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Books_書評

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読んだ本の紹介記事をまとめています。 何かのお役に立てたら幸いです。
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2023年2月の記事一覧

本当の「ミニマリスト」とは :『超ミニマル主義(四角大輔)』

「ミニマリスト」ブーム「ミニマリスト」という言葉や概念がブームになってから、どのくらい経つだろう。 そういったテーマの書籍も何冊か読んだことがあるが、この本は少し、視点が違うように感じた。 従来は「モノを捨てる」「モノを持たない」という部分ばかりがクローズアップされがちだった印象だが、次の一節が示すように、この本はより本質的な部分にフォーカスしている。 「次世代のミニマリストは本質的で、ただモノを捨てるのではない。大事なことのために、どうでもいいことを削るのだ」 「手段の

「自律神経」の驚異的な力〜『なぜ、「これ」は健康にいいのか?(小林弘幸)』〜

「緊張しない方法」を探し続けてもともと、自分は緊張しやすい人間だった。 それもあってか、 「プレッシャーのかかる場面でも実力を発揮するためにはどうすれば良いのだろう」 ということを、いつもなんとなく考えていた。 昔からスポーツが好きで、テレビで中継を見る機会も多かった。 そして、以前から、 「多くの選手が重要な局面(たとえばサッカーのフリーキックや、バスケのフリースローなど)で、判を押したように同じ動作をするなあ」 と思っていた。 意識して見ていると、競技の種類に関わらず、

『一生お金に困らない家投資の始め方(永野彰一)』を読んで、「家」の概念が180度変わった。

「家」の概念が崩壊した「賃貸か持ち家か」というのは、あまりにメジャーな議論だ。 個人的には、一生賃貸で良いと思っている。 だが、そもそもなぜこの議論がここまでメジャーなのかと考えてみると、「家は買うとしても一生に1軒」という前提がどこかにあるからではないだろうか。 そりゃあ、一般的なサラリーマンからしたら、数千万円の家は「一生に一度の買い物」となるだろう。 この本を読んで、その概念が180度変わった。 何しろ「100万円の元手が用意できれば、3軒の家を手に入れて、それを上

散々な目に遭ったインドにまた行きたくなった:『ガンジス河でバタフライ( たかのてるこ)』

インドでiphoneを強奪された。3年ほど前に、インドに1人旅をした時のことだ。 初日の夜に、iPhoneを2人組の男に強奪された。 それはもうパニックになった。 全てをスマホに依存しきった現代社会だ。スマホがなければ正直、国内旅行でもアタフタしてしまいそうだ。 それが、よりにもよって、旅人たちの間でも「難易度が高い」と聞いていたインドで起こった。 ましてや、こちとら初めて訪れるインドで、しかもそれが初日ときている。 結果としては、事前に計画していた通りの旅程を意地でも全

『これからの会社員の教科書(田端信太郎/SBクリエイティブ)』は、すべての会社員必読の書だ。

この本に救われた この1〜2週間で2つほど、仕事で結構なトラブルが重なった。 トラブルには謝罪がつきものだ。たとえ自分が悪くなくても、謝罪しなくてはならないシーンがサラリーマンにはある。 よって、先々週あたりからずっと、ストレスフルな日々が続いていた。 しかし、本書を読んでいたおかげで、何とか切り抜けることができた。 たとえば、謝罪に関しては以下のような内容がある。 これを読んだことで、トラブルに対して逃げずに正面から対応することができ、その姿勢が評価され、解決に至った。