Solana DeFiでの利回りの稼ぎ方まとめ
Solana DeFiはまだ始まったばかりですが、すでに様々な仕組みやリスクプロファイルを持った利回りを稼ぐ方法があります。通常、APYが高ければ高いほどリスクも高くなるので、どのようなリスクがあるのか理解しておくことは大切です。
勉強がてらこの記事を翻訳したのでぜひご一読ください。
清算結了 (Liquidation yield)
利回り発生の仕組み:リスクポジションの清算に伴うインセンティブを回収する
リスク:清算される資産(会社の解体等)へのエクスポージャー
例:Hedge
ユーザーがマージンを取る場合、プロトコルは担保がマージン要件内でなくなったときにそれらを清算する必要があります(例えば、Hedgeの場合は最低担保比率を要求しています)。Hedgeは、ステーブルコインUSHのプールを提供し、リスクの高い保管庫を清算してSOLで報酬を得ることで利回りを回収しています。このプールのユーザーは、基本的に市場価格よりも低い価格でSOLを購入しており、これが彼らの利回りを生み出す方法です。
流動性の提供 (Liquidity Provision)
利回り発生の仕組み:スワップ量・手数料
リスク:原資産価値へのエクスポージャー(Impermanent Loss)
例:Tulip, Raydium
流動性の提供はDeFiで利回りを得るためのかなり一般的な方法です。流動性プールに2つ(またはそれ以上)のトークンを供給し、交換手数料を回収することで利回りを得ることができます。
Solanaでは、Tulipのレバレッジド・イールド・ファームリングによってスワップ量へのエクスポージャを増やすことができます。しかし、借りた資産の金利よりも多くの手数料を稼ぐ必要があるため、清算のリスクにさらされることになります。また、2つの資産の価格があまり乖離しないようにする必要があります(詳しくはこちら)。
レンディング (Lending)
利回り発生の仕組み:資産の貸し出しによって得られる利息。金利は通常、資産の利用率によって決まる。
リスク:原資産価値へのエクスポージャー(Impermanent Loss)
例:Tulip, Jet Protocol
レンディングは通常、流動性を提供するよりもAPRは低いですが、無常的な損失のリスクはなく、貸し出し先のプロトコルが効率的な清算システムを持っていれば広告通りの金利を回収することができます。ほとんどのプロトコルは変動金利を使用しているので、金利の低下に気づいたら、常に最適な金利を得られるようにトークンを移動させた方がよいかもしれません。
ステーキング (Staking)
利回り発生の仕組み:PoSにおいてネットワークを確保することで得られる利子
リスク:賭けられた資産の価値下落、スマートコントラクト違反
例:Marinade Finance, Lido Finance, Phantom staking
Proof-of-Stake ブロックチェーンでは、バリデータはネットワークトランザクションを検証する間、いくらかの資金をロックしておかなければならないです。しかし、もし取引の検証に失敗すれば(悪意があるか、ダウンタイムが原因か)、ロックしておいたトークンが危険にさらされることになりなます。SOLでは、ノードを運営する代わりに報酬の一部を受け取るバリデーターに、自分のトークンを委任することができます。これをステーキングといいます。SOLステーキングの詳細に関してはこちら。
トークン報酬 (Token rewards)
利回り発生の仕組み:流動性の提供などに参加することでプロトコルから報酬として支給されるトークン
リスク:トークンの価値を失わせる悪質なトークノミクス、ラグ・プルスキーム等
例:Raydium Farms
ユーザーに早い段階でプロトコルを利用するインセンティブを与え、流動性を創出するために、プロトコルは通常、初期のユーザーにトークンを分配します。ユーザーはこのようにして、トークンの価値が長期的に上昇することで儲けることができます。
残念ながら、これはトークンにインフレ圧力を与えるため、価格が暴落することがよくあります。なので多くの初期ユーザーはこの差を埋めるだけのトークンを集めたいと考えています。現時点ではまだSolanaにはこの問題を解決するシステムは存在していません。
プロトコル費用 (Protocol fees)
利回り発生の仕組み:プロトコルフィーで上げた収益がトークン所有者に分配される
リスク:トークンのインフレと価格、プロトコルのパフォーマンスの低下
例:Raydium Staking
プロトコルはトークンがその性能と相関した価格を維持できるように、通常トークン保有者に収益を分配します。一部のプロトコルは、トークンをステーキングしているユーザーに直接収益を分配したりします。他にも得た利益でトークンを買い増してトークンの価格を上げることでユーザーに還元するプロトコルもあります。
Solana DeFiにまだ存在しない利回りの稼ぎ方
DeFiの利回りを稼ぐ方法は他にもたくさんありますが、この記事が書かれた時点(2021年10月)でSolanaにないものは以下の通りです。
アービトラージプール:同じ価格であるべき資産間のアービトラージによって利回りを得ることです。ETHの良い例はstabilize.financeです。
プット/コールの販売:週単位のプット/コールオプションを販売してプレミアムを回収することです。ETHの良い例としては、ribbon.financeやstakedao.orgがあります。
保険の販売:他のDeFiプロトコルに保険を販売することができるサービスです。例としてNexus MutualやUnslashed Financeなどがあります。
アノニマス採掘:ユーザーに資産を預けて取引の匿名性を高めるインセンティブを与えることです(詳細はこちら)。例として、ETH上のTornado Cashがあります。
さいごに
クリプトもベアマーケットに突入して全体として景気が良いとは言えないですがこの時期こそ自分にあった利回りの稼ぎ方を研究するベストなタイミングなのかもしれません。