【整備事例】スズキ 運転席のヒーターが効かない場合の対処法
寒い季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
各地で大雪が降った影響で、高速道路では大規模な立ち往生
路面凍結による事故が多発しています。
こんな季節に欠かせないのが”ヒーター”です。
しかし、スズキの一部車種で助手席側は暖かい風が出るのに
運転席側は、冷たい風が出てくる
といった症状のクルマがあります。
なので今回はその対処法に関して書いていきたいと思います。
運転席側だけ冷たい風が出る原因
まず、運転席側だけ冷たい風が出る原因は
冷却水の不良によるヒーターコアの詰まり
です。
近年自動車に採用されている”スーパークーラント”と呼ばれる、寿命の長い冷却水がありますが、一部車種で使われたモノで、詰まりの原因となる固形物が発生してしまうモノがあるようです。
詰まりが発生することにより、運転席側に暖かい風が出ない原因となっている詰まりを取り除いてあげれば良いのです。
解決策と準備物
解消するためには、詰まりを取り除かなければなりません。
そのために用意するものはこちら
・15Lの容量のある容器(バケツなど)
・クエン酸360g
・水14L(40℃程度のぬるま湯が好ましい)
・電動ポンプ(お風呂のお湯を洗濯に使う時に使うものなど)
・ホース×2(長さ1、5M)(内径は13mm or18mm車種によって違います。)
作業手順
まず冷却水を抜いてヒーターホースを外します。
ヒーターにホースを繋げます。(ポンプを繋げるのはヒーターの出口側です。このクルマの場合は下側)
容器にぬるま湯とクエン酸を混ぜ合わせます。
ポンプを繋ぎ30分程溶液を循環させます。
クエン酸で汚れを溶かして落としていきますので、溶液がだんだん濁ってきます。
終わったら水のみで5分間循環させます。
すすぎの工程ですが、ここでも大きな汚れが出てきています。
ホースを外し、エアで水気を飛ばします。
元どうりに組み付けて、冷却水のエア抜きをすれば完了です。
結果
結果としてかなりの汚れが出てきました。(実はこの作業の前に高圧洗浄機でしつこく洗っています。それでも改善しなく、今回の作業に至りました。)
無事症状も改善し、運転席側から暖かい風がしっかり出るようになりました。
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作業時間1.6h
使った道具類 計5000円程度(冷却水、工賃などは含みません)
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このクルマの場合ですが、この作業の前にヒーターを高圧洗浄機で洗うとこのようなゴミが出てきました。
水道のホースなどを突っ込んで、同じようなものが出てくる場合。
この作業で改善する可能性がありますので、ぜひお試しください。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
※この作業でどのクルマも確実に症状が改善するとは限りません。