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手紙に日々を照らされる:文通アプリSlowly | #推し短歌


お休みの日を使ってSlowlyというアプリでお手紙を書いたので、今日はそのアプリについて書く。


Slowlyは、世界中のユーザーと「文通」ができるアプリだ。

アプリでの文通って?

文通とはいうものの、物理的な手紙を送るわけではない。
オンライン上の文通という形なので、いっていればメールに近い。
ところが、たとえば日本に住むあなたがアメリカにいる相手と文通をする場合は、手紙が届くまでに結構な時間がかかる

自分の住む場所が相手の住む場所と遠ければ遠いほど、かかる時間は長い。

Slowlyが好きな理由

Slowlyという名前の通り、インスタントメッセージが主要な世の中で、このアプリは真逆を行っている。

チャットや通話なら即座に反応しなければいけないが、このアプリ内では、たっぷり時間をかけて自分の伝えたいことや相手に聞きたいことを考えられる

基本的な使い方

アプリをダウンロードしたら、まず自分の名前とアバターを設定する。
自分の興味のあるジャンルを選んで自己紹介を書いておくと、同じ趣味を持っている人・あなたのプロフィールを見て興味を持った人が手紙を送ってくれるので、それにお返事するだけだ。
とてもシンプルである。

相手から話しかけられるのを待たず、自分から手紙を出しても良い。
「自動マッチング」という機能があり、自分と好きなジャンルがかぶっている人を「ペンパル候補」として紹介される。

「オープンレター」という項目では、本来初めましての相手に送る1通目のお手紙のような内容を書いて、公開しておくことができる。
書く内容としては、あいさつ・自己紹介・共通点になりそうなこと・質問・手紙の締めくくりである。

無料版か有料版かで1日のうちにマッチングできる人数が異なるので、そこは注意が必要だ。

言語学習方法のひとつとしてのSlowly

Slowlyでは、自分の話せる言語や興味のある言語について、興味あり・初級・中級・上級・流暢・母語の6段階から設定しておくことができる。
私がSlowlyを始めた大きな理由は、習慣的に学習言語で考えたり書いたりする機会がほしかったからである。

これを読んでいるあなたが学習言語で読み書きする機会を増やしたいと思っているなら、Slowlyをおすすめしたい。
(もちろん、お返事を長い時間待つのが苦手という方もいると思うので、無理にとは言わない)

私は自分のプロフィールに、「中国語と英語を学習していて、もし日本語学習中の人がいたらぜひ力になりたい」と書いている。

このプロフィールを読んだ相手からお手紙が来て、お互いの学習言語を添削し合っていたこともあった。

でも普段は、たとえ文法の間違いがあることに気付いたとしても、お互いコミュニケーションができていれば指摘することはない
私も指摘しないし、文通相手から指摘されたこともない。

学習している言語で、安心してコミュニケーションを取れる相手がいるのは、とても素敵なことだ。 
どうしても文法が気にかかるのであれば、GrammarlyやDeepLなどを使うのもおすすめだ。

どんなことを書くの?

興味のある話題として「トピック」を設定できるので、1通目では共通のトピックについて書くことが多い。
「ゲーム」「文化」といったものから、「心理学」「キャリア」など専門的な内容・ビジネスまで、全部で30トピックある。

何を質問するか迷ったら、ベタだけれど休日の過ごし方から話し始めても良いと思う。
お返事の中にひとつくらいは質問を混ぜておくと、やりとりはなんとなく続いていく。
そんなに心配しすぎる必要はない。

実際どのくらい文通が続く?

実際のところ、1回手紙を交換しあっただけで終わってしまった相手もいたし、数ヶ月やり取りを続けていたのにある時パタンとやり取りがなくなってしまった相手もいた。

そういう時は落ち込んでも仕方がないので、また次の出会いをじっと待つか、もしくは新しい人との出会いを探すことにしている。

でも、長く文通を続けてくれる相手との出会いがあるのもほんとうだ。
実は先日、Slowlyを初めて3年目に突入した。

今のペンパルのみんなとどのくらいやり取りが続いているのか確認してみたら、1番長くて2年1ヶ月、次が1年2ヶ月だった。

お互いに生活が忙しくて、1ヶ月や2ヶ月くらい間が空いてしまうこともどうしてもあった。
けれど、たとえ時間が空いてしまっても、お手紙を送り合い続けた大切な友人だ。

最初にお伝えした通り、Slowlyは相手にお手紙が届くまでにそれなりの時間がかかる。
相手が遠いところに住んでいれば尚更だ。

その時間をかけても手紙を送りたい、来るかもしれない手紙を待ちたいという相手が世界のどこかにいるというのは、なかなか得がたい体験だと思う。

推し短歌2首

⭐︎コロナ禍も手紙の姿で私たち世界を巡る旅をしていた

⭐︎返事待つあいだのできごとはぜんぶタイムカプセルに保存しておく

#推し短歌


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