【詰将棋】「詰むよ」といわれれば詰みそうに見えるけどこれやっぱちょっと詰まないんじゃないの少なくとも実戦じゃ詰まないよ僕は
問題図
実戦で生じた、「おっ」と思ったけどどこかで使うには難解すぎて話にならない詰将棋、略して『ツカツメ』を紹介するお時間(不定期)がやってまいりました。冒頭の画像は地球環境に配慮して過去の記事からのリユーズでありますので、今回の問題とは無関係になります。
桂頭から35への面倒な逃走ルートが見えているので、そうならない手順が必要な局面です。実際にはもう少し手順が長くぜんぜん詰まなさそうだったのですが、ちょっと簡略化しました。
解答編
「詰みます」といわれたら、まあ思いつく初手はこれでしょう。玉を23に逃がさず下段に落とし、しかも62の馬の活用が狙える好手です。同玉の一手。
一瞬24から桂が打てるような錯覚をおぼえますが、打つとその桂が邪魔で15馬とできなくなります。そこで銀を取る準備として22金と打ちます。
すぐに22桂成とせずにいったん馬を近づけるのが洒落ていると思いませんか? 僕はべつに思いません。
というわけで、15馬の余地を残したまま桂を使って王手できました。
最後は銀を取って、同玉に23銀でぴったり詰め上がり。
どうでしたか。長手順ですが、変化が少ないのでそこまでイライラしない問題だったのではないでしょうか。
ま、しかしこの問題はちょっとダメなところがありまして、実は初手に角を打つかわりに金を打っても詰む。22同銀~41角~51馬となるとさっきの手順と合流します。なんじゃそりゃ。
ぱっと見こういう手は非常識に感じるんですが、とはいえ33玉だと15角~25桂があるので取るしかない。その後の41角に対しても「金を先に捨ててるんだから大丈夫ではないか」と31に玉を引くと今度は53馬がある。よって、41角を後から打っても手順前後とはならないわけです。こういう問題は「えぇ…?」となりますよね。
そんな感じで、きょうもまたボツができました。今回もごらんいただき、ありがとうございました。