第17話:「起承転結」という自然のサイクル
自然というのは、圧倒的です。
科学がこれだけ発達した現代においても
人間は自然の力には抵抗できません。
畑仕事をすると、それを実感できます。
(いや、させられます・笑)
プロの農家さんであっても、
世界最新の研究機関であっても、
太陽や雨の具合を自由自在にコントロールし
思うがままの結果を得ることは不可能です。
人間が自然をコントロールするのではなく、
自然の法則を人間が活用し
より恩恵を受ける方法を模索しているだけ。
やっぱり、自然がボスなのです。
そんな自然ですが、面白いのは
パターンを持ちながらも
そのパターンが読み切れない所では
ないでしょうか。
例えば天気のパターンであっても、
相変わらず天気予報は100%正確ではありません。
過去のデータから、確率として
こんな感じになるよ~とまでは分かっても
必ずこうなる、とは予言できないのです。
これは、自然のパターンが
「起承転結」だからかな?と思います。
例えば植物の一生を考えてみると、
起=始まり。
種から芽が出て、一生の開始です。
承=それに続く成長期。
DNAに刻まれたように、
本来の性質に基づき育っていきます。
転=思わぬ展開。
ここがポイント!
日照りや大雨、害虫の襲来
はたまた人の都合で踏みにじられたり
あるいは移し替えられたり。
外的な要因によって、
ケースバイケースな展開となります。
これが、予測不可能な要素。
結=その結果。
順当にいけば結実し、次世代の種を残して
後は朽ちて土に返ってゆく。
しかし「転」の段階で
成長が妨げられた場合は
結実しなかったり、未成熟なまま
その一生を終えることになります。
逆に、途中で植え替えられたり
特殊な処置を受けることになれば、
種なし果実を生み出し続けたり
例外的な長命になることもあるでしょう。
人の人生も、自然の法則には逆らえません。
そこには「起承転結」があります。
誰もが赤ちゃんとして生まれてきて(起)
本来の性質を持った状態で成長します(承)。
それから様々な転機(状況)に遭遇(転)、
それにより、体験という結果を得ます(結)。
そして、一つの「転~結」は
それ自体が新たな「起」となっており、
そこから次の「承」へと育っていく。
大小さまざまなスパンで、
わたしたちはこの「起承転結」を
無数に繰り返しながら生きてゆき、
最終的には人生そのものが「結」を迎えます。
そして、最終地点に辿り着くまでの
一つ一つの「転」をどうさばくかによって
「結」がどんどん、変わってくるのです。
何だかパラレルワールドみたいな話ですが、
本当にそうだと思います。
「起(種・原因)」から「承」は決まっているが
「転(新規要因)」への対応の仕方によって
如何様にも変わってくる「結(体験・解釈)」。
人間というのは、この「転」を
さまざまな形で与えられると共に、
自らの意志で「結」を大きく変えて行ける
自然界でも特別な存在だと感じます。
次は、男性的、女性的と言われたりする
陰陽の要素について
考えて見たいと思います。