ワイン好きが泣いて喜ぶワインの贈り方
ワイン好きにワインを贈るのはタブーと前回、お話ししました。それでもワインを贈りたい、そんな時はどうするか。
答えは簡単。普段、あまり自分では買わないようなタイプのワインを選べばいいのです。
ワイン好きは好奇心旺盛ですが、ついつい自分の好きなタイプのワインを買ってしまう保守的な部分もあります。自分の好みのワインは自分で買う。それ以外のワインは買わないけいからこそ、もらえば嬉しい、そんなワインが
こちらの3点です。
1.シャンパンーニュ
2酒精強化ワイン
3.デザートワイン
1.シャンパーニュ
フランスのシャンパーニュ地方で造られる発泡性のワインのこと。同じ造りで同じ品種を使って作ってもシャンパーニュ地方でつくられてないとシャンパーニュと呼んではいけません。厳しいワイン法なる規則があるのです。そしてこのシャンパーニュはシャンパーニュ委員会がとても厳しい。例えばシャンパーニュという名称をお店の名前、品物の名前、香水の名前、他のものに使ってはいけないと厳しくチェックしています。あくまでもシャンパーニュはシャンパーニュ地方で造られた瓶内二次発酵のワインのこととしています。つまりとてもプライドの高いワインです。
ワインというよりはブランド化しているといっていいでしょう。ちなみにシャンパンも同意語です。おしゃれな呼び方はシャンパーニュ。
泡がキラキラ輝いて、グラスに注がれた気泡を見ているだけでも気分が上がります。ワイン界の女王様です。シャンパーニュというブランドを嫌いなワインラヴァ―はいません。
ワイン好きならば、食事の際に「とりあえずビール」はありえない。「とりあえず泡」です。スパークリングなどの泡のたつものが欲しい。しかし、デイリーにシャンパーニュはさすがに価格が厳しい。最低ラインでも7千円以上します。価格ばかりでなく、あけたら出来るだけ早く飲まないと泡がなくなってしまう。だからこそ、普段のみには向かないし買わない。一人ご飯にはそぐわない。でも、それが贈りものでいただけたなら、ためらうことなくあけることができます。まさに特別なワインです。
ナポレオンは遠征に行く際、いつも大量のシャンパーニュを持って行っていったそうです。
「シャンパーニュは、戦いに勝った時は飲む価値があり、負けた時は飲む必要がある」と明言を残しています。
2:酒精強化ワイン
ワインにアルコールを添加してアルコール度数をあげて、日持ちを良くしたワインです。スペインのシェリー、イタリアのマルサラ、ポルトガルのポートなどがそれにあたります。
ドライシェリーを食前酒としてシュといただくと爽やかさが口中に広がり、一日の疲れを忘れて清々しい気持ちでお食事をスタート出来る。食後にポートを飲めば、優しい気持ちになれる。
そうはわかっていても、ついつい普通のワインに力がはいってしまい、そこまでは手がまわらない。でもあったら嬉しいもののひとつです。
そして、なによりも日持ちがします。あけてから一か月くらいはもつ。わざわざ自分ではかわないけれど、もらったら嬉しい。それが酒精強化ワインです。
3:甘口ワイン
デザートワインです。食後にお菓子と一緒に飲む、デザート代わりにグラス一杯をのむのもいい。甘口ワインはその日のお食事の締めくくりとしては最高に華やかです。
甘口デザートワインの最高峰はフランスのソーテルヌ。貴腐ワインです。貴腐ワインとは貴腐菌というカビが付くことでブドウの糖度があがり、そのブドウを使ってワインを造ると甘いワインが出来上がります。花束をかかえているかのような、甘い蜜のような香り、トロっとした味わい。他のどのワインとも違います。香りだけでもまるでお花畑の中にたっているかのよう。世の中の辛いことは全部忘れて、幸せってこのことね、って感じる香りと味わいです。
ワイン好きは甘口ワインが大好きでも自宅では飲まないものです。家庭料理には合いにくいというのが理由に上がります。買わない理由のひとつは自宅では好きなワインの研究に明け暮れてデザートワインまでは手が回らないというのもあります。また、ワイン会などの外食も多いので、レストランで飲む機会もある。だから自宅用には買わないものです。でももともと大好きなワインのひとつ、もらえばもちろん嬉しい。気が利いているなとおもわれる一本です。自宅にいながらひとりの時間を楽しむことができる甘口ワインは極の贅沢です。
まとめ
ワイン好きにワインを贈るには少し視点をずらす必要があります。すきだけれど、あまり普段は買わないワイン。ここに焦点を絞ってみましょう。
自分ではわざわざ買わないけれど好きなものってありますよね。ワインも同じなのです。
まずはこの3つを選べば、「気が利いている贈り物」として喜んでもらえる確率がとても高いはずです。
ぜひ、お試しあれ。