陰鬱、暗い部屋、嫉妬、絶望
自分の精神性の醜さに押し潰されそうになりながら20年弱生きてきて、ようやく数年前からその感覚を麻痺させる事ができるようになってきた。だが自分の醜悪さに鈍感になるというその行為自体の醜さから抜け出せない。
絵を描くようになってから脳内での独り言が顕著に増えている。多くは世界への愚痴と、自分への罵倒だ。他人を介さない精神内部での会話はもつれて深い渦を作って、自分をねじり込んでいってしまう。ねじり込まれた俺はもっと精神性が醜くなって、沈んでいく。
しかも他人は絵が上手い。俺の絵を上手いと思っているのは俺だけだ。俺がその絵を手放してしまったらその絵は孤立する。可哀想だ。この可哀想の宛先が絵なのか、俺なのか。考えるのは止めにしたい。
兎にも角にも絵が上手くなりたい。努力もせずに口だけはよく回る。家族はきっと悲しんでいるだろう。
本当は俺は打ち捨てられた部屋で布団にくるまって、朝から晩まで泣いていたいんだ。そうに違いない。やめてしまえよ、そんな人生なんて。