社労士試験合格体験記
はじめまして!社会保険労務士のあさりゆきと申します。現在名古屋市でAN国際法務HR事務所を開業し、その代表をしています。(愛知県社会保険労務士会所属)
6回目の挑戦で合格
社労士試験には6回目の挑戦となる今年、第56回社会保険労務士試験で合格することができました。「よくモチベーションが続いたね!」とよく言われますが、なぜ6回も続けられたかと言うと、単に途中で諦める選択肢がなかったからです。社労士になることを絶対的な目標とし、合格後の自分の姿をイメージし続けていました。
顧問契約を約束してくれていた友人の存在も大きな支えとなりました。
学習の変遷
1年目 独学 市販テキストと問題集
2年目 独学 市販テキストと問題集
3年目 社労士24+直前対策 ※選択式1科目基準点未達
4年目 社労士24+直前対策、秒トレ
5年目 社労士24+直前対策、秒トレ※選択式2科目基準点未達
6年目 独学+シャロスタ 市販テキストと問題集、シャロスタの答練、秒トレ ※シャロスタについては後述
最初の2年間は市販の教材で独学をしていましたが、十分な勉強時間を確保できず、恥ずかしいことにすべての試験内容さえ網羅できていませんでした。振り返ると、この頃の私は合格のために必要な勉強法をわかっておらず、十分な勉強量と時間を確保できおらず、、、その後、X(旧Twitter)で社労士24の存在を知り3年間、毎年申し込みをしていました。金沢先生の厚生年金の講義を初めて聴いたときの衝撃は今でも鮮明に覚えています。それまで暗中模索状態だった厚生年金について霧が晴れたように一瞬で全体像が理解でき、その後は得意科目になって行きました。
社労士24が悪かったわけではなく、3年間のうち選択式基準点未達を2回も経験してしまったので、何かを変えたくて今年は独学に戻ろうと決めていました。択一では54点をとりながら不合格になった気分は言い表せません、、、
1月から勉強を再開し、シャロスタで紹介された市販テキスト『ごうかく社労士基本テキスト2024年版』を使用、シャロスタ答練は期日内に提出し、1回だけに終わらせず何回も解いていました。
あとは隙間時間を最大限活用することを常に心掛けていました。助手席や電車に乗っての移動中や(歩行者として)信号待ちの間はアプリ(大原トレ問、秒トレ)を使って問題を解いていました。自転車に乗っているときは本やスマホは触れませんが、そういうときも頭の中で復習したりしていました。常に頭の片隅にはシャロ勉(社労士試験の勉強のことを、Xでは良くシャロ勉と呼ばれています)がある状態でした。
シャロスタについて
シャロスタのことをご存知ない方もいるかもしれないので、シャロスタについて少しだけご説明します。シャロスタは社労士試験受験生のための伴走型オンラインコミュニティサロンで、ホームルームへの参加や論点チェックセミナー(今年はセミナー名が変わっているかもしれません)などで精神面と学習面を補強してくれるサービスです。コースによって学習管理や個別相談ができたりします。私は基本+個別相談コースを利用していて、いつでも相談できる、的確なアドバイスがもらえるという安心感がありました。ゲリラ的に行われるホームルームにはできるだけ参加し、ろ先生の熱いメッセージに何度も涙を流して翌日の勉強への糧にしてました。
シャロスタを利用したのは、当初独学で行くと決めてはいたのですが、一人だとどうしても怠けてしまい気づいたら明日が試験という状態になるのが怖かったことと、試験にあたってプロにいろいろ聞けるというのが魅かれた理由です。入ってみて嬉しい誤算だったのは、思った以上に教材が充実していたことと、答練が素晴らしかったこと。教材はいろいろあったのですが、中でも労災の事例問題はシャロスタの教材を読んだだけですが、これで間違えなくなりました。毎月1科目ずつ答練があり、必ず締め切りに間に合うように提出。試験直前期はシャロスタ答練の復習とツイ問(Xでろ先生がほぼ毎日出題している)全問復習、そして模試の復習(今年は大原模試を2回受験)をしてほぼ終わらせた感じです。
X(旧Twitter)との付き合い方
Xはシャロ勉(社労士試験の勉強のこと)がきっかけでアカウントを作り、利用するようになりました。当初は100%、シャロ勉の情報収集が目的でした。最初の数年は見る専門で自分から投稿することはなく、ただ金沢先生のXでの問題だけは解いていました。社労士24を知ったのもシャロスタを知ったのもXを通してなのでXを始めて良かったなと思ってます。
ただ試験勉強中、困ったのは模試成績優秀者の点数が目に入ることでした。だいたい6月から各予備校の模試が始まり、毎週のようにどこかで模試が行われています。その模試が終わったら、必ず模試の点数を上げる人がいて(上げること自体を批判している訳ではないので誤解しないでください。)、その点数を見るにつけどうしても自分の点数と比べてしまい、落ち込んだり、考え込んだり。Xに模試の得点を公開している方々は高得点が多く、自分の点数は見劣りしてしまうことが多かったです。そこで、シャロスタのろ先生の言葉「他人と比較してもしょうがない。Xやってる暇があったら一問でも多く解いた方がいい」という言葉に従い、直前期にはXから潔く完全に遠ざかっていました。
合格後、Xを通して知り合った方々と実際に会ったり、他の社労士の方々との繋がりができたので、X自体はやっていて良かったですし、これからも続けていくつもりです。
合格に必要なこと
試験合格のためには、必要な勉強量と時間を確保できるかが一番大事なように思います。各受験生はさまざまな背景で試験に臨まれていると思いますが、どんな環境下であれ、勉強量と時間が確保できなければ天才でない限りは合格はかなり難しいと思います。
合格後、祝賀会や同期会などで多くの合格者の方々のお話を聞きましたが、皆さん育児や仕事で忙しい中でも、朝早く起きる(毎朝3時に起きていた方も!)、通勤電車の中とお昼休みは絶対勉強するなど工夫をして学習時間を捻出されていました。
使用する教材を一つに絞り、それを徹底的に使い込むことも効果的だと感じました。勉強中はどうしても他の教材が気になったり、他にもっと良い方法があるのではと迷うこともありましたが、今年は一冊のテキストとシャロスタの答練でやり切ったのでそれが結果的に良かったのかなと思っています。時間、教材が決まったら最後は何と言っても自分を信じて最後までやり切ること。自分が自分自身の一番の理解者であり、応援者でもあります。過去5回の失敗はこの信念が足りていなかったようにも感じています。
最後に
社労士試験の合格率は約6%と狭き門ですが、自分を信じ、諦めずに努力を続ければ必ず結果がついてきます。試験本番では、初見の問題に揺さぶられない強い心で挑むことが大切だと思います。5回も落ちたので偉そうなことは言えませんが、勉強はやったらやった分だけ応えてくれるので、あきらめないことが自分にとっては一番の合格の秘訣だったと感じています。