JAMCAFE11周年
おはようございます。
仙台の店舗JAMCAFEが11周年を迎えました。これまでにJAMCAFEに関わってくださった皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
色々思い出そうとすると失敗したこととか、うまくいかなかったことばかりが浮かんできます。でも冷静に考えてみると「うまくいっていない時間」の方が多いのだから当たり前ですけど。
正直なことをいうと、飲食店をやるのがこんなに難しいのか!というのが素直な感想です。うちの規模が大きくないというのも理由ですが、働いても働いてもそんなに儲からないです。うちは無駄な経費というものがなく(交際費とか)お客様の数も少なくはないのですが、贅沢三昧できるような暮らしぶりには全くならない。(月に一回海外に行ってる予定でした)
それだけでも「大変!」なのに、かと思えば「いろんな文句」を言われることもある。正しいこともあるからそれは素直に謝罪したり、訂正したり、改善するけど、そうじゃない方が多い。
「なんでキャッシュレスになったんですか?行けなくなっちゃいました」とか。
「子供が入れないんで星ひとつ」とか。
そういうのばかりです。
2000年に有珠山が噴火したときに、とあるミュージシャンが「ロックバンドは有珠山と同じだ」と言っていました。
そこに人間が勝手に住んでるだけで噴火しないなんて保証はされていない。ライブで何か投げられたりしても。サーカスが来て見せ物をしているわけじゃないんだから知らないよ、っていう。
飲食店も同じだと思う。あなたが暮らしやすいようにサービスを提供しているわけではなくて、自分たちがやりたいことをやっているのだ。勝手に来て色々言われても正直変えることは難しい。というか変える気すらない。
こういうことを普通の飲食店はとても言いにくい。うちは昔からこういうことを言っているからみんな諦めて(?)いるし、むしろ「そういうところが好き!」という人たちがたくさんいる。だから言いやすいし、いろいろ振り切っていける。それこそ「現金使えなくします!」とか。
それでも「本当にそれでいいのか?嫌われないのか?」と迷いながら、悩みながらも11年続けてきました。
去年の10周年から、ひとまずまた1年歳を取ることができました。コロナ禍で会社と個人の資金は底をつきましたが、また少しづつ良くなっていっているような気もします。「営業」できているだけでもう十分ですがお客様の足が戻らないことには安心できないのです。
僕のいないJAMCAFE。
清水や吉田、土井のいないJAMCAFE。
松崎のいないJAMCAFE。
最近通うようになってくれたお客様にとってJAMCAFEとは一体どんな存在でしょうか。「その他大勢のなかのひとつの店」なのでしょうか。
僕はそれを良しとしていません。
今は定休日もある。
「いつ行っても同じ人がいて、いつも開いている」というのが僕の中のカフェの原風景です。
2020年からたくさんのものを失いました。
それを少しづつ取り戻したい。
JAMCAFEは飲食店であると同時に僕らの生活であり、生き方なのです。
「JAMCAFEってスタイルがあって格好いいよね。文化があってさ」と言われるようになれば文句はありません。
12年目のJAMCAFEも是非、よろしくお願いします。