今こそ見せたい!フォトキーホルダー
「ロケットペンダント」って知っていますか?
(これを首にかけて学校に行ったらすぐにばれて没収されると思う)
1.ロケットペンダントへのあこがれ
通称「ロケット」と言われていたこの品は、ネックレスに写真を入れられる飾り(ペンダントトップ)がついている実用品です。30年位前の私の記憶の中で、小中学生女子向けの恋愛漫画に出てくる恋に夢中な主人公が身に着けていて、何か辛いことがあるとこっそり好きな人の写真を見て元気を出したり、ライバルに見つかって取り上げられたりしていました。
ただ、「ロケット」への強いあこがれの感情はあれど、読んでいた漫画のタイトルはおろかや内容などまったく記憶に残っていないのです。きっと「好きな人の写真を持ち歩きたい」という願望よりも「写真をずっと身に着けられるなんて面白い」という気持ちが強かったのでしょう。
ここまで書き連ねてきた「ロケットペンダント」の思い出すべてが夢である可能性もでてきましたが、内容には特に関係ないので気にせず読み進めてください。
2.ネットの繁栄とフォトキーホルダーの台頭
学生の頃は小遣いをすべて本の購入にあてていたので、ロケットペンダントを購入することはありませんでした。
そうこうするうちに携帯電話が世に広まりました。初めのころは画素数やサービスも大したことはありませんでしたが、今では好きなものの写真はネットで検索かければすぐにみつかり、「ちょっと小さいぞ」と思っても見やすいサイズに拡大でき、いつでも好きなだけ眺めることができるんですよ。うおー!ネット文化の発展に深々とお辞儀をして、ここに感謝をささげさせていただきます。
ロケットペンダントはアンティーク界隈で今でも人気があり、ロケットペンダントそのものを愛する方がコレクションしているようです。ただ一般的な雑貨店で一般的な値段のものを売っているところに遭遇することはほぼありません(個人の感想です)。
そして現在、携帯電話以外の「身に着けフォト」界隈の代表を務めているのが「フォトキーホルダー」です。名前の通り写真がいれられるキーホルダーで、ペットや幼少期の子どもの写真を入れることを想定して販売されています。
(見本の写真も「かわいい動物フォトを入れよう」と訴えています)
ペットや幼子の写真はもともと可愛いので見てもらえる度はほぼ100%でしょう。でも多くの人が同じコンテンツを見せたがるので、よっぽど内容にインパクトがないと見た人の記憶に何も残せないのではと考えてしまいます。
3.好きな写真を入れればよい
ここは「可愛さ」で勝負するのではなく「自分がいま本当に好きなものの写真」を入れてみたらどうだろう。それでこそ現代の「ロケットペンダント」と言えるでしょう。
そこで用意したのが「鉄塔」「道路のひびわれ」「キャベツの断面」「スナップエンドウ」の写真です。どれも好きなモチーフなので準備してる最中ずっとにやにやしてしまいました。
それぞれフォトキーホルダーにいれてみましょう。
(無意識に「エモい」と言ってしまう雰囲気がでています)
(意図しない「生活を楽しんでいる」風情が出てしまいました)
さてこのキーホルダーですが、我が家にはホールドするのにちょうどよいキーがないので、鞄につけてみますね。
(鞄にピントがあいキーホルダーが目立たなくなるミスが発覚)
(何度見ても道路のひび割れが「叫んでる人間」に見えてびっくりします)
(右のキーホルダーは「異空間に飛ばされるときに包まれる光」ではなくキャベツの写真です)
絶望的な撮影技術はさておき、このフォトキーホルダーならおしゃれっぽい鞄につけても違和感がなくて安心します。いや、つけている方が鞄がいいものになってますよね。これは。
特にスナップエンドウの写真がこんなにポップで可愛いなんて驚きました。
4.キーホルダーからブローチへ
翌朝、ふとキーホルダーを眺めながら「裏にピンをつけてブローチとして使うと、もっと写真を見てもらえるのでは?」と閃いてしまったので、さっそく加工してみました。
(重厚感にあふれたブローチ)
ひとつだけだとさみしいかと思い2個いっぺんに使ってみましたが、バランスが悪いですね。でも、使っている写真がいいので(個人の感想です)、良いものを身に着けている気分になります。
あとひとつ作って三角形配置にすれば解決しますね。
(猫をプラスしてさらに良い写真にしてみました)
5.ブローチからペンダント、そして原点へ
ブローチ化したところで「ペンダントにしてみなよ!」と心の中で誰かが言っています。仕方ないので家にあった革ひもを使って簡単に加工してみました。自粛期間中じゃなければスナップエンドウに合う「豆っぽいパーツ」とか買いにいけるのに。「豆っぽいパーツ」ってなんだ?
(「なんの仕事をしていますか?」と聞かれそうな感じでもある)
写真のさわやかさと洋服の冬っぽさがミスマッチなのが残念ですが、緑と赤の補色関係でとても良いものになりました。
ああ、満足した。
6.まとめ
自分の心の欲望のままに手を動かすと、最終的にペンダントにして身に着けていました。きっと今頃使われなかったキーホルダーの金具が悲しくて泣いていることでしょう。
「ロケットペンダント」へのあこがれが、長い時間を経て「好きな写真をみせびらかしつつ身に着けたい」願望に変わっていました。心に湧いた願望を自由気ままに表現すると「楽しい」ということがわかったので、今後もゆるゆると続けて行きたいなと思います。