電車の車内広告に学習塾のものがあり、「(前略)人生の糧になる問題解決力を養います」と書いてあった。問題解決力も大切ではあるが、それ以前に「問題提示力」がなくてはどうしようもない。つまり「正しく問う」ことだ。正しく問わなければ「問題解決力」は何の役にも立たないのだ。 私は6月まで鉄道写真の教室に通っていた。 撮影実習2回、講評会3回がある講座で、先生とともに実習地に行き、撮影した写真を見てもらったり、アドバイスをもらったりできる。 1回目の撮影実習で、撮った写真を先生に見せ
雪景色が見たくなった。 場所はどこでもいいから、しんしんと降り積もる雪が見たかった。 私は雪国で生まれ育った。国境の長いトンネルなど抜けずとも、冬になれば家の周りはもれなく銀世界だ。 幼い頃、母はクラブを経営していて、母ひとり子ひとりの家庭に育ったので、夜はいつもひとりだった。冬になり、雪が降り始めると、私は寒いのもお構いなしで居間の小さい方の窓を開けて、黙々と降り続ける雪をただじっと眺めていた。 降ってもどこかへ流れてしまう雨と違い、雪は降ってきたかと思ったら瞬く間に積
かなり遅ればせではあるが、新型コルベット誕生の報を聞き、ヤナセのディーラーに実物を見に行ってきた。 店の外にはたまたま誰かが所有のコルベットがいて、エンジン音も聞かせてもらった。惚れるわ。カッコ良すぎる。 最近の静かでエコなクルマを蹴散らすかのような爆音。新型コルベット紹介動画の中で、ヤナセの社長はそれを美しいと表現していたが、なるほど腹に響くバオーンという音は迫力があり、そこにいる者を魅了してやまない美しさがある。 外観も内装も、これまでのコルベットではない。シボレースポ
私ははコーヒーに目がない。 寒い冬の昼下がり、ジュリーロンドンを聴きながら 飲むコーヒーは格別などと言うと、ものすごく意識高い系の人と勘違いされそうなので、大っぴらに宣伝はしていないのだが、コーヒーほどいろんな楽しみ方がある飲み物はそう多くないのではないだろうか。 コーヒーほど人の心をかき乱す飲み物もまた、あまりないのではないかと思う。 普段は買うことのない、雑誌を買ってしまった。 雑誌の情報は消耗品だと思っているので、立ち読みで十分で、図書館で読んで、「これでおしまいよ」
私は元々音楽が好きな方だが、普段部屋で音楽を流すことはあまりない。 街を歩いていればジャンルは違えどいろんな音楽が流れてくるから、それで満足している。 ところが家にいて無性に音楽が聴きたくなるときがある。それはきまって心の調子が悪いときだ。のどが痛くなったり鼻がムズムズしてきたときに「あ、風邪ひいちゃったな」と思うときのあれに似ている。音楽が聴きたくなると、あ、なんか心がやられちゃってるなと思う。 で、i-Tunesのトップ25なんかを流してみると、 「この人のライブ見に
私はあるエッセイ講座を受講している。 題材は自由で、作品を送ると講師が講評を書いて返送してくれる。 作品を送るとたいていは「そういう考えを書くのであれば、根拠がないと説得力がありません」とか「~したり」と書くと後に何か続くと読者は思うので、ふたつ以上のことがあるときに使用しましょうとかいう具合だ。 特に時事問題を扱う場合は思索や調査を重ねた末に出された明確な答えを持っていないと、読者は「本当にそうなのか」と考え、作品への評価が厳しくなるそうである。 確かに、言葉は共通認識
エッセイ公募に作品を出し、落選することン回。入賞1回。 このへんで一度作品の棚卸でもしてみようかと思い立ち、落選した作品を読み返した。何か他人さまが書いたような文章で、話に納得はできるが、胸に刺さるものがない。執筆している時には心血注いだのに、なぜか行間から作者(私)の想いが伝わってこないのだ。多少文法的に誤りがあったり、係り受けがおかしいとしても、自分が書いた文章なのだから、書いた時の想いはよみがえってくるはずなのに、である。 それから公募の要項を再度見返した。すると、主
私も独身だけど「一生涯おひとりさま」と決めたことは一度もない。結婚するしないについてはいろんな価値観があって、私はどの考えも否定するつもりはない。でも、生涯結婚しないと決める必要はないのではないかと思う。 中学生の頃、私は物書きをめざしていた。なんちゃって小説を書き、いきがったエッセイ様のものを書いて喜んでいた。大学では日本文学を専攻すると決め、親にも私は大学で日本文学を学ぶから、お金の準備はよろしくと言っていたほどだ。しかし大学に行くのはいいが物書きはやめろと猛反対に
高齢化による若年層の減少で、これからの企業は若者の争奪戦になるということだが、シニアの居場所はどこにあるのか。 私の勤務している会社にはグループ会社が複数あり、どれも似たような社名で、社内の人間でも一瞬混乱することがある。私が所属しているところは親会社で、グループ会社の顧客からよくお問い合わせをいただく。先日はあるご年配のお客さまから、「〇〇(グループ会社)もあんたんとこのグループなんでしょ?それなら俺の名前や生年月日で分かるだろ。グループなんだったらどこに問い合わせて
1/20(月) 著者:Car Watch,編集部:椿山和雄 環境問題への対応とクルマの愉しさは両立できるのか? そんな憂慮はもういらないかもしれない。クルマに乗るすべての人に安心と愉しさを提供し続けるスバルが、クルマのこれからを鮮明にした。 筆者自身、アメ車が好きで、一時ムスタングに乗っていた。当時のアメ車の魅力はおおらかさとワイルドさを併せ持った逞しさだった。時代は変わり、静音設計、燃費向上と、クルマは環境に配慮したものに生まれ変わっていった。筆者のようにFRのムス