井の中の蛙、悶える

自分に文才があると思っていた。思っている。思っていた。だがよく考えたら、他人に文才があると言われたことはこれまで一度たりとも無かった。
自分という一番小さい井戸の中で胸を張る蛙をやっていた自分の一番小さい脳みそを憎まずにはいられない。

同じように少し前まで自分に絵の才能があると思っていた。まぁ画塾に入って2日もせずその小さな井戸は取り壊しになったわけだが。しかし文章という井戸は今まであまり工事の予兆がなかった。文章で競うことがあまり無いからである。

しかしいざそういった局面になるとやはり俺のようなただの自惚れた高3のカスが書く文章には面白みが全く無い。
ここまでのnoteを見ていただければわかる通り俺は自分に酔わなければ文章の一つも書けないカスである。その悪酔いの部分が直接読んだ人にお届けされるとなれば吐き気は必須である。もらいで悪酔いは勘弁だ。

俺の文章はここ数年であまり変化がない。それは決して自我の強さが文章に表れているだとか肯定されるべき理由では全然無く、高いプライドという高下駄を履いた俺自身の文章が、自分の中で最も格式高い文章形態として認識されているからである。
シェフは自信満々にスペシャリテとしてドブみてぇな煮汁を提供しているのだ。こっちだってまずい飯を出しているつもりは無い。精一杯自分に酔って精一杯きしょい文章を書いて、ドヤ顔をして公開設定ボタンをタップさせていただいているのだ。

こっちだって好き好んでドブ煮汁サーバーをやっているわけじゃないんすわ。これが精一杯なんだよ畜生。才能なんてねぇよ。うるせぇよ。俺をあのちっちゃい井戸に返してくれって。干からびちゃうって。外暑いって。死ぬって。俺しかいなかった俺が一番偉いあの井戸に返してくれよぉー。

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