世界の刺激」によるものがきっかけです。
でも「外側」はあくまでもきっかけに過ぎません。
そのきっかけによって、ダイエットという自己改革を決意した瞬間、向き合うべきは他人や他人の評価ではなく、あなた自身。じぶん自身です。
痩せて綺麗になってアイツを見返してやる、と思う気持ちがあっても構いません。
でも、痩せたからと言って、意図的に見返すわけではないのでは?と思うのです(スカッとする系のドラマではありそうですし、人によっては可能性としてはあるかもしれませんが)。
痩せるプロセスにおいて、自分自身を見つめ、自分をじぶんで満たせる方法を知り、実践し、心身ともに豊かになっていくから余裕が芽生え、その余裕があなたを輝かせる。
結果的に、あなたが輝いていることでアイツはあなたに見返されるかもしれませんが、その頃にはあなたの頭の中にいるアイツはちっぽけで、見返そうとするエネルギーさえ割かなくなっていることでしょう。
むしろ存在さえ忘れてるかもw
ダイエットを通して自分という内側に意識を向けていくと、自分が好きなこと、心地いいと感じること、美しいと感じること、逆に嫌だと思うこと、心地悪く感じること、美しくないと感じることなど、無意識だったことが意識にあがって、自己理解が深まります。
自己理解が深まる=自分自身に出会う、と言っても過言ではありません。
自分にとって当たり前のことほど見えないものです。
当たり前だから意識されていなかったことが、スポットライトを浴びて意識されることで、「漠然と感じていたことだけど、そういうことだったか」と納得することができます。
納得することができれば、これが私、と思えるようになり、他人に評価されることを求めること自体が馬鹿馬鹿しく感じるようになってきます。
あなたはあなた以外の誰にもなる必要はないし、なれるわけがありません。
でも自身の理解が足りていないと、外側に答えを求めて不足感ばかり感じます。
逆です。
内側をどんどん見つめていく。
ダイエットは、見た目を整える物理的な知識、テクニックだけではなく、見えない内面も整えてあなたがあなた自身にちゃんと出会い、充実した日々を送るきっかけに過ぎないのです。
外側から内側、内側を見ていく、大事にしていく、というマインドセットをしようと思えるきっかけになれたら幸いです。