自虐で優越を得る
性格が悪いでお馴染みの俺であるが、ここまで来ると他人に対して優越感を感じるための手段を惜しむことができるほど脳みそに道徳が残っていない。
そのため俺はよく癖のように自虐をする。上手くいかない、俺は終わってる、カスだなんだと、ありきたりな言葉でまずは自分にダメージを与える。
するとシステム的に自分よりも成績が悪かったり、自分に対して劣等感を持った一部の人間に連帯でダメージが入るのである。
しかし自虐というのはおもんないくせしておもんないと言いづらいもので、みんながふわっと苦笑いするしかないのだ。そもそも高校生になって自虐を繰り返すような自己肯定感がこんがらがった人間に正論は危険である。
こうして俺は自分を傷つけながら他人を傷つけ、優越感に浸っている。醜いったらありゃしない。こんな人間性の奴でも、法は生かしてくれる。法がなければ俺は死んでいたかもしれない。